路線のプロフィールをご紹介
今日も多くの人が利用をする「池上線」。まずはどんな路線なのかを知っておきましょう。
池上線(いけがみせん)は、東京都品川区の五反田駅と大田区の蒲田駅とを結ぶ東急電鉄が運営する鉄道路線。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/東急池上線
一部が開業したのは1922年という歴史ある路線です。
山手線の駅と京浜東北線の駅をつなぐ路線ですが、他にはこのような特徴もあります。
列車種別は各駅停車のみであり、多摩川線と共通の18m車体、3扉の3両編成で運転される。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/東急池上線
快速や急行が走っていないのはこの路線がそれほど長距離ではないことも分かりますね。
こんなデータもあります。
五反田駅 - 蒲田駅間の所要時間は最短で22分。乗降や待ち時間を含めて30分前後程度である。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/東急池上線
池上線には全部で15の駅があります。駅間の所要時間はほぼ2分以下という短さ。
最寄りとなる町も、静かな住宅地が多いこともうかがえます。
住みやすい街ともいえるでしょう。
目立たないように都会を走るこじんまりとした路線。そこにあったささやかな暮らし。
この後は「池上線」の歌詞の解説に移りましょう。
肩を寄せ合って
空気の冷たさが
古い電車のドアのそば
二人は黙って立っていた
話す言葉をさがしながら
すきま風に震えて
出典: 池上線/作詞:佐藤順英 作曲:西島三重子
現在路線にはステンレス製の新しい車両が使われています。
楽曲がリリースされた1976年ごろはレトロなタイプの車両だったのでしょう。
その列車に揺られている2人の姿が描写されています。
寂し気なフレーズが並んでいますね。
「黙る」「震える」と決して楽しい場面ではありません。
しかも何を話してよいのかお互いに分からないのでしょう。
「言葉」にして相手に伝えることを「さがす」必要があるのです。
「すきま風」は閉まり具合のあまり良くない窓から入ってくる冷たい空気。
2人の間にもその風が忍び込んでいるのでしょう。
そして、心と心の距離が遠くなってしまうのを予感しているのでしょうか。
降りる駅を…
いくつ駅を過ぎたのか
忘れてあなたに聞いたのに
じっと私を見つめながら
ごめんねなんて言ったわ
出典: 池上線/作詞:佐藤順英 作曲:西島三重子
会話のきっかけを失ったまま沈黙を続けていた2人。
降りる駅を通り過ぎてしまったのでしょうか。
「幾つ目」の駅で降りなければいけないと思っていたのに、それすらも口にしなかったのでしょう。
路線紹介にも載せましたが駅と駅の距離が短い路線だから、あり得ることですね。
この路線の特徴を歌詞にさりげなく織り込んでいるのも、ヒットにつながる要素の1つです。
そして乗り越してしまった2人の様子は、悲しさと切なさが入り混じったもの。
とりあえず、降りるまでの駅を数え損ねたことを謝ってくれたのです。
でもその時の2人は目と目が合っていたのでしょう。
「じっと」私を見ているのがそれを表しています。しかも見つめられていると感じた私。
この時の謝罪には降りる駅を通り過ぎてしまったことだけではないようですね。
謝る理由に隠されていることと、2人が降りるはずの駅。この後の歌詞を追ってみましょう。