そうですか
じゃあもういいから全員黙れ
真夜中以外でも快晴
俺は夜なんて駆けない 未来に賭ける
傷付いた想いさえ燃料なんだ
才能や喉を枯らさずにくたばる
冗談じゃないだろ
そうアタシは半人前 ブサイク ただ凡人
転生さえ願った業人
未来 未来に手を振り連打
出典: ギャンブル/作詞:syudou 作曲:syudou
いつまでも降り続くような雨の中で、ある日主人公の思いが爆発する時を迎えます。
雨なのか暗闇なのかわからないような夜の中では、誹謗中傷などあってないようなもの。
夜の闇の中に溶け込んで、わからなくなってしまうのです。
しかし、敢えてそんな夜に生きることを選ばずに、耳の痛い言葉の中を突き進むことを決めた主人公。
それは、いつか来たる未来が今よりも良いものかもしれないという可能性を見ているから。
誰にもわかるはずがない未来で、「もしかしたら」という希望を目指して進む「ギャンブル」なのです。
周りを見れば、やりたいことやなりたいものを心の奥へしまい込み、平然と生きる大人の姿がありました。
それは「平凡」そのものであり、誰からも批判を受けない「理想の姿」ともいえるでしょう。
しかし主人公にとっては、希望や願望を押し殺して生きることなど死んでいるも同然です。
別段優れた才能があるわけでもない、ただの一般人である主人公。
それでも夢を見る権利だけは、誰にも奪われるものではありません。
心も体も痛まずに、つまらない人生を終える大人たち……。
そんな風に命を燃やすのならば、喉が痛むほどに叫び、批判の中を突き進んでいきたいと願うのです。
この部分の歌詞には、syudouと同じ時代を生きるアーティストの楽曲が所々に盛り込まれています。
他のアーティストと同じじゃ満足できない、比較されようとも自分は自分。
そんな強い意志さえ感じさせるサビとなっています。
明かされる本心
もう2番だし大丈夫
少しだけ本音で話そうか
社会や学校で培った
常識は大概嘘だった
「学の無い 金無い 信用すら無い奴に
なっちゃったらどうすんの?」
そんな事言って明日もし急に
死んじまったっていいかって話
出典: ギャンブル/作詞:syudou 作曲:syudou
1番では、アナタに語りかけるように世界のおかしさや違和感について歌ってきた主人公。
2番に入るや否や、誰もが気になっていた主人公の本音がポツリポツリと表れ始めます。
学生の頃は何の気なしに聞いていた先生の話。
しかしよく考えれば、「大人だから」と疑いもせずに鵜呑みにしていた自分に違和感を覚えるのです。
「頭の良い学校に入学するべきだ」
「給料の良い会社に就職するべきだ」
「結婚して幸せな家庭を築くべきだ」
そんないくつもの「べき」が、今になって「嘘」であると気づくことができました。
自らのやりたいことを押しのけて、皆が皆同じ人生を歩めるように努力する毎日……。
そこに本当の喜びや幸せがあるはずがありません。
明日自分がいなくなってしまっても後悔しないように、今この瞬間にやりたいことを全てやっておきたい……。
主人公の「未来」は、今この瞬間から始まっているのです。
希望と後悔、どちらに賭ける?
人生はギャンブル
どうですか?
じゃあもういいから全額賭けろ
目一杯勝負を張って
予防線なんて張らない 未来は晴れる
この人生こそが何よりもギャンブル
掛け替えない一生なんだ
賭けないと勿体ないだろ
嗚呼今でも半信半疑 カス 根暗 低能
インターネット rep同人
邪推も愛もまとめて連投
出典: ギャンブル/作詞:syudou 作曲:syudou
希望を追い求めるために奮闘する主人公ですが、明日の今頃に笑っていられるという保証はありません。
もしかすると、明日はとんでもなく絶望の中にいるかもしれない……。
「ああ、こんなことしなければ良かった」
そう後悔することになるかもしれないのです。
これこそが、主人公が人生を「ギャンブル」に例える理由でもあります。
自分にとって良い未来、悪い未来のどちらになるかは、今の時点では「賭け」でしかありません。
それでも、良い未来が訪れる可能性が少しでもあるのなら、挑戦していきたいと願うのです。
今持てる力の全てを、「良い未来」に賭けている主人公。
例え明日悲しむことになったとしても、そこに後悔の気持ちはこれっぽっちもありません。
不安と戦いながら
でも本心じゃ今も迷走中
だけど不安なら無限 時間は有限
しょうもない奴を構っているような
時間はねぇぜバカタレ
出典: ギャンブル/作詞:syudou 作曲:syudou
口では大層な未来を語っていても、怖いという気持ちがなくなったわけではありません。
周りなんて関係ないと思っていながら、どこかで認められたいと願っているはずです。
しかしそんなマイナスの感情は、どれだけ考え尽くしても答えが出てくるはずがありません。
ならばそんなことに時間を割かず、有意義なことだけを考えていたいと願うのです。
長い目で見れば、人生の中でやりたいことをやる時間などいくらでもあるでしょう。
しかし今巡ってきたチャンスが、また同じように回ってくるとは限りません。
今やらなければ二度とできないことが、この世界にはありふれているのです。
そんな限りある時間の中で、自分に敵意を向けてくる人々の言葉を聞く時間はなんと無駄なことでしょう。
くよくよ悩んでいる時間は、何も生み出さない無意味な時間に他ありません。
聴き手に訴えかける思い
未来を変えなければもったいない
耳元でワイワイと騒ぐ誹謗中傷を怒鳴り散らし、自身の覚悟について叫ぶ主人公。
そんな主人公は特別な人間などではなく、私たちと同じただの人間なのです。
自分に特別な未来など来るはずがないと諦めている私たちでも、今この瞬間を変える力を持っているはず。
本当にやりたいことを追いかけるだけの力を秘めているのです。
一時は人生を諦め、生まれ変わるまで何も変わらないと思っていた主人公。
しかし実際に自分の気持ちを大切にしている内に、日々が充実するのを感じ始めたのです。
それならば、私たちも今から人生を変えていきたい……。
自分の持つ可能性について、もう一度考えたくなる楽曲です。