Flowerの男性目線で歌われた失恋バラード「さよなら、アリス」歌詞の意味を紐解く

Flowerと言えば、女性目線で歌われている恋愛ソングのイメージがありますが、 今回初となる男性目線での失恋バラードとなっています。 曲中に登場する「アリス」は別れた女性のことをさしており、 アリスとの切ない恋物語を主人公の男性目線の心境が描かれています。 では歌詞の意味に迫って見ようと思います。

歌い出しはサビから入ります。 主人公の男性は最後に「アリス」の名前を呼び捨てにすることで 別れを決意することになります。 この歌詞からは、それまで呼び捨てではなく別の呼び方があったのでしょう。 友人関係でも今まであだ名で呼んでた人を本名や呼び捨てで呼ぶことで 呼ぶ側も呼ばれた側も心情の変化を感じることがありますよね。 この主人公は何らかのけじめをつけるために最後に「アリス」を 呼び捨てにして呼んでみたのだと思います。 ”Good-bye my sweet girl”というのは 直訳すると「さよなら僕の愛しい人」という意味になります。

「笑っちゃうくらいに一途すぎる恋」の意味を解釈してみます。 恋は盲目という言葉がありますが、好きな人ができると 頭や心はその人のことでいっぱいになりますよね。 恋愛経験のある人にとっても誰にでもあることだと思います。 つまり笑っちゃうくらいに一途すぎる恋というのは 自分を見失うくらいに相手のことを想い、 優先してきた恋という意味として受け取ることができるのではないでしょうか？ そんな恋が終わったことへの悲しみを紛らわすために主人公は 「キミを知らない頃のボクに戻っただけ」だと強がっているように感じられます。 さらに、別れてもなお相手のことを思いやる気持ちが感じられるのが 「キミはボクを忘れていいんだよ」というフレーズ。 このフレーズには、キミはボクのことを忘れることで次の恋に進むことができる、 でもボクはキミのことを忘れることなんて永遠にできない という切ない主人公の心情が隠されているように思えます。

ここでわかるのは、少なからず主人公とアリスが愛し合っていた時期があるということ。 何が原因で別れたしまったのかは曲中ではわかりませんが、 生まれ変わったらもう一度結ばれるかな、なんて考えてしまうのですから 主人公の男性にはこの恋愛に未練が残っているのでしょう。 今まで呼び捨てにしてこなかった名前を呼び捨てで呼んでみることで 悲しみや切ない気持ちが一気に込み上げてきているのがわかります。

ここでの「信じること」には深い意味があるように感じますね。 主人公は相手のことをずっと疑っていたというわけではないはずです。 その後に”自分だけのものにしたい”というフレーズが出てくるので解釈としては、 キミのことを独り占めしたいと思っていたということはキミのことを 信じていなかったことになる、と主人公は自ら感じたのではないでしょうか。 ここでは自分を好きになれないのはキミのことが好きになりすぎたからだという 理由をつけていますが、 その意味としては”自分のことを考える余裕すらないくらいにキミのことを好きなった” と解釈することができますね。

ここのフレーズでは、主人公の本心が溢れているのがわかります。

「イヤだよ」という言葉を3度繰り返すことでより強い心情が伝わってきますね。