ONE 読 ROCK その1『Fight the night』

英語の歌詞ではよくあることですが、この曲でも見方によって異なる訳し方になります。

ひとつは「戦争」に視点を絞った見方で、もうひとつは「戦い」全般の見方です。

映画とリンクしたことで、どちらかというと戦争の歌に感じる方が多いのではないでしょうか。

そこで僕は、敢えて戦い全般の見方で歌詞の意味を考えてみました。

様々な訳し方があると思うので、あくまでも一例として捉えてもらえると幸いです。

大ヒット映画『永遠の0』の挿入歌

幾多の困難を越えて、いまや世界規模の活躍を見せるONE OK ROCK(ワンオク)。 ここではONE OK ROCKの曲を良く聴き込み、良く歌い込んでいる僕が、その歌詞にフォーカスして検証して書いていきたいと思っています。

『Fight the night』筆者はよくカラオケに行くのですが、ひとりカラオケ三時間、ずっとこの曲しか歌わなかったこともあるくらい。

僕にとって思い入れの強い曲です。 ゆえに歌詞を覚えていたりもします。

この曲は大ヒット映画『永遠の0』の挿入歌となっていましたので、ワンオクを知らない方でも耳にしたことがある曲だと思います。

ぜひONE読あれ。

歌詞その1(和訳はGoogle翻訳をもとに筆者が編集)

Here comes the rain


So many scars never fade


This is the price of war


And we 've paid with time


We'll fight fight till there's nothing left to say


Whatever it takes ...


Fight fight till your fears they go away away


The light is gone and we know once more


We'll fight fight till we see another day

出典: http://www.utamap.com/viewkasi.php?surl=k-150212-067

和訳は Google翻訳をもとにONE OK ROCKボーカル、Taka(作詞者)が話しかけているかのような感じに近づけて 編集しています。 (和訳) 雨が降ってきた沢山の傷跡は、決して消えないこれが戦争の代償それに、僕らは時を費やしてきた僕たちは言い残しが無くなるまで戦う、闘っていく 何があったとしても君たちの恐れが消えてなくなるまで戦う、闘っていく光は消えていった。そして僕たちはもう一度知る僕たちは(明日という)もう一つの日を見るまで闘っていく ※()内の翻訳は全体の意味合い的に筆者が加えたワードです。 消えていった光というのは、絶望を表現しているようにも感じます。 光のない暗闇で希望の光を失わずにいるのは、容易ではありません。 そんな絶望の中でも信じる思いを胸に戦い続ける、力強い覚悟が伝わってくる歌詞です。 その覚悟はきっと、何があっても守りたい大切な存在がいるからこそなのでしょう。 そして戦い続けた先にはきっと、新たな明日があるのです。

戦うということは向き合うということ

戦争の映画の挿入歌ですから、戦争に対する思いが強く関わっていますが、ここで僕が注目しているのはWar(争い) the nightではなくFight(戦い) the nightというタイトルであることです。

僕が思うには戦争の『代償』と闘う=向き合う詞ではないかと思っています。

もっと言えば争いという枠組みだけではなく、内なる自分や生きていく中で関わる全ての戦いにフィーチャーしているように感じます。

Fightは今の時代にもひとりひとりの人生の中にあると思います。

僕は戦争体験のない世代であり、その辛さや壮絶さは表現できません。

ただ戦いのあと、その事実を受け入れるというのも、これまでの経験の中でとても辛い作業でした。

受け入れがたいけど、受け止めなきゃいけないのは時間や労力のかかることでしたし、誰も正解は知りません。

答え合わせは明日の自分でしかないわけです。

歌詞の始めに雨が降って来たから始まりますが、雨は戦争の代償に気付いた瞬間を表現しているように感じます。

この初めの部分は、「Here(ここに)」を文の最初に持ってくる倒置法が使われました。

理由は「雨」が降ってきたということを強調するためです。

ここで雨を強調することで、リスナーに対し物悲しい始まりを静かに印象付ける効果があるのです。

ひとつの戦いが終わり、しとしとと戦場に振る雨が目に浮かぶような一文です。

作詞したTakaのこだわりが感じられますね。

光が消えても希望は消えない

残酷なのは、気付いたところでたくさんの傷痕は決して消えないということです。

そして「君たちの恐れが消えなくなるまで、戦い続ける」という歌詞に続きます。

このサビに入る部分は、曲中で力強く何度も繰り返されているのが特徴です。

大切な人の存在があるから、光が消えたとしても明日への希望を失わないのだろうと思います。

誰かを想う強い気持ちは、明日を切り開く力となるのです。

そしてまだ見ぬ明日へ

another day」の部分は、僕の解釈として明日という言葉を付け加えました。

そして明日はそのままの意味ではなく、未来という大きな考え方ができると思います。

今までとは違う新たな明日です。

自分の未来を変えるのは自分自身でしかできません。

新たな未来を作るために、何度でも戦い続ける覚悟が歌詞から伝わってきます。

前向きな気持ちを持って進む意思が伝わる