【夜桜(feat. めいちゃん)】とは
楽曲制作担当はボカロP
謎多きボカロP、「くじら」。
今回は9作目となる【夜桜(feat. めいちゃん)】をご紹介します。
歌っているのはあの大人気歌い手
今回コラボしたのは男性歌い手の「めいちゃん」。
歌い手としての活動へ精力的に取り組むかたわら、YouTuberとしても大活躍中です。
芯の通った抜ける声の持ち主で、明るさを感じさせつつどことなく儚い雰囲気をまとっている点が非常に魅力的。
サビで差し込まれるファルセットの美しさには、思わず胸がキュンとしてしまうことでしょう。
この楽曲で描かれているのは
ポジティブでネガティブ
主人公が得たもの
窓の外 手に入れたら
影の影 もう時間だよ
出典: 夜桜(feat. めいちゃん)/作詞:くじら 作曲:くじら
まず1行目。言葉足らずですが、主人公が手に入れたのは「窓の外にあった何か」です。
タイトルが【夜桜】であることから、この物語の舞台は春だとわかりますね。
つまり窓の外に広がっているであろう景色は満開の桜。
美しく咲き誇るピンクの花々は、胸をときめかせる恋心を表現しているようにも感じられます。
つまり主人公が手に入れたものは桜=恋というわけですね。
迫るものは何か
続く2行目はなかなか想像し難いフレーズです。
影は近くに物体があってはじめてできるもの。
しかし影の上に物体を置いたとしても、影が出現しているかどうかわからないのです。
ましてや歌詞にあるとおり影そのものは実態を持ちませんから、影が新たな影を生むことはありません。
しかしここでは、1つの影がもう1つ新たな影を生み出していると表現されていますね。
果たしてこれはどういう意味なのでしょうか。
おそらくこれは、それほどまでに暗く深い何かを表すための比喩だと考えられるのです。
重なった影は見えません。どれだけ重なっていようとも1つの影にしか見えないのです。
しかし実際には、そこに影が重なっています。
目には見えなくとも影が重なった場所は2倍暗く、2倍深いのです。
この暗く深いものの正体はハッキリと明かされていませんが、それほどまでにネガティブな何かが迫っている。
そんなことを予感させます。