絶好調![Alexandros]の今
近年のミュージックシーンにおいて、欠かすことのできない位置を掴んだ[Alexandros]。
2月1日には、両A面シングル「SNOW SOUND / 今まで君が泣いた分取り戻そう」が発売されました。
「SNOW SOUND」は、JR東日本「2016-2017 JR SKISKI」のCMソングとして、耳にした方も多いのではないでしょうか。
そして「今まで君が泣いた分取り戻そう」は、2月25日公開の映画「きょうのキラ君」の主題歌となるなど、まさに今、絶好調の[Alexandros]。
今回は、その[Alexandros]のロングヒットナンバー「ワタリドリ」を取り上げてみます。
[Alexandros]のロングヒットナンバー「ワタリドリ」
この「ワタリドリ」は、[Alexandros]の通算10枚目のシングルとして2015年3月18日に発売されました。
映画「明烏」の主題歌であり、アサヒビールのCMソングとしてもお馴染みですが、なんといっても、軽快なテンポの良さ、躍動感あふれるサウンド、疾走感あふれる歌詞など、数ある[Alexandros]の曲の中でも、評価の高い一曲として知られています。
発売から2年経った今でも大人気のナンバーですが、ボーカル川上洋平さんの音域の広さ、特に高音のキーの高さから「カラオケで歌うのはメチャむずい!」なんて声も聞こえてきます。
北国では、そろそろハクチョウやカモといった「ワタリドリ」が北へ帰るシーズン。
この「ワタリドリ」の歌詞の意味を探りながら、これまでの[Alexandros]の軌跡とこれからを深く掘り下げていきたいと思います。
~自分たちの夢を叶えるため高みを目指し「ワタリドリ」は旅立つ~ 1番の歌詞の意味
I wanna fly so high
Yeah, I know my wings are dried
「翼仰げば」って人は云う
その向こうにあるは無情
飛べる者 落ちる者
出典: ワタリドリ/作詞:川上洋平 作曲:川上洋平
最初から英語のフレーズがでてきました。
ボーカルの洋平さんは、9歳から14歳までシリアで過ごし、現地のインターナショナルスクールに通っていただけあって、英語がうまい!(本人によると中東訛りだそうですが・・・)
この意味を訳すと、「僕(わたし)は高く飛びたい、(でも)翼は乾いている」
つまり、自分は理想の自分になりたかったり、夢があったりするけれど、その高みにいくための準備は整っていない(飛べるだけのモノ[実力]が備わっていない)、という意味でしょうか。
人は「翼を仰ぐ」、つまり「飛んでみたらいいじゃない?(挑戦してみればいいじゃない)」って軽く言うんだけど、その先にあるのは、飛べる人と落ちる人が別れる無情の世界が待っている、という意味なのでしょう。
誰も見てない
気にも留めない
それでも飛び続けた
傷ついた言葉乗せ
運びたいから
出典: ワタリドリ/作詞:川上洋平 作曲:川上洋平
自分の翼は乾いているけど、それでも飛び続けた。
その理由は「傷ついた言葉乗せ 運びたいから」。
かつて自分に浴びせられた「傷ついた(傷つけられた)言葉(出来事)」。そのことを忘れずに前に進む、という意味でしょうか。
もしかしたら、「乾いた翼」は「傷ついた翼」なのかもしれません。
そんな想いを胸に秘め、誰も見ていない、気にも留めない、孤独な空を飛び続けます。
追いかけて 届くよう
僕等一心に羽ばたいて
問いかけて 嘆いた夜
故郷(まち)は一層 輝いて
ワタリドリの様に今 旅に発つよ
ありもしないストーリーを
描いてみせるよ
出典: ワタリドリ/作詞:川上洋平 作曲:川上洋平
サビの部分は、躍動感、疾走感あふれるフレーズが続きます。
僕等は、前にいるフロントランナーを追いかけて、一生懸命飛び続けます。
でも、時には、これでいいのか?自問自答する日(夜)があります。
そんなときに限ってホームタウンである故郷(の人)は温かく光り輝いてみえます。
もしかしたら、温かい環境に甘えてしまいたくなるのかもしれません。
でも、そんな想いを断ち切って、今、僕等は「旅」に発ちます。
ありもしないストーリーを描く、すなわち、世界を驚かすようなことをやってのける・・・
飛べる者、落ちる者がいる無情の世界かもしれないけど、自分たちの夢を叶えるために高みを目指し、ワタリドリのように旅発つ・・・。
そんなふうに1番の歌詞を解釈してみました。
~あなたを遠く未来へ導くため「ワタリドリ」は飛び立つ~ 2番の歌詞の意味
I wanna fly so far
away with my guitar
「一人じゃない」って人々は歌う
間違いじゃない 理想論でもない
ただ頼って生きたくはない
出典: ワタリドリ/作詞:川上洋平 作曲:川上洋平
2番の出だし、英語の部分を直訳すると、「キターを持って遠くへ行きたい」という意味になります。
アーチストはギターや歌という武器を持って、「一人じゃないよ」「大丈夫だよ」って励ましてくれます。
ただそのことに「頼る」というのは違うんじゃないか。
あくまでも人による「励まし」は、そのきっかけであって、自分がその「励まし」を胸に、自分で問題を解決して生きていくしかないんじゃないか?
そういう意味に捉えることができます。
誰も聴いていない
気にも留めない
それでも歌い続けた
傷ついたあなたを
笑わせたいから
出典: ワタリドリ/作詞:川上洋平 作曲:川上洋平