歌詞4
今灰にして
Sticking together
Soft like feather
灰にして
Always better more than ever
Sticking together
今灰にして
― 和訳 ―
今灰にして
離れずにいるよ
羽のように軽くね
今灰にして
いつもこれまでにない喜びに満ちてる
離れずにいるよ
今灰にして
出典: ASH/作詞:Jeremy Quartus,Vaundy 作曲:Jeremy Quartus,Vaundy,Takeru Yamazaki
このまま灰になるのも
さて、曲中たびたび現れる「灰」とは何を意味しているのでしょうか?
まず考えられるのは、遺灰などの言葉があるように朽ち果てたものを象徴する言葉として用いられたという説です。
愛に溺れた退廃的な時を「灰」という言葉に喩え、このまま「灰」になってしまうのも心地いいかもしれない。
こうした心情を1語で描写したのではないでしょうか。
もうひとつは気分が高揚し「ハイ」になりそうだけどなり切っていない現状を示したとする説。
メーターを振り切って「ハイ」になってしまいたい、という心情を表現したとも考えられます。
いずれにせよこの「灰」は曲中何度も登場するワードで、その時々で意味が変わってくるのかもしれません。
あるいは物語が進むにつれてその真の意味が明らかになっていく可能性もあります。
さて現状2人の関係性は爽やかですね。
離れずにいるんだけど、その関係性は羽のように軽く、曲の印象と同様に気安く心地よいものであることが窺えます。
歌詞4の5行目はやや解釈が難しい部分です。
一見すると2人の時間がより良くなっていく、という意味にも思えます。
ですが彼は2人の時間が「灰」になるほどの安楽を感じています。
そこで2人が望むものは前向きなステップアップではなく安住の地といえるのではないでしょうか?
そうなると「君との時間はいつもこれまでのどんな時間より素敵に思えるんだ」のような意味で捉えるべきかもしれません。
Plug into the Brain
歌詞5
You think that
このまま2人浸ってく
妄想に身を任せ
出典: ASH/作詞:Jeremy Quartus,Vaundy 作曲:Jeremy Quartus,Vaundy,Takeru Yamazaki
Vaundy見参
ここからVaundyのパートになります。
Nulbarichに寄り添うのではなく、いきなり彼の色全開なのに驚かされますね。
まずは新章開幕。
君はこのまま心地よい関係に溺れていくと思ってるんだろう?
このような問いを提示しているようですね。
思っている、ということはこの後それが覆されるのでは、という予感も感じさせます。
歌詞6
ここから有線でお流しします。
Bad song で Deep をお流しします。
後頭部に突き刺さる
そう Dope な Pitch で突き刺さる
出典: ASH/作詞:Jeremy Quartus,Vaundy 作曲:Jeremy Quartus,Vaundy,Takeru Yamazaki
有線ケーブル
ここから2行にわたって丁寧語&句点を用いた宣言文が提示されます。
それまでの安楽な時が否応なしに終焉を迎える予兆を感じる表現ですね。
彼が披露した歌も“Bad song”へと変容してしまったのでしょうか?
突然現れた“Deep”には意表を突かれますね、妥当なラインでは「深いやつ」と見なすべきでしょうか?
ここからは有線でBad songを流し、もっと深い世界に誘いますよ、と。
そしてここで後頭部に突き刺さります!
何が?
それは「有線」に他なりません。
ここまで読み進めて初めて「有線」の実体が見えてきます。
続いてDopeはヤバい、Pitchは調子といった意味になります。
突き刺さったら病みつきになるほどヤバい感覚だったことが窺える表現です。。
更にいえば、DopeとPitchを融合させるとDeepの音が生成されます。
つまりは僅か2語によってDeepの真意を表現している、といったらそれこそ深読みし過ぎでしょうか?
そうなると驚くべきは、こちらの4行は2行先に初めて謎が解き明かされる仕組みになっている点です。
コラボとはいえVaundyは抜かりありませんね。
歌詞7
こんな愛なら痛覚も悪くない
そんな罠ならかかるのも悪くないよね
出典: ASH/作詞:Jeremy Quartus,Vaundy 作曲:Jeremy Quartus,Vaundy,Takeru Yamazaki