フジテレビ系ドラマ『救命病棟24時』主題歌
1999年よりフジテレビ系で放送されている医療ドラマのシリーズです。
主演は江口洋介と松嶋菜々子で、救命救急センターを舞台に、患者と家族の交流や学長選挙や出世争い、派閥抗争、院内孤立なども描き、第5シリーズまで展開されています。
全シリーズ通して主題歌はDREAMS COME TRUEの楽曲が起用され、「何度でも」は第3シリーズの主題歌として起用されました。
「何度でも」の歌詞を紐解く
こみ上げてくる涙を 何回拭いたら
伝えたい言葉は 届くだろう?
出典: 何度でも/作詞:吉田美和 作曲:中村正人
まずは導入部分。非常に切ないセンテンスから始まっていきます。
伝えたい言葉が伝わらないもどかしさが存分に感じ取ることができます。
果たして伝えたい言葉は何なのでしょうか。
誰かや何かに怒っても
出口はないなら
出典: 何度でも/作詞:吉田美和 作曲:中村正人
「怒り」という感情はマイナスなことしか生み出さないと思います。
もちろん日々生活していたらイラッとすることも、悔しいこともあるかとは思います。
しかし、その感情をぶつけ続けていくことに出口はなく、どんどん負のスパイラルにはまっていきます。
何度でも何度でも何度でも
立ち上がり呼ぶよ
きみの名前 声が涸れるまで
悔しくて苦しくて
がんばってもどうしようもない時も
きみを思い出すよ
10000回だめで へとへとになっても
10001回目は 何か 変わるかもしれない
出典: 何度でも/作詞:吉田美和 作曲:中村正人
そして、サビに入ります。
「何度でも何度でも何度でも」
と繰り返し、どうしようもない、やるせない、そんな瞬間がたくさんあることを想起させます。
聴き手もそんな瞬間がきっとあると思います。
それでもくじけないで呼ぶのはきみの名前であり、思い出すのはきみのことです。
ここで言う「きみ」とはいったい誰なのでしょうか。
「きみ」はあなた自身だと考えます。
どうしようもない時があったのと同じだけ、うまくいった時もあるはずです。
その瞬間のことを思い出し、その時の「きみ=あなた自身」をイメージすることで乗り越えていけることもあると思います。
成功体験は人生の糧となります。
何度やってもダメなことも諦めたら、そこですべて終わりになります。
しかし、あと1回やればと自分を乗り越えていくことで、その積み重ねは力となり自分を変えていくのだと思います。
口にする度 本当に伝えたい言葉は
ぽろぽろとこぼれて 逃げていく
出典: 何度でも/作詞:吉田美和 作曲:中村正人
届けようと願えば願うほど、口にする言葉は真実味を帯びなくなってしまいます。
怒りにまかせて放った言葉であればあるほど、それは本心でも受け取られ方は変わります。
聞く方の聞く耳も変わってくるでしょう。
悲しみに支配させてただ
潰されるのなら
出典: 何度でも/作詞:吉田美和 作曲:中村正人
1番のサビと似ています。
ここでは悲しみですが、悲しみも同じく負のスパイラルを生むと思います。
負の感情に心が支配されればされるほど、より本当に伝えたい言葉は届かないことでしょう。
伝わらないというのは非常にもどかしいものです。
それに押し潰されてしまうことはさらに悲しみを募らせる原因になってしまうと考えられます。
何度でも何度でも何度でも
立ち上がり呼ぶよ
きみの名前 声が涸れるまで
落ち込んでやる気ももう底ついて
がんばれない時も きみを思い出すよ
10000回だめで かっこ悪くても
10001回目は 何か 変わるかもしれない
出典: 何度でも/作詞:吉田美和 作曲:中村正人
人間たるもの頑張れない瞬間も時にはあるものです。
そんな時こそ、頑張っている周りの誰か、頑張れていた頃の自分をイメージすることが大切なのです。
失敗をすることはたしかに傍から見たらかっこ悪いことかもしれません。
しかし、それをかっこいいことに変化させるのはもう一回という飽くなき挑戦と想いなのではないでしょうか。
前を向いてしがみついて胸掻きむしって
あきらめないで叫べ!
出典: 何度でも/作詞:吉田美和 作曲:中村正人