果てのない時の向こうへ 物語は続く
三叉路に暫し佇んだまま 揺れる木々を見てた
柔らかい 光のどけき春の予感
繰り返す 繰り返す 景色に隠れていた
古ぼけた地図の上をまだ歩いてる 行くあてもなく
鮮やかな瞬間(とき)を求めてる 束の間でも
出典: 日々/作詞:森山直太朗・御徒町凧 作曲:森山直太朗・御徒町凧
この部分のキーは「三叉路」でしょう。分岐点です。これまで歩いてきた道が右と左に分かれている様子です。どちらに進むかを決めなければなりませんが、ここでは「暫し佇んだまま」です。
自らの行方を決めかねているようです。
「古ぼけた地図」の上を「まだ」歩いている。最新の地図ではないということは、その地図を見ても行きたい場所には行けないかもしれません。その地図を辿っても道は間違っているかもしれません。
しかし、それでも「まだ」その地図を使っていられるのは「行くあてもない」からです。行き先が明確であるなら古い地図は最早や役に立たないはずですから。
茫洋とした未来と現在の間をさまよっている「僕」がいます。
ありふれたところに
ありふれた君と ありふれた僕の
色褪せた夢の欠片を集めて合わせてみた
ありふれた日々を今はただ生きている 宙は広がる
ささやかな夢を描いてる 否が応でも
ありふれた日々が ゆっくりと動き出す 動き始める
生温い風に誘われながら 君の方へと
出典: 日々/作詞:森山直太朗・御徒町凧 作曲:森山直太朗・御徒町凧
心許ない時代を過ごした「君」と「僕」は大人になりました。「色褪せた夢の欠片」を持っているということは、そういうことでしょう。
「色褪せた」、つまり褪色するほど古い、幼い日の夢を持ち寄って、合わせてみたのです。
「生温い」は、心地よいことの表現にはなかなか用いられない言葉ですが、厳しい時期を脱した安心感を表現するものでもあります。酷暑の日々、厳寒の日々を過ぎれば、生温い風が吹きます。
ありふれた日々を生きてきた「君」と「僕」がお互いの「色褪せた夢の欠片」を合わせてみたことで、日々がゆっくりと、動きはじめます。その方向は「君の方へと」。
おそらく「僕」が望んだ方向へと動き出しているのでしょう。幼い頃、ひとりきりで不安を耐えていた二人が出会って、新しい何かの訪れを予感させる物語となりました。
「君」の日々と「僕」の日々が交わって、「君」と「僕」の日々がはじまります。
「日々」コード譜
「日々」はギターをよく弾く人からギター初心者に練習曲としておすすめできる曲です。コード進行の基本を押さえたスタンダードな曲で、はじめての1曲にちょうどいい作品です。
1コーラス目。A、A'、B、A''の構成です。まずAメロのコードです。
A F#m7 DM7 Esus4 E
ありふれた日々の中で 君は眠っていた
A EonG# F#m7 DM7 E A
暗闇に影を 潜めながら 明日を待ちわびていた
出典: 日々/森山直太朗
続いて、A'。
A EonG# F#m7 DM7 Esus4 E
色のない 夢の 狭間で 僕はしゃがんでいた
A EonG# F#m7 DM7 E A EonG#
頼りない 声 震わせながら 数を数えていた
出典: 日々/森山直太朗
サビ前のBです。
F#m7 B7 D A EonG#
遠い日の 夕映えに染まるモノローグ
F#m7 B7 D Esus4 E
泣いている 泣いている心に気付いてい た
出典: 日々/森山直太朗
サビのA''のコードは少し忙しいです。初心者さんは慣れるまでは無理をしないよう、テンポを加減して練習しましょう。指を傷めると大変です。
A EonG# F#m7 AonE D AonC# Bm7 Esus4 E
ありふれた日々を 今はただ 生きている 雲は流れる
A EonG# F#m7 AonE D AonC# Bm7 Esus4 E
ささやかな 夢を 描いてる 否が応で も
DM7 C#m7 Bm7 Esus4 E
否が 応 でも
出典: 日々/森山直太朗
2コーラス目のA、A'、Bは1コーラス目と同じです。続いてのCメロ部分は次のようになります。
DM7 E F#m DM7 E F#m
ありふれた君と ありふれた僕の
DM7 E F#m A B AonC# DM7 Esus4 E
色褪せた夢の 欠片を集め て合わせてみ た
出典: 日々/森山直太朗
続く大サビは1コーラス目のA''と同じコードです。そちらを参照してください。
大サビに次ぐラストパートは大きく盛り上げる部分。大サビとコードが少し異なるので、間違えないようにコード譜を注意して見ましょう。
A EonG# F#m7 AonE D AonC# Bm7 Esus4 E
ありふれた 日々が ゆっくりと 動き出す 動き始める
DM7 E F#m B AonC# DM7 E F#m AonE BonD#
生温 い風に誘 われなが ら 君の方へと
DM7 E
君の方へと
出典: 日々/森山直太朗