歌詞の1行目は「どんな時間も忘れられない」という意味です。
おそらく君といる時間のことでしょう。
自分と君が出会い、君が自分のことを信じてくれて、自分も君のことを信じ始める。
その君とのすべての時間が、自分にとってはかけがえのないものなのです。
そして歌詞の2行目。
何を重ねているのかはここだけでは理解することはできません。
しかし、手を重ねたり、想いを重ねたりなど、さまざまなものを当てはめることができます。
これまで自分は一人で過ごしてきました。
つまり何かを一緒に重ねられる相手はいなかったのです。
そんな自分が何かを重ねる相手ができた。
自分が過去から成長していることが伝わってくるのではないでしょうか。
そして、はっきりと君に対して感謝の気持ちを伝えています。
君は自分の一番の友達なのです。
今まで一人で生きていけると思っていた自分に、友達と呼ぶことができる相手ができました。
そして君もこんな自分と一緒にいてくれる。
君の気持ちや行動に感謝していることがわかります。
気がついた
自信と感謝する気持ち
君と出会った 夕焼け帰り道
ひとりじゃないって 思い始めた
ありがとうをくれた 君の笑顔が
出典: Thank You For Everything/作詞:岩田さゆり 作曲:小林正範
君と初めて会ったのは夕方の帰り道。
つまりどこか同じ場所から帰っているということがわかります。
最も想像しやすい場所は学校かもしれません。
自分は一人だと思ってしまう様子からも、思春期の人物が主人公であることが想像できるかもしれません。
そこで君と出会ったおかげで、初めて自分には味方がいることに気がついたのです。
この曲の最初の歌詞で、自分は一人だけで生きていけると思っていたと述べられていました。
しかし今では一人ではないことに気がついています。
周りの人に頼らなくても生きていけるという考えは、ただ自分が強がっていただけなのかもしれません。
本当は味方の存在が欲しかったけれども、一人でいるしかない状態だった。
そのため、強がって「一人でも生きることができる」と思っていたのでしょう。
しかし、今はもう強がる必要は無くなったのです。
こんな自分でも君という味方ができたことで、自信がついたのかもしれません。
それと同時に君に対して感謝する気持ちが芽生えました。
そのような気持ちを思い出させてくれたのは君の笑顔だったのです。
かっこわるいことではない
まぶしすぎて 目をとじてこぼれた
信じることは 弱さなんかじゃない
今このトキメキ はなしたくない
出典: Thank You For Everything/作詞:岩田さゆり 作曲:小林正範
夕焼けや太陽、そして君の笑顔は自分にとってとても輝いているものでした。
そして君が自分に笑顔を見せてくれていることに、嬉しくなり涙が出てきたのでしょう。
これまで人を信頼しないような様子を見せていた自分にも、こんな笑顔を向けてくれる人がいる。
その事実に対してとても嬉しい気持ちになり、感動してしまったのです。
そして、自分は信じるということがどんなことであるのかに気がつきました。
今まで一人で生きていくことがかっこいいと思っていた自分。
反対に人に頼ることはかっこわるいことだと思っていたのです。
しかし、それは間違っていました。
人を信頼し頼っていくことは、弱いことでもなく悪いことでもない。
このことに自分は気がつくことができたのです。
この気持ちを、これからの人生の中で絶対に無くしたくないと自分は思ったのでしょう。
君と生きる
離さないで
so Thank You For Everything
ここから変わり始める
真っすぐな道などないと 気づいた 強さ見つけた
so I Can't Forget Everytime
つないだらはなさないで
ありがとう My Best Friend
一緒に歩いて行ける
出典: Thank You For Everything/作詞:岩田さゆり 作曲:小林正範
君との出会いをきっかけに、これまでとは違う新たな人生を歩むことができると確信した自分。
この曲の最初とは全く雰囲気が違うことがわかるのではないでしょうか。
本当の強さというものが何かを知り、自分の考えが変わっていったのです。
そして、これまで歩いてきた道とは全く違う方向に行くかのように自分の人生も変わるのです。
これは特殊なことではなく、生きていれば当たり前のことかもしれません。
歌詞の5行目。
先ほど重ねる表現があり、手を重ねているのかもしれないと述べました。
ここでは先ほど重ねた手を繋いでいます。
君と繋いだ手を離したくない。
つまり君とは離れ離れになりたくないということが表現されています。
そして手を繋ぐことで、一緒に人生を進むことができる存在になるのです。
関係は終わらない
so Thank You For Everything
夢の終わりは
いつも同じ場所で消えるとしても
so I Can't Forget Everytime
いつもひとりじゃない
ありがとう My Best Friend
いつも君がいたね
いつも君がいたね
出典: Thank You For Everything/作詞:岩田さゆり 作曲:小林正範
夢は、夢に向かって進み、叶ったらまた新たな夢ができ、そこに進むというように繰り返すもの。
しかし君との関係は、夢のように新たにできて無くなって、またできるというものではないのです。
君との関係はずっと続いていくのです。
そして君がいることで、自分が一人ではないことを感じることができます。
そんな存在の君には本当に感謝しているのです。
そして歌詞の最後はなぜか過去形になっています。
これは作詞を務めた岩田さんの気持ちが表現されているのでしょう。
この曲のリリース以降、歌手活動を休止している岩田さん。
これまでの人生や自分の考えがこの曲の中で述べられていたのかもしれません。
そして最後の「いつも一緒にいてくれた」という表現。
これまでの歌手活動を支えてきれくれた人に対するメッセージなのです。