ヒプノシスマイクを武器に
男たちの思いが込められた「絆」
武器ではなく、ヒプノシスマイクで戦う社会に生きる男たち。
端的に訳せば、ヒプノシスマイクのヒプノシスとは催眠状態のこと。
催眠状態とは、暗示にかかる前の精神状態のこと。
そしてマイクとは、音を信号に変換する装置。
つまりヒプノシスマイクとは、発する言葉で相手を催眠状態にすることをいいます。
その効果によって、相手に様々な影響を与える戦い方のことです。
ヒプノシスマイクという戦い方しかできない社会。
そんな中でも、自分達らしく生きようともがき、あがく男たち。
彼らの切ない生き様と、思いが込められているのがヒプノシスマイクの「絆」です。
ヒプノシスマイクならではのフレーズが
ヒプノシスマイクの「絆」は、2020年12月に配信リリースされました。
それ以前にもTVアニメのエンディングで流されていた楽曲ではありました。
しかし、それはそれぞれのディビジョンのもの。
4ディビジョンの合わさったフルバージョンとしての公開はされていませんでした。
満を持して公開されたフルバージョンの「絆」。
すべてのディビジョンが組み合わさることで、より世界観が明確になりました。
イケブクロ、ヨコハマ、シブヤ、シンジュク。
それぞれのディビジョンで生きる彼ら。
「絆」では、それぞれの思い、メンバーとのつながりなどを感じることができる楽曲です。
そんな「絆」のフレーズから、その世界観をさらに深読みしてみます。
Buster Bros!!!(バスターブロス)
最強山田兄弟
ずっと笑ってたいな いつまでも
この身捧げるよ いくらでも
出典: 絆/作詞:YOSHI&ポチョムキン・サイプレス上野・弥之助・Mr.Q&山田マン・tofubeats 作曲:tofubeats
自分と同じ志を持ち、ともに戦う相棒のことを「兄弟」と呼ぶことがあります。
同じ思いが、まるで「血」のように同じくお互いの身体を流れている。
そんな思いを込めて表現されるからでしょう。
ここで登場するのは、そうした表現もありますが、それだけではありません。
バスターブロスのメンバーは、イケブクロの最強ともいえる山田3兄弟です。
山田兄弟は、ときに喧嘩もしますが、お互いを信頼し合っています。
兄を慕い、弟を思い、阿吽の呼吸で連携し合う。
ヒプノシスマイクという闘いの日々の中、不安に思うこと、弱音を吐きたくなることもあるでしょう。
そんな中でも彼らは自分達を使いこなし、ヒプノシスマイクで他のディビジョンと戦います。
そこには自分達のディビジョンを守るという使命感だけではない。
兄弟で笑っていたい。
これは互いを思い合い、大切に思う絆を感じるフレーズです。
ブクロの奴ら
ブクロの奴らは put ya hands up
俺たちの絆
出典: 絆/作詞:YOSHI&ポチョムキン・サイプレス上野・弥之助・Mr.Q&山田マン・tofubeats 作曲:tofubeats
山田兄弟は、兄弟思いの熱い奴らです。
でもそれだけじゃないということを感じます。
ブクロの奴らと言っているのです。
自分達兄弟がいるこの場所、イケブクロディビジョン。
そこにいる奴らよ、手を挙げろ!
つまり、声高らかに自分を誇れと言っているのでしょう。
俺たちは、イケブクロディビジョンを愛している。
それは、そこにいる男たちも含めて。
これは最強の山田兄弟から伝えられる熱い絆が込められているフレーズと言えます。
Mad Trigger Crew(マッドトリガークルー)
ヨコハマのファミリー
例えこの身捨てても守り抜く絆を
ホンモノだけが集うヨコハマの街
出典: 絆/作詞:YOSHI&ポチョムキン・サイプレス上野・弥之助・Mr.Q&山田マン・tofubeats 作曲:tofubeats
どんなに社会の厳しさや切なさを知っていても、信じたいものは誰にだってあるもの。
とくに厳しい裏の社会を知っていると、信じることの大切さはより強く感じるものです。
ヨコハマディビジョンのメンバーはそんな彼等。
裏の社会を暗躍して生きる。
ゴミやクズみたいなやつもいるけれど。
そんな社会の中で信じられる奴らと生きることの大切さを知る。
マッドトリガークルーのメンバーだからこその絆といえましょう。
自分の身がどのようになろうと、この絆は守りたい。
そうして生き残ることがホンモノである。
そしてそうして生き残ったホンモノだけが集えるのがこのヨコハマなのでしょう。