ミディアムバラードが魅せる『sympathy』の音楽

back numberの原点に帰る『sympathy』の歌詞の意味を解釈の画像

『sympathyが収録されているミニアルバム『逃した魚』を最初から聴くと、 一曲目の『重なり』は歌詞がとても切ないんですけど、楽曲自体はとてもエモーショナルを感じる ロックな一曲になっているんですね。

アップテンポな曲から始まって、三曲目あたりで聞き手の耳を、 休ませよう、歌詞をじっくり聞かせてみようと思ったのでしょうか。

全体を通すと『sympathy』の詞って前向きなんですよね。 悩み、躊躇しているけど、でも、今は大切な人を話さないでいようという決意を感じられます。

隣にいる大切な誰かのことを想いながら、是非聞いて欲しい一曲です。 『sympathy』の歌詞を追求してみました。

雲がゆっくり流れる夜 窓から見える街灯を一人
指でなぞっては繰り返し
どこで間違えた なんて考えてます

出典: sympathy/作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏

”どこで間違えた”という歌詞が、その人の不穏な状況を物語っていますね。 何かあったのかな?と聞き手に想像を掻き立てられます。

今日は月が綺麗だよ
そんな理由じゃ電話はできないよな
理由の問題じゃないか

出典: sympathy/作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏

友達や家族、恋人同士なら、他愛のないことでメールすることがあると思います。

でも、この人は”月が綺麗だよ”って言葉で電話をすることに躊躇しては、 それだけが理由じゃないと、思い当たる節があるみたいですね。

相手に対して何か躊躇を覚えるのは、 その人と距離がある証拠だと思うんですね。

この人は、夜に一人歩いている時に、誰かのことを考えては、 相手に対して、行動することに躊躇しているのが目に浮かびますね。

back numberの原点に帰る『sympathy』の歌詞の意味を解釈の画像

同じことを願ったからこそ、一緒にいたはずなのに、 今の状況に胸の痛みを感じるくらい、相手を想い、苦しんでいるのがわかりますね。

大事な事は忘れるくせに くだらない事は覚えているのね
そんな風に君は言うけれど
そんなのお互い様じゃないか

出典: sympathy/作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏

”お互い様じゃないか”と思えるくらい似た者同士の二人。 だからこそ、同じことを願っていたし、一緒にいたのでしょう。

性格がわかってくると色んなものが見えてくると思いますが、 この二人は、見えてきたからこそ距離ができたのでしょうか。

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それでも気付けば ここで笑ってるんだから
こんなふうに二人は ゆっくり一つに

例えば
今日君が丸い地球の裏にいたって 隣にいたって
心が見えないのは同じじゃないか

出典: sympathy/作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏

紆余曲折あっても、”気づけば”と感じるくらい二人が一緒にいた時間が 経過していることがわかりますね。

この曲を聴いて、一番素敵だなと感じた歌詞があります。”今日君が丸い地球の裏に〜同じじゃないか”の部分です。

その通りなんですよね。他人の心は誰にもわからない。 どんなに悩み、考えても覗くことができない。

この歌詞に共感する人は沢山いるのではないでしょうか。

でも二人は気づけば……一緒にいて笑い合っているなんて 素敵な二人ですね。

このわだかまりも消えないのなら それでいいから
分かりあえなくても 許しあえばいい
なんて思っているんだよ

出典: sympathy/作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏

考えていることを全て理解することはできないから、 わだかまりがあってもいい。分かり合えなくても許し合おうよ、という お互いを思い合う思いやり=sympathy=が感じられますね。

どんな関係でも他人同士だと時に対立したり、喧嘩する事って 生きていたらあると思います。

この二人のように思い合うことができればいいですよね。

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いつもきっと二人は同じように願っているから
痛みも悲しみも その柔らかい手も

離さないでいよう

出典: sympathy/作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏

この二人の間にも色んな出来事があったのだと思います。 わだかまりも、分かり合うことができない感情も、

それでも、最終的には同じように願っていることがある。 だから、”痛みも悲しみも その柔らかい手も 離さないでいよう” という力強い決意表明が感じられますね。

まとめ