ミステリアスなタイトル
まずタイトルにもなっている、このフレーズ「さよならリグレット」には何が隠されているのでしょうか。
メッセージを探りながら、この楽曲を聞いてみたいと思います。
はじめに、この物語の中の主人公を僕と呼ばせてください。
そして一番の謎である僕が本当にさよならしたいものについて予想を立ててみましょう。
今も僕の心に残る後悔の気持ちなのかそれとも過去の思い出自体なのか、など気になるところです。
子供だったあの頃に戻ったとしたら
時間は戻らないけど
いつから出てこない 魔法のメロディー
あの頃を思い出そう
出典: さよならリグレット/作詞:岸田繫 作曲:岸田繫
始まりの歌詞は自問自答のような言葉で、大人である僕の息苦しさや不安を感じます。
そして僕の心の中で時間は動きはじめるのですが…。
愛にまつわること
さよならリグレット 愛の言葉ささぐ
けど今はまだ子供みたいに
出典: さよならリグレット/作詞:岸田繫 作曲:岸田繫
そして、明らかに僕は過去(子供)に戻っています。
そして思い出の中に身を置いてみますが「今はまだ」という言葉を使うあたり、居心地は良くないようです。
無邪気な子供だったとしても、思い出は鮮烈ですから。
愛にまつわることでしょうか。
子供だった頃に戻りたいわけではない
時をとめてみる
泣いて笑って 呼吸を止めて出ておいで
夢なら醒めてよ 途中でいいけど
出典: さよならリグレット/作詞:岸田繫 作曲:岸田繫
そしてそれはちょっと困ったことに忘れてしまいたいこと。
あるいはもう一度やり直したいと思える出来事だったかもしれません。
誰もが繰り返すような報われない感情の波です。
それ故に、ここで僕は時を止めて子供のままでいたいわけではありません。
過去に戻るということで、幸福だった感情を呼び起こそうとしているわけではないのです。
さよならしたいわけですから。
夢というキーワード
くるりの詩にはよくこの夢という言葉が出てきますが、この言葉は色々な意味に使われます。
未来の希望、幻のような儚げなもの等々、前向きとも後ろ向きともとれる言葉です。
くるりの歌の中でもうまく使い分けられています。