アルバム「加爾基 精液 栗ノ花」に収録
まずは「迷彩」のアルバム収録情報と、そのこだわりについてご紹介していきます。
椎名林檎3作目のスタジオアルバム
「迷彩」は2003年に発売された、椎名林檎3作目のスタジオ・アルバム「加爾基 精液 栗ノ花」に収録されています。
読み方は「カルキ ザーメン クリノハナ」。ファンの間では”カルキ”の通称で親しまれているアルバムです。
同年のデビュー記念日である5月27日には、アナログ盤も発売されました。
また、一部楽器の演奏、全面的なアレンジにも参加し、椎名林檎のプロデュース力がとことん楽しめる一枚です。
シンメトリーにこだわった作品仕様
ファンの間ではお馴染みになっている、椎名林檎のこだわりの一つに「シンメトリー」があります。
シンメトリーには、”対称”という意味があります。
シンメトリーにこだわった仕様は前作「勝訴ストリップ」から続くものです。
まずは「加爾基 精液 栗ノ花」の曲目に注目してみてください。
1.「宗教」
2.「ドツペルゲンガー」
3.「迷彩」
4.「おだいじに」
5.「やつつけ仕事」
6.「茎」
7.「とりこし苦労」
8.「おこのみで」
9.「意識」
10.「ポルターガイスト」
11.「葬列」
出典: 加爾基 精液 栗ノ花/椎名林檎
6曲目の「茎」を界に、対称になっていることが分かると思います。
「宗教」は「葬列」と、「ドツペルゲンガー」は「ポルターガイスト」と、とそれぞれ対称になっているのです。
今回ご紹介する曲「迷彩」は「意識」と対になっています。
シンメトリーは曲目だけでなく、ブックレットのデザイン、曲中の楽器編成、さらに収録曲の合計時間も「44分44秒」と徹底したこだわりです。
椎名林檎名義の作品のみならず、後のバンド「東京事変」でもシンメトリー仕様が随所に見られます。
作品の楽しみ方の一つとして、ぜひチェックしてみてくださいね!
浮雲も出演!噂のPVはどこで見れる?
「迷彩」のPVは発表当時からそのストーリー性やビジュアルが話題となった作品です。
後に東京事変のメンバーにもなる浮雲も出演しています。さらに、編曲やヴァイオリンを手がける斎藤ネコも出演と、とにかく豪華。
現在、YouTube上では公開されておらず、この場ですぐにご覧いただくことは難しいのですが、発売されている映像作品情報をご案内します。
一見の価値がものすごくある作品です。楽曲だけでなく、その映像の隅々まで見て、ストーリーをあれやこれやと楽しんでみてください。
「性的ヒーリング〜其ノ参〜」に収録
「迷彩」のPVは、ビデオ・クリップ集「性的ヒーリング〜其ノ参〜」に収録されています。
椎名林檎の音楽と切り離して、映像作品としてどっぷり浸れるほど、各曲のPVも色とりどり。
もちろん曲ともリンクしているので、「こういう解釈か!」と納得してしまう場面も多々。
なかなか大きな声で言いづらいような大人な歌詞も多い、椎名林檎の楽曲。
時にレトロであったり、狂気じみていたり、美しい映像の中に溶け込んだそれは、とびきりの芸術作品です。
ぜひ一度手にとって、じっくりと楽しんでみてください。
旧字体で表記される、歌詞の意味とは?
林檎さん愛好家ならお馴染みの表記も、やっぱり難しいですよね……。
調べなきゃ読めない!という方も、なかなかに多いはずです。
難しい箇所の読み方や、言葉の意味と、筆者なりの歌詞の解釈をご紹介したいと思います。