ヒステリックパニックの最新ミニアルバム
2012年結成の日本のロックバンド・ヒステリックパニックが、2018年10月31日に最新ミニアルバムを発売します。
タイトルは「Hypnotic Poison」(ヒプノティク・ポイズン)です。直訳すると「催眠の毒」ですね。
過激なタイトルからわかるように、ヒステリックパニック史上最強のヘヴィなサウンドが収録されています!
曲目をチェック
ヒステリックパニックの「Hypnotic Poison」に収録された曲目を確認しましょう。
1. 絶対×絶命
2. 俺は赤ちゃん
3. Venom Shock
4. ノット・イコール
5. GO! GO! MANIAC
6. Shut up
7. 夢遊病
出典: Hypnotic Poison/ヒステリックパニック
ヒステリックパニックらしいと言えるでしょうか、意味深なタイトルが多いですね!
「絶対×絶命」は、まあわかりやすいです。追い詰められた時の心情を描いているのでしょう。
しかし、「俺は赤ちゃん」って何なんでしょうね?泣き声のようにシャウトするんでしょうか!?
人間はいくつになっても赤ちゃんのようなものだ……という、寓話的な意味を含んでいるのかもしれません。
そして5曲目……どこかで見たような……?(詳細はこのページの最後で)
それはともかく、今回取り上げるのは3曲目の「Venom Shock」です。
「毒液のショック」という意味の「Venom Shock」……本当に毒々しいサウンドですよ!
まさに毒!「Venom Shock」とは
ヒステリックパニックはその名の通り、激しいシャウトとバンドサウンドが特徴のグループですね。
その一方で、曲によってはコミカルな要素を取り込んでいます。
たとえば、2015年の「うそつき。」では、楽しげなサウンドとヘヴィなシャウトを交互に繰り返していました。
しかも、MVにはいろいろと自主規制を入れていたりして……明らかにウケ狙いでしたね!
2018年の「Love it!」は心が満たされない人への応援歌とも解釈できるイメージです。
MVにはウサギの着ぐるみが登場して、小さな子にもウケそう(?)な曲でした。
「Love it!」をもじって「ラビット」にしたんでしょうか……?
それはともかく、「Venom Shock」にはそんな遊び心は感じられません!
繰り返しますが、ヒステリックパニックの曲で最高の毒々しさが表現されています。
「Venom Shock」はデスメタルか?
先ほど挙げた「うそつき。」と「Love it!」は、誤解を恐れずに言えば「大衆ウケを狙った」ような意図が感じられます。
かわいい女の子やウサギを出したり、「辛いことがあってもがんばろうね!」というメッセージを盛り込んだりという具合です。
ただ、「Venom Shock」を再生すると、最初はタイトルの通り毒々しい曲で、大衆への人気取りは感じられません!
「誰に何と思われてもいいから、俺たちの音楽を聴かせてやろうぜ!」というヒステリックパニックの意気込みを感じます。
誰かに優しく語りかけるのではなく、毒を盛る!いきなり殴る!刺す!
まるで「こんな世界、滅んじまえ!」とでも言いたげな内容です。
ヒステリックパニックが自称したわけではありませんが「デスメタル」と呼ぶことができるでしょう。
「Venom Shock」の曲調
「Venom Shock」は、ヒステリックパニックおなじみのギターサウンドで始まります。
そこにドラムスの音が加わり……ともひろの甲高いシャウトが響き渡るんです!!
シャウトが終わったかと思うと、再びともひろがシャウト!
そして何度もシャウト!シャウト!シャウト!!悪魔的デスボイスも加わります。
……そんな感じで、歌詞が始まるのは0分53秒からです。
本当にデスメタル?
筆者は先ほど『「Venom Shock」はデスメタルと呼べる』と書きました。
ちょっと訂正すると、一部にデスメタル的な要素が感じられるということです。
やはりヒステリックパニックらしいと言うべきでしょうか、ちょっとキャッチーな箇所もありますね。
「こんな世界滅べ!……と思ったけど生きてて良かった!!」と言いたげな内容です。
デスメタルに挑戦しかけたけれど、やっぱりいろんな人に聞いてもらいたいからコミカルな要素も入れよう!
というヒステリックパニックの揺れる想いを感じました。
「Venom Shock」というタイトルですが、ショックを緩和する要素が取り入れられていますね。
筆者の個人的な感想としては、本格的なデスメタルに振り切ったほうが良かったと思います。