生きていると沢山の感情と出会います。
自分だけでなく、相手が放つひと言でも感情は動きます。
生産性が重視される世の中で、何事にも意味の有無が問われるようです。
意味のないものは呆気なく捨てられ、ないがしろにされてしまいます。
そんな悲しみの中には熱い炎が燃えているのです。
見て見ぬふりをするのではなく、向き合ってみてほしいという強い想いが伝わってきます。
そこには嘘はありません。
本物の炎があるのです。
これからの未来
これからの未来は
何処へでも
繋がられる気がしてるの
悪夢の根源に
居た君を いつか必ず
救い出すから
救い出せるから
出典: 嘘じゃない/作詞:崎山蒼志 作曲:崎山蒼志
なぜこれからの未来が繋がるのでしょうか。
スマートフォンやネットで繋がることを指すのでしょうか。
そうではなく、気持ちの繋がりを指しているのでしょう。
真実に皆が目を向けることで、心も繋がることができるといっているようです。
出会った彼女は、ひどい場所にいるような表現です。
それこそ、嘘やまやかしの世界で生きているのかもしれません。
そこから自分で救い出してみせると決意を表しています。
擦り切れた心と闇の中へ
今淀んだ関係を辿る途中で
枯れ果てたと感じていた記憶も
枯れちゃいない
そう微かに気づいたのさ
出典: 嘘じゃない/作詞:崎山蒼志 作曲:崎山蒼志
なぜ淀んだ関係と表現するのでしょうか。
見ないように蓋をして、その後ろめたさから淀んでいると表現しているのでしょうか。
自分の中で枯れ果てたと思っいた記憶さえ、彼女と出会ったことで気づいたのです。
少し前向きな感じを受けます。
空がほら広がってく
余計なものも 愛しく
泣けるほどに 痛ましいさ
笑顔を突き立てよう
出典: 嘘じゃない/作詞:崎山蒼志 作曲:崎山蒼志
今まで狭い、窮屈だと感じていたものも広がっていくように変化します。
負の感情だったものが、段々と明るい方向へ進んでいくように。
突き立てるという表現は、強い意志を感じます。
ただ楽しいだけで笑顔になるのではなく、笑顔でいたいという気持ちが前に出ています。
揺らぎあるものの為に
生きてきいたんじゃないし
でもこの振動は
私を確かに 呼んでる
嘘じゃない
嘘じゃない
出典: 嘘じゃない/作詞:崎山蒼志 作曲:崎山蒼志
この世では意味のあるもの、揺らぐことのないものが重視されます。
しかし、そんなもののためだけに生きてきたのではありません。
そう、誰もが揺らぎのないものだと思っているものではないものなのです。
それを大事にし、そして確信を得ているのです。
嘘ではないのだと何度も言い聞かせていることが何よりも証拠です。
歪みのある世界に立っている
心崩れ落ちる音
溢さぬよう 何度も作ったダムも忘れはしないよ
出典: 嘘じゃない/作詞:崎山蒼志 作曲:崎山蒼志
歪みのある世界とは、前述した人々が揺らぎのない世界とは真逆の世界です。
つまり、他人からすれば重要だと思わないものが溢れる世界を指します。
そんな世界にいると、心が崩れることも多々あります。
ダムとは、その経験の数なのかもしれません。
もう崩れるようなことはしないと表現しているのでしょう。
君は今どんな状況なのか?
歌詞の中で何度も登場する君とは誰なのでしょうか。
そして、その君はどんな状況下にいるのでしょうか。
悪夢の根源にいた君という表現があります。
人々が想うまっとうな世界ではなく、そことは真逆の世界のようです。
自分がいる世界とは違う場所に生きる彼女に想いを馳せます。
そんな彼女を必ず救い出してみせると決意も表明しています。
彼女が悪の世界にいたのか、彼女自身が悪なのかはわかりません。
しかし、そこにいる彼女を引っ張り出すと心に決めたことは確かです。
優しくあろうとする僕の心情とは?
自分1人だけでは感じなかった心情です。
優しくあろうとする背景には、彼女の存在が大きいのではないでしょうか。
誰もが生産性や効率を意識して、取捨選択している中で大事なものを知っているのです。
それに気づいてもみないフリをしている人が多い中、自分はそこから目をそらさないようにしています。
悪夢の根源にいた彼女を救いだすことも関連しているのです。
その世界から自分を削ってまで誰かを助け出すことは多くの方がしません。
しかし、自分は優しくあろうと現実と向き合って進んでいるのです。
自分1人だけでは感じなかった想いを、彼女と出会ったことで感じています。
今まで見るべきものに蓋をしてきて、その他大勢と同じだった自分。
そんな自分が、彼女と出会うことで大きく変化したのです。
本楽曲ではそんな気持ちの変化を上手く表現しています。
誰もが優しくいようと思っていても、思うようにはいきません。
しかし、相手がいることでその意志が固くなるのです。