「ありがとう」から「愛」へ
何気ない日常会話の中で感謝の意をこめて使われている「ありがとう」という言葉は、時にすごく大きな力となりますよね。
いきものがかりの歌詞はストレートですっと心に入ってくるものがありますが一つ一つの歌詞の意味を紐解いていくと「ありがとう」という言葉がいかに大切でかけがえのない言葉であることがわかると思います。
是非意識して読んでみてください。
「ありがとう」の歌詞の意味
“ありがとう”って伝えたくて あなたを見つめるけど
繋がれた右手は 誰よりも優しく ほら この声を受けとめている
出典: ありがとう/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹
冒頭はサビから始まります。
「ありがとう」と言葉にして伝えたい。
でもあなたには必要ないことなのかもしれない。
なぜなら、あなたと今繋がれているこの手でその言葉をしっかりと受け止めてくれているのだから。
ありがとうの言葉を優しく受け止めてくれるあなたがいることの幸せ、そんな1人の女性の心境から歌詞が始まります。
まぶしい朝に 苦笑いしてさ あなたが窓を開ける
舞い込んで未来が 始まりを教えて またいつもの街へ出かけるよ
でこぼこなまま 積み上げてきた ふたりの淡い日々は
こぼれたひかりを 大事にあつめて いま輝いているんだ
出典: ありがとう/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹
いつものように朝起きて、いつものように窓を開けて、そんな日々の積み重ねが未来の入り口となっているのですよね。
その積み重ねは全てが思いのままではなく、決して綺麗なものではないのかもしれません。
光をこぼしながらでもそれでも今輝いているということは、何一つ無駄なことではなかったということ。
例え今辛い状況であっても、日々積み上げていった先にあるものは「大きな光」として輝けるのです。
忙しい毎日を過ごしていているとなかなか実感することもないのでしょうが、ふと立ち止まってそんなことを考えてみるのもいいかもしれないですね。
“あなたの夢”がいつからか “ふたりの夢”に変わっていた
今日だって いつか 大切な 瞬間(おもいで)
あおぞらも 泣き空も 晴れわたるように
出典: ありがとう/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹
「あなたの夢は二人の夢」そんな風に感じられるようになった2人。
きっとそこにはお互いにありがとうの感謝の気持ちが存在しているはずです。
感謝の気持ちがあれば今日という日、今この瞬間も大切な思い出だと感じられますよね。
あおぞらも泣き空も晴れわたるというのは楽しいことや辛いことも「ふたりの夢」があれば前向きにとらえていけるということでしょう。
“ありがとう”って伝えたくて あなたを見つめるけど
繋がれた右手が まっすぐな想いを 不器用に伝えている
いつまでも ただ いつまでも あなたと笑っていたいから
信じたこの道を 確かめていくように 今 ゆっくりと 歩いていこう
出典: ありがとう/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹
サビに入ります。
冒頭のサビと違うのは「ありがとう」の想いを繋がれた手を通して「今」伝えているのだということ。
不器用でもいいからまっすぐな想いを伝えることの大切さを感じます。
この先もいつまでもあなたと一緒にいたい、だから私はあなたと一緒に信じた道を一歩ずつ確かめながら歩いていくんだよ。
ありがとうとともに伝えたい想いが溢れているように感じられますね。
ケンカした日も 泣きあった日も それぞれ彩(いろ)咲かせて
真っ白なこころに 描かれた未来を まだ書き足していくんだ
出典: ありがとう/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹
描かれた未来を書き足していくなんて素敵な表現ですよね。
人生山あり谷あり、ケンカすることもあれば泣くこともあります。
そんな思い出でさえも全てが彩(いろ)のついた思い出。
その思い出を白いこころというキャンバスに花が咲くように未来を描いていくということになるのでしょう。
何年後、何十年後と月日が流れ、思い返せば全てが色とりどりの思い出だと感じられるようになります。
学生の「卒業式」を思わせるようなニュアンスですね。
誰かのために生きること 誰かの愛を受け入れること
そうやって いまを ちょっとずつ 重ねて
喜びも 悲しみも 分かち合えるように
出典: ありがとう/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹
人が生きていくためには「愛」は不可欠です。
愛をもらって愛を与える。
その入口として、少しずつでも誰かのために生きてみよう、そうすればきっと人の喜びや悲しみを自分のことのように分かち合えるようになる。
そんな力強いメッセージが伝わってきました。
すごく大切なことを教えてもらえるワンフレーズですね。
思いあうことに幸せを あなたと見つけていけたら
ありふれたことさえ 輝きをいだくよ ほら その声に 寄り添っていく
出典: ありがとう/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹
自分だけが思い、感じるだけでなく、「思いあうこと」ができるようになった時、そこには「幸せ」が生まれ、どんなありふれたことですら輝きを放つようになるのですよね。
愛し、愛されること、それが本当の意味での「両思い」この両思いは固い絆で結ばれるでしょう。