「サウダージ」の意味

「サウダージ」という言葉を聞けばポルノグラフィティの曲!となるほど、この楽曲は幅広い世代から支持を得ています。

しかし、曲は知っていても「サウダージ」という言葉の意味を知っている人は少ないのではないでしょうか。

実際には

サウダージ [3] 【ポルトガル saudade】
昔のことをなつかしく思いだすこと。郷愁。

出典: http://www.weblio.jp/content/サウダージ

だそうです。

ポルトガル語ということすら知りませんでした。

そんな「サウダージ」の意味にも触れながら早速歌詞を紐解いていきましょう。

「サウダージ」の歌詞を紐解く

私は私と はぐれる訳にはいかないから
いつかまた逢いましょう その日までサヨナラ恋心よ

出典: http://j-lyric.net/artist/a000611/l000a95.html

別れからのスタート。

あなたと離れることを「私は私とはぐれるわけにはいかない」という言葉で表現しています。

「私」ということから女性目線の曲ということも分かります。

離れていくあなたについていくことはできず、自分は自分の人生を歩んでいかなければなりません。

あなたのことばかりを考えてしまうと離れてからの時間も今までの時間もつらいものです。

いつかまた会えるその日まで、この気持ちは置いておこうという、離れるあなたにも自分の気持ちにもサヨナラする壮絶な導入になっています。

嘘をつくぐらいなら 何も話してくれなくていい
あなたは去っていくの それだけはわかっているから
見つめあった私は 可愛い女じゃなかったね
せめて最後は笑顔で飾らせて

出典: http://j-lyric.net/artist/a000611/l000a95.html

去っていく身として去り際に優しい言葉を掛けようとしてしまう気持ちは分かりますが、それは逆効果なことが多いのではないでしょうか。

簡単にいうと「ずるい」ですよね。

去っていくのに相手を傷つけまいと声を掛けちゃうのはダメです。
結局傷つきたくないのは自分なんです。

「優しい嘘ならいらない」とMISIAも言ってます。

そんなことを思ってたら、別れは笑顔ではできません。

去りゆくあなたはせめて笑顔で送り出したい女性の強さと健気さが表れた歌詞になっています。

涙が悲しみを溶かして 溢れるものだとしたら
その滴も もう一度飲みほしてしまいたい
凛とした痛み胸に 留まり続ける限り
あなたを忘れずにいられるでしょう

出典: http://j-lyric.net/artist/a000611/l000a95.html

ここでは涙のレシピが提示されています。

悲しみを溶かすことで涙は溢れてくるのです。
しかし、このままだと溢れ続けてしまうので雫は飲み干してしまう必要があります。
ここで大事なのは「もう一度」という言葉です。
ということは、前にもあった、とあうことです。
涙の溢れる常習犯の私。

この別れの痛みが胸にある限り、あなたを忘れることはできないし、忘れずにいられるのです。

許してね恋心よ 甘い夢は波にさらわれたの
いつかまた逢いましょう その日までサヨナラ恋心よ

出典: http://j-lyric.net/artist/a000611/l000a95.html

1番のサビに突入しました。

ずっとそこにあるものだと思っていた恋心。

しかし、淡い理想はずっと続くわけではなく、ふとした時に急に去っていってしまいます。

会えなくなってしまうあなたでなくて、恋心に許してと謝っているのが印象的です。

いつか会えるその日までサヨナラするは恋心でもあり、あなた。

あなたには謝らず、恋心には謝るのは次の恋愛を成就させるための伏線のようにも感じてきます。
次は上手くいきますようにという伏線に感じるのは私だけでしょうか。

時を重ねるごとに ひとつずつあなたを知っていって
さらに時を重ねて ひとつずつわからなくなって
愛が消えていくのを 夕日に例えてみたりして
そこに確かに残るサウダージ

出典: http://j-lyric.net/artist/a000611/l000a95.html

2人で過ごす時間が募れば募るほど、お互いのことを知っていきます。
しかし、良いところを知るのと同じくらい嫌な部分も知るようになるのが普通です。

そこを受け入れていくことが愛を深めていくことに繋がりますが、好きかどうか分からなくなってしまうそんなパターンもあるのではないでしょうか。

明るく過ごしていた時間は温かく眩しいものですが、分からなくなってしまうとどんどんその光は失われていきます。
その様子を夕日に例え、輝いていた時間に憂いを感じます。
それこそまさに「郷愁」であり「サウダージ」なのです。

想いを紡いだ言葉まで 影を背負わすのならば
海の底で物言わぬ貝になりたい
誰にも邪魔をされずに 海に帰れたらいいのに
あなたをひっそりと思い出させて

出典: http://j-lyric.net/artist/a000611/l000a95.html

すれ違いが起こると優しい言葉や愛を伝える言葉は出にくくなってきてしまいます。
相手の嫌な部分を指摘してしまったり、どうしても言葉にトゲを持たせてしまったり。
そうするとより関係は悪化していきます。

悪化してしまうくらいなら何も言わないでいたい。
そんな気持ちが表現されています。

誰とも関わることが無ければ、そんな風に言葉にトゲを持たせることもなく、良い思い出は良い思い出のままで過ごしていくことが出来るのにと嘆いています。

諦めて恋心よ 青い期待は私を切り裂くだけ
あの人に伝えて…寂しい…大丈夫…寂しい

出典: http://j-lyric.net/artist/a000611/l000a95.html

それでも楽しかった時間は確実にあって、また戻れるのではないかという期待はゼロにはなりません。
期待すればするほど、その期待を裏切られた時は強い悲しみを伴います。

そんな自分の淡い期待に対して、もう諦めようと言い聞かしています。

しかし、本当の気持ちはそうではありません。
「大丈夫」と強がってみても、本当は寂しくて寂しくてたまらないのです。

繰り返される よくある話
出逢いと別れ 泣くも笑うも好きも嫌いも

出典: http://j-lyric.net/artist/a000611/l000a95.html