独特の表現が秀逸!「ギリ平成」収録曲
2018年12月5日という、まさに“ギリ平成”にリリースされました。
収録曲は「越えていけ/The band」という両A面シングルを含む、全12曲。
そのうちの1曲が今回ご紹介する「馬乗りマウンティング」です。
マウンティングって?
マウント(mount)とは本来「乗る、登る、またがる」を意味する英語。
そこから転じて、相手の優位に立つために馬乗りになる動物の行動のことを表しています。
また柔道の縦四方固めなど、馬乗りになって相手を抑え込む格闘技の技をマウントポジション。
あるいは「マウントをとる」と表現します。さらに人間も日常的にマウンティングをしています。
瀧波ユカリさんと犬山紙子さんの「女は笑顔で殴りあう マウンティング女子の実態」(2014年)。
あるいは沢尻エリカさん主演のドラマ「ファーストクラス」(2014年)でも話題になりました。
あなたはどっち?
「馬乗りマウンティング」では、こうしたマウンティング女子を控えめにディスっています。
キュウソの曲を聴いている時点で、マウンティング女子に困っている立場と考えられますが……。
もしマウントをとるタイプの方が聴くと、耳が痛いかもしれません。
もしくは気づかない可能性も大いにアリ!「馬乗りマウンティング」でも指摘されている点です。
この「馬乗りマウンティング」のMVがオシャレな仕上がりになっています。
キュウソらしからぬ……とご本人たちも認めるほど。意外とかっこいいMVを見ていきましょう。
馬乗りアリ!オシャレなMVをチェック♪
「窮鼠猫を噛む」ということわざをバンド名にしているところからして、一筋縄ではいきません。
兵庫県の難関私立大学で結成されただけあり、単純に奇をてらっているわけではないんですね。
おもしろいバンドとして浸透しつつありますが、いよいよオシャレな面も見せちゃうぞ!と。
そんな「馬乗りマウンティング」のMVをさっそくチェックしてみましょう。
オシャレやん♪
一般的にロックバンドのMVというと、演奏シーンがメインのものが多いかもしれません。
もちろん物語仕立てやアニメーション、その他の趣向が凝らされたMVもあるわけですが……。
「馬乗りマウンティング」のMVはいきなり演奏シーンから始まる!とメンバー自身が大騒ぎ。
確かにキュウソのMVというと、加藤マニ監督によるコミカルな物語仕立てが定番です。
ところが今回は渡邉直監督ということで、オシャレな演奏シーンが中心になっています。
さらにマウンティングをする馬女のダンスや本物の馬に乗るヤマサキセイヤさんも見どころ!
含蓄のある歌詞も、オシャレなテロップとなって表示されています。
このキュウソらしからぬオシャレなMVについて、歌詞の意味と併せて解説していきましょう。
言葉の殴り合い…あるある!
実際の解説に入る前に少々。
個人的に、これまで数々のマウンティングにノックアウトされてきた立場……になります。
マウントするのは女性が多く、たまに男性もいる……という印象(注:あくまで個人の印象です)。
女性同士でマウンティングが行われていても、気づかない男性が多いというイメージでした。
ところが「馬乗りマウンティング」はボーカル&ギターのヤマサキセイヤさんが作詞。
しかもマウントされる立場で物申す!という内容になっています。いや~スゴイ!
男性でもわかっている人がいるというか、男性だからこそこれだけのことが言えるわけです。
もしマウントされがちな女性が物申すと、さらなるマウントをくらうのがオチですからね。
こうした女性の気持ちを男性が代弁してくれているという点に感動(あくまで個人の感想です)。
悪気ナシなのが痛い
私の方があなたよりも
優れているとどこかで思ってたい
尊敬され羨ましがられ
褒められて優越感に浸りたい
他人の幸せ 楽しくない
イヤミを会話に忍ばせて
悪気なく自然に 言葉で殴り合う
出典: 馬乗りマウンティング/作詞:ヤマサキセイヤ 作曲:キュウソネコカミ
なぜセイヤさんはここまで女性の気持ちがわかるのでしょうか。冒頭から核心をついています。
マウンティング女子か否かを判断するポイントは「他人の幸せを喜べるかどうか」ですね。
一般的に、幸せな状態は良いことでしょう。それが自分であっても、他人であっても……。
普通にそう思いますが、マウンティング女子の場合は他人の幸せを妬むわけです。
そして他人の不幸を喜びます。怖いでしょう。ところが意外と多いんですよ。笑顔の女性でも。
しかも悪気のない感じです。あまりにも自然なので、まわりに気づかれないことがほとんどです。
よくそこまで見抜いていますね。