ここでは環境の変化について歌っているのがうかがえますね。
アイドル活動を始めて、故郷を離れたり、新しい一歩を踏み出したり…。
そんなメンバーたちの気持ちが綴ってあるのではないでしょうか。
当時は辛かった出来事すら、今振り返ると受け入れられるようになっている。
なぜなら、自分は次のステップへと進むことを決めたから。
新しく進学したり、就職したり…そういった変化のとき、同じ心情を味わった人も多いのではないでしょうか?
筆者は特に2行目の表現に共感しました。
新しい環境に入ったとき、「気付いたらそこにいる」ような不思議な気分を感じることがあります。
心の中にある葛藤
あの日やってきたこの道に
いくつも思い出溢れてる
戻りたいような戻りたくないような
出典: アゲンストザペイン/作詞:松隈ケンタ・JxSxK 作曲:松隈ケンタ
過去自分が辿ってきた道筋を振り返っているようですね。
その懐かしい安心感に甘えたい気持ち。
そして、前に進もうという力強い覚悟。
この2つの気持ちを抱えながらも、今を生きているのでしょう。
ライバルであり支え合う仲間でもある
時には僕らを突き落とし
手を差し伸べる仲間がいた
悔しい日々を
引きちぎる毎日を繰り返してた
出典: アゲンストザペイン/作詞:松隈ケンタ・JxSxK 作曲:松隈ケンタ
ここでいう「仲間」はおそらくメンバーのこと。
メンバーは競い合う相手であり、支え合う仲間でもあります。
特にBiSでは投票制度を取り入れていますね。
順位が付くということは、必然的に勝者と敗者が生まれます。
そのことを「突き落す」と表現しているのでしょう。
そして、BiSといえば、新しい編成になる前から「ストイックさ」があるグループ。
「可愛さ」や「美しさ」を演出するだけにとどまりません。
「爪痕を残すためには何でもする」という体当たり方式な側面があるのです。
それが後半で綴られている日々のことではないでしょうか。
痛みとともに輝きを見据える
楽しいと感じ始めてきた
気づけば月日は流れた
大嫌いだったこの道も
何だか好きになれたみたいだな
出典: アゲンストザペイン/作詞:松隈ケンタ・JxSxK 作曲:松隈ケンタ
過酷な日々を乗り越え今に至ったのが、歌詞から想像できます。
いつの日か、辛かった毎日すら「楽しい」と思えるようになってきたようです。
仕事や勉強に取り組む時、これと似た感覚を味わったことがありませんか?
「最初は辛かったけど時間の経過とともに楽しくなってきた。」
継続するうちにその成果が表れてくると、苦労した分の達成感が湧き上がりますね。
「主題歌」とはどんな意味?
胸打てハートブレイク
主題歌はハートブレイクが似合うはずさ
あぁなんだこんな簡単だったんだ
出典: アゲンストザペイン/作詞:松隈ケンタ・JxSxK 作曲:松隈ケンタ
ここでの「主題歌」とは、「アゲンストザペイン」の事だと思います。
「アゲンストザペイン」はメンバーの物語に対する「主題歌」。
様々な困難や努力があってこそ「主題歌」がもたらす感動は大きなものとなりますね。
だから、時には傷つくことだって意味があるのです。
最後の行も解釈してみましょう。
「簡単だった」ということは「難しいと思っていた」ということが読み取れます。
「主題歌」がつくほど壮大な物語を生きてみたい。
そんな願望を叶えるのは「難しい」と思っていたのではないでしょうか。
でも実際に行動してみて、自分の人生が変わっている実感を得ることができたようです。
時には苦しみ、時には喜ぶ。
こういったメリハリのある人生こそ、生きている実感が深まるのだと思います。
そして何より、自分の「やりたい」と思うものに向かって全力投球するのって、とても楽しいです。
必死に抑え込む「感情」
感情よ くたばれ
涙がこぼれ落ちるけど
夢を乗せて、夜を越えて
過ごした日々全部捨てないさ
出典: アゲンストザペイン/作詞:松隈ケンタ・JxSxK 作曲:松隈ケンタ
湧き上がる「感情」を必死に抑え込んでいます。
おそらく、悲しみや孤独、不安などのネガティブな「感情」のことを示している気がしますね。
最初に出てきた、過去に戻りたくなるような衝動のことかもしれません。
でも、未来へと突き進むために衝動を堪えているのでしょう。
抑え込んだ「感情」を捨ててしまうわけではありません。
しっかりと胸にしまい込んで、未来へと進む糧にしようと誓っているのです。
とても力強い歌詞ですね。