今の自分を変えたい
理想と現実のギャップ
【転がるビー玉】は理想通りにいかない現実に葛藤する歌詞からスタートします。
叶えばいいなと ひたすらにただ夢見てた
私はスーパースター なのに何故だかおかしいな
出典: 転がるビー玉/作詞:佐藤千亜妃 作曲:佐藤千亜妃
子供の頃に、夢はいつか叶うと言われたことはありませんか?
きっとこの歌詞の主人公もそう思って夢を持っていたのではないでしょうか。
どうやら実際に夢を叶えるための行動は起こしていないようです。
何もしなくてもそのうち叶うだろう、と思って夢見ているだけだったのでしょう。
夢の中の理想の自分ならば何でも叶えることができるはずです。
しかし、現実にはただ夢見ているだけでは叶いません。
主人公もその事に気づいていて、こんなはずではなかったと理想と現実のギャップに葛藤しています。
神様の合図
神様の合図 見つめ合うeyes
逃す手はない 1から始めようか
出典: 転がるビー玉/作詞:佐藤千亜妃 作曲:佐藤千亜妃
そんな現在の自分の状況に葛藤している主人公に大きな転機が訪れます。
「神様の合図」=現状を変えるチャンスと出会うのです。
主人公にとって、神様と目が合ったと感じるほどのビッグチャンスだったのでしょう。
このチャンスを逃したくない、1から始めてやり直そうと考えています。
何としても今の自分の状況を変えたいという主人公の思いが表れているのではないでしょうか。
「ビー玉」は自分自身の投影
不完全な自分
欠けたビー玉 コロコロ転がって
出典: 転がるビー玉/作詞:佐藤千亜妃 作曲:佐藤千亜妃
ここで曲のタイトルでもあるビー玉が登場します。
ビー玉といえば丸いものを思い浮かべますが、このビー玉は「欠けたビー玉」と歌われています。
「欠ける」という言葉は、何かが足りないとか不完全といったマイナスなイメージです。
これは主人公が今の自分に何かが足りず、不完全だと思っている気持ちを表しているのではないでしょうか。
欠けて凸凹なビー玉はスムーズに転がることも難しいはずです。
途中で止まったり歪な動きをしてしまう、そんなビー玉の動きと動き始めたばかりの主人公が重なります。
欠けたまま転がることで傷がつきやすかったり、ヒビが入ったりするかもしれません。
これも、動き始めたことで傷ついたり、気持ちがくじけたりする主人公の心境と同じです。
主人公は「転がるビー玉」に、現状を変えるために動き出した自分自身を投影しています。
先の見えない不安
どこに行くのかもわからないけど
出典: 転がるビー玉/作詞:佐藤千亜妃 作曲:佐藤千亜妃
ビー玉は転がすと思いもよらない動きをして、狙って転がしてもどこに転がるかわかりません。
動いた後に辿り着く行き先がどこになるのか、自分にもわからない不安な気持ちが伝わってきます。
チャンスを逃がさないために勇気を出して一歩踏み出したものの、不安でいっぱいなのでしょう。