夏目漱石の話を入れていたり、鼓動のことを「曲」と暗喩している歌詞。
なかなか素直に自分の気持ちを伝えることができない部分を表現されています。
このことからも主人公が素直に自分の気持ちを伝えられない性格だと分かりますね。
そんな主人公は自分の気持ちを伝えることができるのか。
MVでもポルカドットスティングレイのメンバーが不器用な恋を応援しています。
本心を言い出せない想い
直線だってさ、思っていたのに
曲線だったの
たった、横から見ただけなのにな
出典: 阿吽/作詞:雫 作曲:雫
主人公は絶賛片思い中の女子学生。
相手に借りたCDを口実にメッセージのやりとり等をしているようですが、中々自分の気持ちを言えません。
このモヤモヤとしたような気持ちが一番の歌詞ででています。
横からみただけというフレーズから主人公は相手のことをじっくりと見たことは無い様子。
違う角度から見た時は直線だったのに、横からみたら曲線だった。
相手の違う面にも最近気づき始めたようです。
こう考えると、主人公は相手の一部を見て好きになった。
または一度だけ見て一目惚れしてしまったと考えられます。
少し見ただけなのに、止めようとしても鼓動が鳴りやまない。
自分の想いを伝える勇気はまだまだ出ていない様子。
甘酸っぱい青春ですね。
阿吽の呼吸
サビによく出ている「阿吽の呼吸」というワード。
片思いの相手とは阿吽の呼吸でいたいという意味。
このことから主人公は相手と息が合うほどの仲になりたい。
もしくは自分が相手のことを思っているように相手にも思われたい。
阿吽の呼吸のようにお互いに想いあいたいという意味が感じられます。
片思いの熱い気持ちを阿吽の呼吸という言葉で表現するところに言葉選びのセンスが垣間見えますね。
周りにはバレバレ
恋をしたんでしょ?
言われることが最近多いの
出典: 阿吽/作詞:雫 作曲:雫
阿吽の呼吸みたいに想い合いたいと思っている主人公。
そこまで強く想っていると周りからはやはりバレてしまうようです。
自分の気持ちを上手く言えない不器用な主人公からすると少々恥ずかしい状況。
それでも高鳴る心臓を止めることはできず、相変わらず相手のことを想う毎日。
この気持ちを止めることはできません。
時間が経つにつれて相手に自分の気持ちを伝えたい欲求は高まっていきます。
最後はどうなったの?
結局この主人公の片思い物語はどうなってしまうのでしょうか。
「月が綺麗」や「その曲」など最初から最後まで使われているワードもあります。
しかしこのワードの語尾をみると若干気持ちに変化がでているようです。
主人公の気持ちは最後どう変わっていったのでしょうか。
月が綺麗の語尾が変化
「阿吽」にも月が綺麗だというフレーズが何回か出てきます。
しかし「阿吽」の歌詞の場合は、語尾が少し変わっている様子。
最初の方は「綺麗でしょ」と尋ねている語尾です。
これだと自分のことが好きでしょと相手に言わせているように聞こえます。
片思いでお互いに気持ちを伝え合っていない状態にみえますね。
そして最後は「綺麗だね」に変わっています。
このことから、相手に好きだと伝えることができたのでしょう。
両想いになれたのか?
ダーリン、ダーリン
話があってさ
君と見てると月が綺麗だよ
世界は何も変わってないのに
あれから、好きだよ、ずっとさ
ついさっきまで一緒にいたのに
踵返して君に会いに行く
今行くよ
出典: 阿吽/作詞:雫 作曲:雫
上記が最後の歌詞です。
最初の方の歌詞にくらべるとかなり歌詞が直球になっていますね。
「好き」という言葉もここで初めて出てきます。
素直になれなかった気持ちを乗り越えたようです。
また、少し前まで一緒にいたけどまた会いにいくという表現。
このことから不器用な恋は成就したのではないでしょうか。
歌詞ではありませんが、MVでも女子学生が片思いの相手とハグをしています。
月が綺麗だという暗喩表現の次に好きという真っすぐな言葉。
主人公の不器用さを残しつつ少し前に進んだように考えることができます。