【恋をとめないで/COMPLEX】歌詞の意味を考察!少女を卒業して大人になったら…素敵な恋をしよう♪の画像

お前みたいにそんな きれいごとばかりかんがえたら
恋なんてもう するもんじゃない
お嬢さんのつもりが 臆病になってるだけ
部屋にこもって 夢見るのかい

家の前で待ってるよ 誰が引き止めても
土曜の夜さ 連れ出してあげる

出典: 恋をとめないで/作詞:吉川晃司 作曲:布袋寅泰

Aメロと同様、なかなか踏み出せない「お前」をリードしようとするストーリー。

しかし、そこには突き放すような言葉も出てきます。

「恋なんてもう するもんじゃない」

「部屋にこもって 夢見るのかい」

そんな言葉に続くのが、一転して優しさを感じられる歌詞

「誰が引き止めても」

「連れ出してあげる」

突き放した後の優しさが、主人公の持つ男性的な包容力を引き立てているのかもしれません。

ちなみに「土曜の夜さ」という歌詞に込められた概念は、当時ならではのもの。

1989年という年はまだ、完全週休2日制が当たり前の時代ではありませんでした。

「花の金曜日」という言葉は、完全週休2日制が定着した後に生まれた言葉。

翌日の学校や仕事を気にせずに遊ぶことができたのは、土曜日だけだったのです。

ロマンティックなサビ

Don't stop my love
恋をとめないで
気持ち揺れるまま 俺にまかせて
Don't stop my love
恋をとめないで
いまを正直に 恋をしようよ

Don't stop my love
恋をとめないで
どんな事からも 守ってあげるから
Don't stop my love
恋をとめないで
いまを正直に 恋をしようよ

出典: 恋をとめないで/作詞:吉川晃司 作曲:布袋寅泰

サビの歌詞は、ロマンティックそのもの。

「俺にまかせて」

「守ってあげるから」

女性にとっては、男性に言われてみたい憧れの台詞かもしれません。

まさに、ラブソングの王道のようなフレーズ。

ともすればチープにもなるロマンティックな歌詞ですが、気恥ずかしさや照れくささは微塵も感じません。

一途な男らしさが似合う、吉川晃司のキャラクターが作用しているのは確かでしょう。

しかし、ロマンティックな世界観を支えているのは、やはりメロディーとアレンジ。

エンディングに向かうサウンドが生み出すうねり一体感は、圧倒的なスケールです。

ライブのアレンジを聴けば、その特色がさらに強調されていることが分かります。

そうした工夫が、ロマンティックな歌詞をエモーショナルドラマティックなものに昇華させているといえます。

COMPLEXの布石

ロックへの接近

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吉川晃司布袋寅泰、BOØWYとの音楽的な関係性は、1986年から見ることができます。

「MODERN TIME」のレコーディングには、布袋寅泰ギタリストとして参加。

そして、BOØWYの4thアルバム「JUST A HERO」に収録された1994-LABEL OF COMPLEX-」

吉川晃司氷室京介とともにマイクを握り、スタイリッシュなロックボーカルを披露しました。

のちに東京都庁が建つ新宿都有3号地でのライブイベントでは、BOØWYと同じステージで暴れ回る吉川晃司の姿が。

ロックへの接近を図る過程で足掛かりとなったのが、布袋寅泰、BOØWYとの親密な関係でした。

豪雨の新宿都有3号地。1986年8月に行われた伝説のライブ映像です。BOØWYと同じステージに立つ吉川晃司の姿が。翌年、BOØWYは解散。日本のロックシーンは、新たな時代へ突入するのです。

COMPLEXが残したもの

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結成翌年の1990年、 COMPLEXは2人の音楽性の違いから、事実上の解散である活動休止に至ります。

その後は再び、ソロ活動へ復帰した彼ら。

ロックシンガーとしての評価を不動のものにした吉川晃司は1991年、シングル「Virgin Moon」をリリース。

この曲を含むアルバム「LUNATIC LION」の作詞・作曲はすべて、音楽的な成長を遂げた彼自身の手によるものでした。

一方の布袋寅泰も、「GUITARHYTHM」のシリーズプロジェクトを再始動。

キャッチーさを取り戻したナンバーで、次々とヒットを飛ばします。

東日本大震災が発生した2011年には、復興支援チャリティーライブで電撃的に復活

東京ドーム2DAYSで動員した延べ10万人のオーディエンスを前に、21年ぶりのサウンドを響かせました。

COMPLEXが残した影響は、彼らにとっても、リスナーにとっても、かけがえのないものだったのです。 

まとめ

伝説の始まり

突然飛び込んできた、ロックユニット結成のニュース。

布袋寅泰と吉川晃司が組んで、どんな音楽を始めるのか。

名刺代わりのシングルが、ソリッドでシンプルなロックンロールの「BE MY BABY」でした。

装飾を排したPVの斬新さも話題に。

OTOKAKEライターが、当時の衝撃を詳しく紹介した記事。

ぜひ、目を通してください。

「COMPLEX」の名曲「BE MY BABY」がネットで話題になった?!その理由は何だったのでしょうか?歌詞の意味もあわせて解説し、TAB譜も掲載しています。

「モニカ」も