UVERworld「0 choir」アルバムタイトルにもなっている楽曲の歌詞を独自に紐解く

「生と死」彼らの思いを詰め込んだ楽曲

ねぇ Baby この世界は汚れて見えるけど
でもね Baby 愛すことは怖いことじゃないよ

出典: 0 choir/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA/彰

Babyというのは私たちリスナーに対してでしょうか。 彼らが私たちや新しく生まれてくる命に語りかけているのが見て取れますね。大人になるとだれでも知っているように、信じては裏切られたり、与えては奪われたり、この世界はお世辞にもみんながみんな純粋でいい人ではありません。 そんな世界が汚れて見えることもあるのかもしれません。 けれど愛するということは、決して怖いことではないよと希望を与えてくれるように感じます。

ねぇ?普通って場所はここから何光年先の場所なんだい?
リンゴの皮を剥くように 心さらけ出したい
人の幸せは 人の 不幸の上 成り立つって?
僕がこのプリンを食べたら 死者でも出るのかい?

出典: 0 choir/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA/彰

多くの人はこう言います。「普通が一番」だと。ですが普通というのは一体どんなものなのでしょうか。その答えに誰しもが詰まるのではないのでしょうか。彼らも普通とは何かを考えた結果、答えは出なかったのかもしれません。 殻にこもっている人の心をリンゴに例えて、皮を剥くように心を開いてしまえたらという独特な表現が見て取れます。 人の幸せは誰かの不幸の上に成り立つ、という言葉を聞いたことはありませんか?ですが、例えば僕がこのプリンを食べることで誰かが死ぬわけではない、誰しもがささやかな幸せを味わっても良いのです。

UVERworld 「0 choir」の歌詞の意味を紐解くの画像

I like it Baby ねぇ 何もしてあげれなくてゴメン
そう言って泣く 君から今素敵な物もらえたよ
僕らは美しいものばかり探すくせに 隣に居てくれる人の美しさに気付けない
世間にとっての僕や どの時代にも総理にも代わりは居る
でも それぞれの大切な人の代わりは居ない

出典: 0 choir/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA/彰

「何もしてあげられなくてゴメン」、そういわれて怒る人はいるでしょうか。ほとんどの人は怒らず、むしろ「ありがとう」と返すのではないでしょうか。何もできなかったという相手の行動より、何もできなくてゴメンという相手の自分を想う気持ちが何より価値があるのです。 私たちは美しいものを追い求める生き物であるにもかかわらず、隣にいるかけがえのない存在、家族や友人、恋人の大切さに失ってからしか気付けない愚かな生き物なのかもしれません。

世間から見た僕らは居てもいなくても変わらないかもしれないけれど、それぞれの大切な人には決して変わりは居ないことを忘れないでほしいとTAKUYA∞は言いたいのかもしれませんね。

人生が100年だったとして
70億人なら 1人1秒づつ出会ったって 全員には出会えない
まずいな一秒どころか この先の何10年を
君に捧げるつもりだから もっと出逢い大事にしておこう

出典: 0 choir/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA/彰

人生長く生きても100年ほどです。世界の人口は約70億人だとしたら、1人1秒づつ出会うとしても足りませんね。私たちはその長いようで短い人生のうちの多くを、家族や恋人、友人と過ごし、時間を捧げることでしょう。

出会える人の数は限られてます。ライブをする彼らにとって、ファン一人一人の出会いを大事にしたいという思いが表れています。

I like it Baby 愛が憎しみに変わっていくなら
僕を憎んだあの人は 愛してもくれた人かもな

出典: 0 choir/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA/彰

「愛が憎しみに変わる」ってよく言いますよね。その言葉が真実なんだとしたら、今自分を憎んでいる人も、かつては愛してくれた人なんではないか、そうさせてしまったのは僕のせいなのかもしれないな。そんなTAKUYA∞自身の憎まれた体験と後悔が表れているようにも感じます。

人はしてもらえた事は すぐ忘れがち
してあげた事だけは 忘れずに悲しくなり
一人のほうがマシだ なんて心に嘘つき
そんなことばっかり言って 愛され方忘れないでね

出典: 0 choir/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA/彰

誰しもが人にした良いことは覚えていますが、されたことは忘れてしまうことが多くあります。そのくせに誰しもが与えたことへの見返りを求め、それがないとわかると自分を棚に上げて悲しくなります。

だれしもがそんな勝手な生き物です。結果人にかかわることを避け、殻に閉じこもる選択をしてしまう人もいます。でもわかっているはずです。一人より二人、二人より三人のほうが何倍も楽しくて悲しみも分け合えることを。

人を避けることばかりを覚えて、他人とのかかわり方を忘れないようにしてほしいというメッセージが込められているのかもしれません。

UVERworld 「0 choir」の歌詞の意味を紐解くの画像

心を開く事を怖がらないで

受け入れる姿勢の大事さ

ねぇ Baby 誰かが君にリンゴを剥くように
心をすべて さらけ出して 捧げてくれたら
なら Baby 次は君がリンゴという名の心を
ウサギの形にでもして 食べさせてあげればいい

出典: 0 choir/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA/彰

誰かがあなたに心を開いて捧げてくれたのなら、今度はあなたが自分の心を開いて相手に捧げてあげたらいいんだよ。

心をリンゴに例えて、ウサギの形にすれば相手もきっと、優しい気持ちで怖がらずに受け入れてくれるのではないでしょうか。