タイトル「スパークル」に込められた意味とは…?

キラキラした歌詞にぴったりなイメージ

タイトルとなっている「スパークル」の元は、英単語「sparkle」から来ています。 言葉の意味としては様々で、 火の粉、閃光、きらめき、光沢、活気…など、いろいろな状況で変化します。 歌詞を見る限りでは「きらめき」が一番ピンとくるのかもしれませんね。 前向きな歌詞でキラキラしているようなイメージです。

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諦めきれない歌詞

歌詞解釈!

まだこの世界は 僕を飼いならしてたいみたいだ
望み通りいいだろう 美しくもがくよ

互いの砂時計 眺めながらキスをしようよ
「さよなら」から一番 遠い 場所で待ち合わせよう

出典: スパークル/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎

曲の冒頭部分から「僕」という単語が出ています。 主人公は男性なのですね。 まるで社会に対して矛盾を抱えているような、何か自然の作用が主人公を取り囲っているようです。

その流れに身を任せることで納得しようとしているのでしょうか。 来るなら来い、と言わんばかりに、どっしりと構えているようです。 「互いの砂時計」とは、それぞれの人生について残された時間のことを表しているとも言えます。

辞書にある言葉で 出来上がった世界を憎んだ
万華鏡の中で 八月のある朝

君は僕の前で ハニかんでは澄ましてみせた
この世界の教科書のような笑顔で

出典: スパークル/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎

人の想いや考えは目に見えないもので、 それを言葉として表す、ということは、そもそも無理があるのかもしれません。 万華鏡のような美しい世界を表すのも、人によって違う言葉になるのかもしれません。 でもハニかむのが、決して悪い事ばかりでもないですよね。

こんなふうに笑えれば、と思うことだってあるはずです。

ついに時はきた 昨日までは序章の序章で
飛ばし読みでいいから ここからが僕だよ
経験と知識と カビの生えかかった勇気を持って
いまだかつてないスピードで 君のもとへダイブを

出典: スパークル/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎

やはり主人公の「僕」は、これまで何かに捉われていたようです。 そこから本当の自分に姿を変えていく、という決意のような気持ちも読み取れます。 「僕」が勢いに乗る瞬間を描いたような部分です。 そうやって後押しをされながら「君」の元へ向かうのですね。

まどろみの中で 生温いコーラに
ここでないどこかを 夢見たよ
教室の窓の外に
電車に揺られ 運ばれる朝に

愛し方さえも 君の匂いがした
歩き方さえも その笑い声がした

出典: スパークル/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎

「まどろみ」という言葉でも大体のイメージは創造できますが、 もう少しくだけた表現にすると「少しの間だけ眠る」という意味にもなります。 時間が経って温くなってしまったコーラや、 教室から窓の外を眺める情景、 朝の電車の中で揺られてウトウトする… そんな日常の一コマの中に「まどろみ」が存在するのですね。 相手が違えば、どんなところを愛しているのか、どんな匂いなのか、そして仕草や声さえも、全く違うということがシンプルな言葉でスッキリと語られています。

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いつか消えてなくなる 君のすべてを
この眼に焼き付けておくことは
もう権利なんかじゃない 義務だと思うんだ

出典: スパークル/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎

「いつか消えてなくなる」のは生きている以上、みんな同じです。 「目」ではなく「眼」という感じを使うことによって、魂が込められている、命が宿っている、そんなイメージでしょうか。 「君」とどうしても一緒に居なければ、と思っているのですね。 それぐらい大きな存在だということが解ります。

運命だとか未来とかって 言葉がどれだけ手を
伸ばそうと届かない 場所で僕ら恋をする
時計の針も二人を 横目に見ながら進む
そんな世界を二人で 一生 いや、何章でも

生き抜いていこう

出典: スパークル/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎

曲の最後の部分です。 「運命」も「未来」も、実際にその瞬間を迎えてみないことには どのようなものなのかは誰にも分りません。 また、この部分は特に歌詞の書き方には特徴があり、 詩と詩の間のスペースの位置も独特です。 これによって、何を主語にしたいのかがきちんと判断できるというわけです。 「言葉」では手を操ることはできません。 そして理想的な夢の世界ではなく、現実の「場所」で恋をするのですね。 進んでいく「時計の針」=時間の流れは、どんなに止めようと思っても不可能です。 二人で一緒に居る時間も、そのまま同じ速さで流れていきます。 「一生」と「何章」という言葉が上手く掛けられていますが、 「一生」=ひとつのもの、一回限り、ではなく 「何章」=どこまでもお話が続いていくような、 それぐらい長く一緒に居たい、という思いが込められていますよね。

最後に締めくくられている言葉のが印象的で、その思いの強さがハッキリと伝わってきます。

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