最初は大切な人に恩返しがしたい。

そんな思いで何かをはじめたのでしょう。

しかし今は、自分でも何をしているのかわからないという状態なのでしょう。

1行目の表現では、相手側との関係が断絶しているような印象を受けます。

相手を思って行動する場合、交流があれば恩返しですが、もはやないので罪を償う感覚なのです。

主人公の行動が原因で、関係が断絶してしまったのだと思います。

そして金に対する自身の薄汚さをぼやくのです。

ただ、お金では買えないものがあるとわかっているよう。

苦しい状況でも彼なりに踏ん張っていて、自分の美学を忘れていないのでしょう。

自分に説教をしている?

生き方を変えないという決意

群れを反れたのは てめーだろ
途方に暮れるのは筋違い
いやはやこいつはどうしたものかと
空きっ腹こすって薄ら笑い

出典: ON THE ROAD/作詞:竹原ピストル 作曲:竹原ピストル

他人と違う生き方をすると決めたのに、今更迷うなと自分自身に説教をしているのでしょう。

それを後悔するようになってしまったら、今までの生き方すべてが否定されてしまう。

そんな心境なのだと思います。

社会のレールに沿って生きている昔の友人たちは、結婚して子どももいて、幸せに暮らしている。

そんな現実を突きつけられ、精神的に追い詰められているのかもしれません。

そして、道を迷っている自分に落胆しているのです。

しかし、弱い気持ちを吹き飛ばすように語気を強めています。

迷いを断ち切るために叫んでいるのでしょう。

笑う意味

主人公が笑っているのはどういうわけでしょうか。

きっと辛すぎて、自分を笑うしかなくなってしまったのでしょう。

嘆いても、すぐに現状が打破できるわけではありません。

むしろ、どんどん気持ちが後ろ向きになり、状況は悪化してしまうでしょう。

それならば、いっそ笑った方がマシです。

彼はそれに気がついたのだと思います。

ただ、笑っても楽しさは込み上げてきません。

自分の愚かさが際立つだけです。

だから半笑いのような状態なのでしょう。

ON THE ROADとはどんな道なのか

まだ道の途中

主人公には、掲げている目標があります。

今は失意の中に埋もれていたとしても、まだ道なかばだ。

それがON THE ROAD(道の上)ということなのではないでしょうか。

とはいえ、気持ちはギリギリの状態

彼は決死の覚悟で生きているのです。

ときどき不満をこぼしては、自分を叱咤する。

そしてまた歩き出しているのです。

その繰り返しで、いつかは夢を叶えられる。

どんなに遠い目標に思えても、いつかはたどり着ける。

ただ、もう気持ちはギリギリの状態なのかもしれません。

野垂れ死ぬ可能性も十分にある。

それでもなお、彼の生き方は1つしかないのです。

ON THE ROADの歌詞のまとめ

竹原ピストルの生き様をそのまま描き出したようなON THE ROAD。

捨て切れない美学がキラリと光るような歌詞が印象的でした。

生き方は人それぞれ。

歌詞に共感できたなら、自分自身の生き方を振り返ってみるのも悪くありません。

そのときはじめて、竹原ピストル叫んだ意味が見えてくるのではないでしょうか。

最後に竹原ピストルおすすめ記事を紹介して終わります。

竹原ピストル、その圧倒的なライブパフォーマンスとメッセージ性の強い歌詞で、最近ブレイクの兆しのあるアーティストです。今回はそんな竹原ピストルの「よー、そこの若いの」の歌詞を紐解いてみましょう。