1人の女性の捨てきれない想いを二人の思い出の花にのせて
卒業を機に離れ離れになった恋人達。
桜をみるとふと楽しかった思い出がよみがえる。
さくらが散るように、その思い出もいつかは忘れてしまうのでしょうか?
そんな切ない女性の心情を物語っている歌詞になっています。
いきものがかり「SAKURA」の歌詞の意味
さくら ひらひら 舞い降りて落ちて 揺れる 想いのたけを 抱きしめた
君と 春に 願いし あの夢は 今も見えているよ さくら舞い散る
出典: SAKURA/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹
冒頭はサビから入ります。
さくらの花びらがひらひらと落ちるイメージができますね。
そのさくらの花びらを眺めながら1人の女性が感じたこと。
「君と一緒に願った夢だから今でも変わらずに追いかけているよ。」
そんなことを思いながら桜が舞っていく情景が思い浮かびます。
電車から 見えたのは いつかのおもかげ ふたりで通った 春の大橋
卒業の ときが来て 君は故郷(まち)を出た 色づく川辺に あの日を探すの
出典: SAKURA/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹
いつもと同じように電車に乗り、窓から外の景色を眺める女性。
変わったのは君がいないこと。
卒業と同時に君が故郷を出たという実感がじわじわと沸いてきているように感じます。
そのさみしさから二人一緒にいた日々を思い出そうとしているのではないでしょうか。
それぞれの道を選び ふたりは春を終えた 咲き誇る明日(みらい)は あたしを焦らせて
小田急線の窓に 今年もさくらが映る 君の声が この胸に 聞こえてくるよ
出典: SAKURA/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹
それぞれの夢に向かい別れた二人ですが、「春を終えた」、「今年もさくらが映る」というフレーズから何年かの時を過ごし、今年もまたさくらの咲く季節がやってきた様子がうかがえます。
まだ春を迎える準備ができていないけど一日一日が淡々と過ぎていき、焦りを感じている女性。
電車に乗りながらも、またさくらの季節は訪れ、つい君を思い出してしまう。
女性の揺れる心情が歌詞にあらわれている気がします。
さくら ひらひら 舞い降りて落ちて 揺れる 想いのたけを 抱きしめた
君と 春に 願いし あの夢は 今も見えているよ さくら舞い散る
出典: SAKURA/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹
ここで冒頭の歌い出しと同じサビになりますが、このフレーズはBメロから繋がっているようにも感じられます。
今年も春が訪れたことで、君と願った夢を思い出す。
どんなに揺れる感情があろうとも前に進まなければならない。
そのためには別れは必要なものだったのだと、もう一度自分に言い聞かせているようなイメージでしょうか。
書きかけた 手紙には 「元気でいるよ」と 小さな嘘は 見透かされるね
めぐりゆく この街も 春を受け入れて 今年もあの花が つぼみをひらく
出典: SAKURA/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹
手紙を書くということは、少なからず離れていても相手のことを思う気持ちがあるということがわかりますよね。
「元気でいるよ」と強がってはみるけど、君にはきっとそんな嘘も見透かされてしまうのだろうなとペンを止めてふと考る女性。
別れてから月日は流れ、「あの花がつぼみをひらく」という表現からは冬が終わり、春が訪れるという季節の変わり目がわかりやすく伝わってきます。
君がいない日々を超えて あたしも大人になっていく こうやって全て忘れていくのかな
「本当に好きだったんだ」 さくらに手を伸ばす この想いが 今春に つつまれていくよ
出典: SAKURA/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹
大人になるにつれ、「君といた日々」を忘れていくことへのさみしさを物語っている気がします。
「忘れていくのかな」と思うこと=「本当に好きだった」と感じることのように思えてきます。
さくらを見るたびに感じていた感情や想いが、さくらとともに散っていってしまうのでしょうか。
この曲で一番切ないフレーズに聞こえてきますね。
さくら ひらひら 舞い降りて落ちて 揺れる 想いのたけを 抱き寄せた
君が くれし 強き あの言葉は 今も 胸に残る さくら舞いゆく
出典: SAKURA/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹