情景が思い浮かぶような楽曲。
それと同じように文字にも情景を思い浮かばせる力があります。
きっとmol-74の楽曲の歌詞を字面で見てもそのイメージは浮かんでくるのではないでしょうか。
ここからは、歌詞を元に「Monnlight」の曲世界に迫っていきましょう!
もう戻れない思い出を振り返る主人公
ポケットに入ったままのくしゃくしゃになってた紙
どれだけ日を重ねど消えないいつかの影
出典: Moonlight/作詞:武市和希 作曲:mol-74
主人公のポケットに入っていた紙は、なんらかの思い出の品なのでしょう。
写真なのかもしれないし、手紙なのかもしれない。
ひょっとしたら絵だったなんてこともあり得ます。
そこは聴く人の想像次第といったところでしょうか。
主人公はその紙に対して懐かしんでいるものの、言葉の選び方から悲しい感情も持っている印象を受けます。
離れてしまった恋人を想う
Moonlight
路地裏から
Moonlight
君を思う
Moonlight
もう帰れない
Moonlight
僕らがいた街
出典: Moonlight/作詞:武市和希 作曲:mol-74
ここの部分は建物の隙間から路地裏に月明かりが差し込んでくるようなそんなイメージです。
薄暗い路地裏に佇んでいるその様子が、物憂げな主人公を彷彿とさせますね。
「君」というのは、離れてしまった恋人のことでしょうか。
主人公が彼女の元へ帰れないのは単純に二人の関係が終わってしまったからか、他にも理由があるのか。
いろいろと想像が膨らみますね。
主人公が街を飛び出したのは夢を追い掛けるため
誰かが笑った夢を信じた11月
頼りない、強い羽で飛べると思っていた
出典: Moonlight/作詞:武市和希 作曲:mol-74
主人公は恐らく自分の夢を叶えるため、恋人の元を去ったのではないでしょうか。
誰もが「そんなの出来るわけがない」と笑った彼の夢。
それでも、主人公は「自分なら絶対にできる。叶えて見せる」と啖呵を切って飛び出して来たのでしょう。
きっと彼の恋人も反対していたうちの一人。
大きなことを言った手前、もう彼女の元へ戻るわけにはいかない…そんな感じではないでしょうか。
夢と同じぐらい大切なものがあった
Moonlight
背伸びをした
Moonlight
あの日の僕
Moonlight
何を見てた?
Moonlight
すぐそばにあったよ
今は誰もいない此処に
あの日と同じ丸い月
出典: Moonlight/作詞:武市和希 作曲:mol-74
恋人と過ごした街を飛び出したあの頃は、夢を追い掛けることだけで周りが見えなくなっていた主人公。
彼女のことを夢と同じぐらい大切に想っていたのを、離れた今気付かされることになったのでしょう。
住み慣れた街を出てやって来たその場所には、気の知れた仲間も大切な恋人も居ません。
しかし空に浮かぶ月だけは、あの街と変わらずにそこに浮かんでいる。
そのことがより、思い出を主人公の脳裏に強く蘇らせるのでしょうね。
せめて想像の中だけでもあの街へ
Moonlight
路地裏から
Moonlight
君を思う
Moonlight
もう帰れない
Moonlight
僕らがいた街を歩くよ
ひとりで
月を乗せて
出典: Moonlight/作詞:武市和希 作曲:mol-74
恋人が住むその街には、かっこ悪くてもう帰ることができない。
それならばこの月を眺めながら想いを巡らせ、せめてあの街の思い出に浸ろう。
「僕らがいた街を歩くよ」という言葉は、実際に主人公がその街へ行くわけではなく、主人公の想像上の話なのでしょう。
「同じ空を見ている」という類の言葉は、本来背中を押すような意味で多く使われています。
この曲ではそれとは逆に悲しい意味が込められていることもまた、興味深いですね。