楽曲「ちえのわ」
ゲストボーカルに峯田和伸
東京スカパラダイスオーケストラが2018年最初のシングルとして発売したのが「ちえのわ」です。
今作のゲストボーカルには、銀杏BOYZの峯田和伸さんが参加しています。
峯田さんは、2017年には朝ドラ“ひよっこ”にも出演し、音楽活動だけでなく俳優としても活動中です。
そして銀杏BOYZといえば、感情がむき出しのストレートな歌詞や、青春を感じるパンクロックというイメージ。
わたしも学生の頃は、銀杏BOYZの魅力の虜でした。(もちろん今もです♡)
そんな峯田さんとスカパラのコラボは2017年のライジングサンロックフェスティバルがきっかけです。
スカパラはステージで、チバユウスケさん、中納良恵さん、10-FEET TAKUMAさんなど様々なゲストボーカルとセッションしました。
そして、その中の一人が峯田さんでした。
そこではまだ「ちえのわ」は生まれていないので、スカパラと峯田さんは、別の楽曲をセッション!!
その時の峯田さんの歌声がスカパラメンバーの心を射抜き、今回声をかけたそうです。
演奏側と歌う側、どちらも心地よく思えるのは、お互いの相性の良さを強く感じますね!!
フェスなどのセッションでは、いろんなアーティストが一緒に演奏し、新しい音楽が生まれたりします。
セッションは、聴いてる観客も、もちろん楽しいのですが、何より演奏しているアーティストがとっても楽しそうなのが魅力的です。
そういう経緯で生まれた楽曲「ちえのわ」は人と人との絆を感じることのできる歌詞が心に響きます。
内容を見ると、すごく峯田さんが書いた歌詞のように思えますが、作詞はスカパラの谷中敦さんが担当しています。
そんな「ちえのわ」の歌詞を解釈とともに、ご紹介していきます。
「ちえのわ」の歌詞
謝るばかり…
東京はずっと工事中だね
迷惑お掛けしますとか
謝ってばかり
出典: ちえのわ/作詞:川上つよし 作曲:谷中敦
“ご迷惑をおかけします”って工事中のときの看板には大抵書いてありますよね。
建物だったり、道だったり……みんな、より良くなるために変わっていく途中なのですが、それによって関係のないところに支障が出たりもします。
人間も同じです。自分を変えようと努力しますよね?でもすぐには変われないです。 工事のように時間をかけて、時には他人に迷惑をかけてしまうこともあります。そして人生はその繰り返し。
だからいつも“迷惑かけてごめんなさい”って謝ってばかりなんですね。
でも、迷惑をかけるのはしょうがないことです。
だから“ごめんなさい”よりも、迷惑をかけてるにも関わらず見守ってくれて“ありがとう”の方が豊かに思えます。
ちえのわと2人の関係
俺たちいつも退屈してた
よく行く店の隅っこに
知恵の輪があったね
出典: ちえのわ/作詞:川上つよし 作曲:谷中敦
“退屈”という言葉が、2人の今の関係を表しています。
付き合いが長くなって2人は少しマンネリを迎えています。
そしてタイトルにもなっている“知恵の輪”。
名前の通り、知恵を使って複雑に絡んだ2つの部品を外したり、はめたりするものです。
知恵の輪をやったことがある人は分かるかもしれませんが、なかなかこれは難しいんですよね〜!!
うまく外せても、今度は元に戻すのに苦戦したり……ついつい熱中してしまいます。
頭のいい友だちには
別れろってすぐ言われる
離れた方が楽だって
分かってはいるんだ
出典: ちえのわ/作詞:川上つよし 作曲:谷中敦
客観的に物事を判断してくれる賢い友だちは、自分のことを考えて楽な道を提案してくれています。
そんなことは自分が一番よくわかっているのに、そうできないのはやっぱり相手のことが好きなんですよね。
人を愛する気持ちは理屈じゃなくて、本能だからどうしようもありません。
それでも好きなんだ
壊したいくらいいらついて
投げ出したいときもあるよ
ふたり繋がれた知恵の輪
ばらばらにしたくない
出典: ちえのわ/作詞:川上つよし 作曲:谷中敦
些細なことでケンカしたり、一緒にいたらぶつかることだってあります。
その度に嫌になって逃げ出したくなってしまうけれど、別れたくはないんです。
知恵の輪のようにずっと一緒に繋がっていたい気持ちがよく分かる歌詞ですね。
知恵の輪は、外すのも大変だし、元に戻すのも大変……まるで2人の関係のようです。
自分にとっての宝物も
がらくたみたいな部屋の中
知恵の輪はずして
虚しくてまた元に戻した
出典: ちえのわ/作詞:川上つよし 作曲:谷中敦
他の人から見たら、自分が大事にしているものなんて滑稽に見えているのかもしれません。
人の意見に流されて別れようかな〜なんて思っても、それは自分の本当の気持ちではないので、結局寂しくなって戻ってしまいます。