ほとんどの親は、どんな子供であっても「無条件に愛しているよ」というメッセージを常に送り続けています。

まだ満開になっていない子供を見守り、完ぺきじゃなくても愛する親の気持ちは、子供も何気なく受け取っているでしょう。

しかし、日本人が持つ特有の感性かもしれませんが、外国人のようにハッキリと「I love you.」を伝える親はなかなかいません。

子供が小さい頃は伝えられても、思春期になると伝えなくなってしまう親が圧倒的に多いのです。

言葉にできずにいた大切なことは、実は親の心の中にもあります。

親の心の中にも宿る別れや希望とリンクする桜を、『サクラエール』から感じ取れるのです。

桜の力強さと輝く未来

控えめな応援

『サクラエール』には、輝くという言葉が何度も使われています。

未来への希望を表す意味で使われる輝くという言葉はとてもポジティブな意味を持ちますが、実は不安定さも持ち合わせているのです。

卒業と同時に何かに向かって歩き始めた時、誰もが不安に駆られます。

輝くという言葉は光に対しても使われる言葉です。

例えば、雲の合間から一筋の光が差し込んだ時の輝きは目を見張るものがあります。

まだ夢に向かって歩き始めたばかりの不安定に輝く光(友達)と、1年かけて美しい花を咲かせる桜(夢をかなえる)。

この2つをうまく融合させていて、「頑張って!」という言葉を一切使わない控えめな応援の仕方がなんとも心地良いですね。

友達が夢を実現して輝くことを心の底から応援している力強さが、桜の力強く咲く様子とつながりを持っているところも十分に伝わってきます。

桜の生まれ変わり=スタート or リスタート

どんなに夢や希望を持っていても、卒業を迎えるのは誰でも寂しいものです。

でも、桜は咲いて、散って、厳しい暑さや寒さにも耐えながら成長を続けます。そして再びつぼみをつけて、美しく咲くのです。

その様子は、まるでスタートやリスタートラインに立った人の笑顔のようでもあります。

ひとりの高校生が純粋な気持ちで書いた友達への応援ソングは、一見すると大人には甘酸っぱく聞こえてしまいそうな曲です。

しかし、夢を諦めなければいけない状況であったり、新たな夢に向かって果敢にチャレンジし始めた状況であったりする人にも響きます。

卒業は学校だけにとどまりません。退職・失恋・離別といったネガティブな状況下でも、桜の生まれ変わりのように成長し続けるのは誰でも同じです。

人生の分岐路から再び歩き出す時には、必ず心に寄り添って応援してくれている人がいます。

『サクラエール』はそんな心強さをくれる希望ソングなのかもしれません。

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