サイダーガールの「NO.2」とは?
「NO.2」は、2016年2月3日発売されたサイダーガールの2作目のミニアルバム『サイダーの街まで』に収録されている楽曲です。
2016年2月期の関西テレビ『ミュージャック』エンディングテーマ曲に起用されたことでも話題になりました。
今回はそんな「NO.2」を紹介します!
MVに出演している女の子が気になる!2016年のCIDER GIRLに注目!
サイダーガールのMVといえば、バンドメンバーが一切メディアに顔出しをしないため、MVにはイメージキャラクターの”CIDER GIRL"が登場することで知られていますね。
現在(2018年1月10日調べ)は"CIDER GIRL 2017"として池間夏海さんが活躍していますが、「NO.2」のMVには青文字系雑誌の読者モデルとして活躍中のるうこさんが登場しています。
るうこさんはインスタグラムなどで公開している私服などの卓越したセンスで人気ですが、このMVではセーラー服にモッズコートという装いで天真爛漫な笑顔を見せていますね。
そして、MVのラストで去っていく背中が印象的ですが、そのシーンが意味するものとは...!?
歌詞を解釈する中でその意味についても考えていきますので、最後までお付き合いください。
サイダーガール「NO.2」の歌詞の意味を徹底解釈!
薄い映画のラストシーンの俳優のように、惨めに佇んでいる自分が滑稽で
薄い映画のラストシーンの俳優みたいだ
見え透いた嘘や言葉越しの煙みたいだ
出典: NO.2/作詞:知 作曲:知
「薄い映画のラストシーンの俳優」、そして、「見え透いた嘘や言葉越しの煙」みたいだという歌詞は、この楽曲の一人称である「僕」自身のことでしょう。
浅薄なストーリー性の映画の「ラストシーン」で観客の涙を煽るような「俳優」のように惨めで情けない姿の「僕」。
その姿は、「見え透いた」「嘘」や「言葉」で隠しても「煙」のように立ち上って見えてしまうため、全く隠しきれていないということでしょう。
つまり、どんな嘘や強がりで隠そうとしても、その惨めで情けない心の中は隠すことができないと言っているのです。
どうしてそんなことになってしまったのでしょうか。
続きの歌詞を見ていきましょう。
こんなに悲しくなるのは君と思い出があまりにも綺麗だから
僕の知らない色に君は綺麗に染まって
それだけで笑って 僕はそっと泣いて悲しんでたんだよ
もう忘れたはずさ 丘の上 真っ赤な空
出典: NO.2/作詞:知 作曲:知
歌い出しの歌詞のように「僕」が情けない気持ちになってしまった理由は、久々に会った「君」が「僕の知らない色に」「綺麗に染まって」いたからです。
「僕」だって子供の頃「君」と「丘の上」で見上げた「真っ赤な空」を「忘れたはず」なのに、変わってしまった「君」を見てどうして悲しくなるのか。
「知らない色に」染まるという表現は、ここでは「僕」と一緒にいた時は「僕」と同じ色だったのに、今は「僕の知らない」人の「色」に染まっていたということを表現しているのでしょう。
「僕」が悲しくなった理由はそんな「君」を見て、今更自分の感情に気づいてしまったからです。
しかし、「僕」は「君」に「笑って」接することしかできなかったのでした。
なぜなら「君」があまりにも「綺麗」だったから。
「君」と久しぶりに再会したことで、子供の頃の思い出が蘇り、そんな心の中の情景と君の存在がどれほど自分にとって大切なものだったかを思い知った「僕」。
しかし、今更そんなことに気づいても遅く、「僕」の知らない人の彼女になってしまっていたことで「僕」は悲しくなったものの、あまりにも綺麗になった彼女を前に笑うしかなかったのですね。
歌い出しであんなにも惨めな気持ちになっていたのは、きっと、あの頃に戻れるなら想いを伝えるのになんて、ありきたりな映画のセリフのようなことを思い浮かべたからでしょう。
思い返せばいつも君を思い出していた
過ぎ去った日々と淡い記憶の中に残ってた
何時だってそうだろ 空に浮かべて 思い返して
出典: NO.2/作詞:知 作曲:知
「もう忘れたはずさ」と自分に言い聞かせる言葉が前の歌詞にありましたが、振り返ってみれば「過ぎ去った日々と淡い記憶の中に」「君」への想いが「残って」いたのでした。
「何時だってそうだろ 空に浮かべて 思い返して」と、「君」への想いを認めざるを得ない「僕」。
しかし、変わってしまった「君」は前のように「僕」だけをを見つめてくれることなんてないとわかっている「僕」はどうすることもできないのでした。