浜崎あゆみ「SURREAL」
2000年にリリースした17thシングル
「SURREAL」は、2000年12月27日にリリースされました。浜崎あゆみの絶望三部作と呼ばれる「vogue」「Far away」「SEASONS」の後に発表された楽曲です。
タイトルとなる「SURREAL」の意味は「超現実主義」という意味があり、現実を超えた世界のことですね。現実から離れるわけではなく、現実の中にある違和感や、目に見えていない現実のことを指します。
前作の「SEASON」から3か月でリリースされました。この頃の浜崎あゆみはリリースペースも早く、短い時には1か月未満という多忙を極めた時期ですね。
人気絶頂期の歌でもあり、15年以上たった今でも親しまれている名曲です。
オリコン週間ランキングでは1位、2000年10月度の月間ランキング3位を獲得、累計売上では200万枚を超える大ヒット作です。
3rdオリジナルアルバムにも収録
「SURREAL」は、3rdオリジナルアルバム「Duty」の7曲目にも収録されているのですが、リリース日がシングルと同時リリースとなりました。
このアルバムは、オリコン週間ランキングでは4週連続で1位、2000年10月度の月間ランキングも1位、2000年の年間ランキング2位を獲得しました。
売上枚数は何と290枚を突破し、浜崎あゆみのオリジナルアルバム史上最高の大ヒットを記録しました。
収録曲は、絶望三部作や「SURREAL」の他、ツーカーCMソングの「End of the World」なども収録されています。
「SURREAL」のMV
セクシーなヒョウとなったあゆが見られるMV
MVは、女の子の夢の中の世界を表現しています。まさに「SURREAL」というタイトル通りの「超現実」の世界ですよね。
ジャングルのような森の中を抜けていくとそこにいるのが赤い目をしたヒョウ姿をしている浜崎あゆみ。
森の奥深くへ進んでいく姿は、自分の中の深層心理に潜っていっているようなものではないでしょうか。ネグリジェを着た可愛らしい女の子の心の奥底にあるセクシーで野性的な一面を見つけたのでしょう。
自分自身の中にある強さに触れるMVは、何度見ても飽きないですね。
「SURREAL」の歌詞
覚悟をもって好きなものを選んでいく
好きなモノだけを
選んでくのが
無責任だって訳じゃない
好きなモノさえも
見つけられずに
責任なんて取りようもない
背負う覚悟の分だけ
可能性を手にしてる。
出典: https://twitter.com/chibirinaa/status/903849603073581056
女子高生のカリスマと呼ばれ、日本のトップになり歌姫へと成長した浜崎あゆみ。
歌うことが好きとか、ファッションが好きとかそういうことだけで頂点へまでたどり着いたわけではないはずです。夢に向かって好きなことを選んでいたとしても、夢にまで突き進むためには、楽しいよりも苦しいほうが大きいものなのです。
そういった苦しみを覚悟していれば、無限の可能性が広がっていると歌います。
「夢は信じていれば叶う」とか「好きなことに夢中になってれば仕事にできる」なんて楽観的な言葉ではなく、「夢をかなえるなら色んなものを背負う覚悟を決めろ」という強い励ましが心に響きますね。
自分がいったい何が好きで、それを手に入れるためには何を代償にするのか。
考えさせられる歌詞ですね。
「痛み」なんて最初から覚悟してる
いらないモノならその同情心
まるで役にも立たないね
大事なものならそこに必ず
痛みともなうはずだよね
ひとちぼっちで感じる孤独より
ふたりでいても感じる孤独の方が
辛いことのように
出典: https://twitter.com/0_I_II_III_IV_V/status/897484445346926592
自分が大切だと感じているものには、必ず心が動きます。
大切な人の別れには心がはちきれそうになるくらいの痛みを感じますし、大事にしてたモノが壊れてしまったら後悔の念にさいなまれるでしょう。
興味がなかったものなら、壊れたところで心が痛むことはありません。つまり、大事なものを持つということは、それを失った時の痛みを覚悟するということなのです。
つまり、この痛みが来ることを覚悟していた主人公に対して、「可哀想」なんて同情は必要ないのです。
痛みが出ることを受け入れて、それでも大切にしているのですから。