「JPOP Xfile」の歌詞を解説するよ!
…いや無理です
「JPOP Xfile」は時雨の2009年のメジャーデビューアルバム「just a moment」に収録されています。
2015年リリースのベスト「Best of Tornade」の一曲目でもあり、これを彼らの代表曲に推すファンも多いようです。私も同意。
歌詞を見てみましょう。
記憶越しに見開いた 袋とじの歪んだ映像
誰がソレを始めたの? Masochistic な POP MUSIC
無表情形成 目は回って バラバラにしてほしいの
誰が僕を始めたの? バラバラのフラッシュイメージも
僕の指が透けていく 少し君に近づいた
鉄っぽいフレーズに目は回って バラバラにしてほしいの
イツカ僕は思い描いたの 感情線を君の全てに
僕の指は透けていく ここにあるよ
出典: JPOP Xfile/作詞:北嶋徹 作曲:北嶋徹
まったくゾクゾクするような言葉たちです…まったくもって、ファッキン・グレート!
何を言ってるのかまったくわからないのに、イメージが洪水のように頭に流れ込んできます。
この歌詞を解説することに何か意味あるか?他人の解釈なんか聞いてどうするの?
たぶんあなたの頭の中に沸いたイメージこそが正解なのです。
他人の解釈なんか聞くな
だが理解しようとすることには、いつも意味がある
…だから、私なりの解釈を以下に記しておきます。
あなたが自分なりの解釈をするためのヒントになることを願って。
「マゾヒスティックなポップ・ミュージック」とはJPOPのこと?音楽がマゾヒスティックってどういうことだろう。
巨大な市場を形成してもどこか己を儚んでいるような、コンプレックスを抱えた音楽ってことか?
そんな音楽でも紛れもなく自分のルーツであって、そこから逃れられない自分を憐れんでいるのか。
「無表情形成」から「少し君に近づいた」のラインからは、自分を形成する様々なもの、記憶だったりルーツだったり…そんなものの
・輪郭がおぼろげになって、わからなくなってゆく
・破壊したくなる衝動に襲われる
・自分が自分でなくなっていくような感覚に混乱している
そんなイメージが浮かんできます。
「感情線」って何だろう?「Steins Gate」というゲーム+アニメに「世界線」っていう言葉が出てくるけど…。
とりとめのない、分裂した自分の感情全てを「君の全てに」伝えたいってことなのかな。
どう感じ取るかは、あなた次第です
JPOP
イツカを覚えていた JPOP i know → i know, JPOP
夕景のメロディーも JPOP もうちょっと聞いていたいの
君の名前なんだっけ だんだん分からなくなって
アノ日未来の fusion も だんだん分からなくなって
出典: JPOP Xfile/作詞:北嶋徹 作曲:北嶋徹
文法的な整合性を崩すことで、聴く者の脳内に直接的なイメージを描くことを拒んでいるかのようですね。
自分がかつて好きだった、大切だったもの(そのメタファーがJPOPという言葉?)への憧憬か。
または対象(好きだったり大切だったもの)への距離が測れなくなった、その喪失感を歌っているのか。
もしかしたら、単純なJPOP讃歌と解釈することもできるかも知れません。
きっと正解なんかないのです。
ただ、Can you hear Me ? JPOP !(JPOPよ、俺の声が聞こえるか?)
この叫びに、全てが凝縮されている気がします。
想いがなければ、叫ぶことなどできる筈がないのですから。
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