スティーブン・キジャック監督の音楽ドキュメンタリー映画『WE ARE X』

異例の大ヒット

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皆さんは、もうご覧になられましたか?

音楽ドキュメンタリー映画としては最近類を見ないほどの大ヒットとなった、X JAPANのドキュメンタリー映画『WE ARE X』。

まず日本とイギリスで2017年の3月3日に同時公開されましたが、そのあとも続々とヨーロッパでの公開が決定し、多くの国で上映されました。

さすがは世界のX JAPAN、その人気はかなりのもののようですね。

監督は、音楽ドキュメンタリー映画に定評があるスティーブン・キジャックが務めました。

キジャック監督の代表作としてはメタリカのベーシスト、ロバート・トゥルージロが製作総指揮を担当したことでも話題になった「JACO」。

そして英大御所ロックバンド、ザ・ローリング・ストーンズのドキュメンタリー「ストーンズ・イン・エグザイル~『メイン・ストリートのならず者』の真実」などがあります。

サンダンス映画祭で受賞

YOSHIKIのパフォーマンスも!

『WE ARE X』は、2016年1月23日に、サンダンス映画祭で上映されました。

このサンダンス映画祭は、ロバート・レッドフォードが主催しており、彼が出演した名作映画「明日に向かって撃て!」で演じた役、サンダンス・キッドの名に由来しています。

1978年から続くこの由緒ある映画祭において、『WE ARE X』は、2016年度のワールドシネマドキュメンタリー部門最優秀編集賞を受賞しました。

またこの映画祭のオープニングパーティーではYOSHIKIはピアノでのパフォーマンスを披露、観客を魅了するという一幕も。

同年3月にはSXSW映画祭においてもデザイン部門観客賞を受賞

興行収入、動員数のみならず、これらの映画祭での受賞が映画そのものが高く評価されていることを物語っています。

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気になる内容をチェック!

ここからは、気になる映画の内容について見ていきましょう。

世界一のアリーナ、米マディソン・スクエア・ガーデンでのライヴの舞台裏に密着する傍ら、メンバーのインタビューや、過去のアーカイヴ映像を挟み、X JAPANの歴史を追う形となっています。

幼少期のYOSHIKI

まず第一の見どころはYOSHIKIの生い立ちついて、幼い頃のYOSHIKIの写真を交えて語られるところでしょう。

時には言葉を震わせながら、彼の心に大きな影を落とすこととなった父親の死についてYOSHIKI本人が語っています。

彼の父親が自殺によって亡くなってしまったこと、それについて何も母親は語ってくれなかったこと。

YOSHIKIの書く歌詞や音楽の世界には、どこかに死のニュアンスが感じられるものも多くありますが、このことがその原点になっているのではないでしょうか。

また、YOSHIKIの母親が声で出演し、YOSHIKIについて語っています。

幼い頃からとても体が弱く、とても大人になるまで生きられないのではないかと心配していたそうです。

今では、体を痛めてはいますが、世界中を相手にするアーティストとなり、きっと母親も安心していることでしょう。

こうしたYOSHIKIの描く世界のルーツとなった体験が、描かれています。

Toshiの洗脳

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そして、X JAPANの歴史を語る上では欠かせないToshiの洗脳についても、かなり突っ込んだ内容を見ることができます。

元々幼馴染だというToshiとYOSHIKIが、何気ない様子で談笑しあうシーン。

ただの世間話のように、穏やかに、Toshiの口から洗脳されていた時代のことが語られるのは、ファンにとってかなり衝撃なのではないでしょうか。

実際、映画の公開当時見た方からは、触れてはいけないような気がしていた、ここまで深くこの件について語られているとは思っていなかったという感想が出ています。

あの頃からかなりの年月が経ち、この映画というきっかけもあって、ようやく私たちにも詳細を伝えてくれたのは、ファンとしては嬉しい限りですね。

時間を置いたことで、本人たちの中でも冷静に、心乱すことなく話せるようになったのではないでしょうか。

Toshi本人が、あの頃はおかしかった、と語るシーンを見ていたら、ほんとにもう時は過ぎたんだなぁ、と実感してしまいます。

バンドメンバーとして以前に、友人としての二人の姿が、とても印象的なシーンです

世界的アーティストが出演

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またこの映画には、KISSのベーシスト、ジーン・シモンズや、マリリン・マンソンなど、世界的なアーティストが登場します。

ロックファンにとっては、それも大きな見どころでしょう。

KISSは2014年にロックの殿堂入りも果たしている、アメリカを代表する大御所ハードロック・バンドです。

1973年のデビュー当時から白塗りのメイクをしていることで知られ、いわゆるビジュアル系の元祖となったといわれています。

YOSHIKIはジーン・シモンズが自身のヒーローだと語り、ジーン・シモンズはYOSHIKIの音楽性、その世界観を深く理解し評価しています。

また、独特の世界観を持つロックアーティスト、マリリン・マンソンとYOSHIKIは元々交流があり、よく飲みに出かけたりする仲ということです。

お互いにリスペクトしあっており、2016年にはYOSHIKIとの極秘プロジェクトの計画が進んでいると語っていました。

そんな世界的なアーティストが劇中に登場し、YOSHIKIやX JAPANについて語っています。

X JAPANの偉大さを改めて感じさせる瞬間ともいえるでしょう。

全編が見どころともいえる『WE ARE X』

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