印象に残る楽曲でタイアップを獲得するSPYAIR
SPYAIRがメジャーデビューを果たしたのは2010年。
インディーズで下積みをした彼らの実力は各所で認められているものでした。
それを裏付けるように、メジャーデビュー1作めからキー局ドラマのタイアップを獲得しました。
その後も毎年必ず、何かしらのメディアとタイアップをしています。
彼らの公式サイトを見ると、その数に圧倒されます。
SPYAIRのオフィシャルウェブサイト。新譜、ライブ情報など、最新情報をお届けします。
ではなぜ彼らの楽曲がアニメやドラマ、CMなどに引っ張りだこなのでしょうか。
タイアップ曲、特にCMではサビの短いフレーズのみが使用されますよね。
アニメやドラマでも1番のみ、もしくはショートバージョンに編集されることもあります。
再生される長さが限られてしまうのです。
ということは、その中でいかに強いメッセージを込めるかが重要になります。
ドラマ「ドン★キホーテ」の主題歌に抜擢

今回取り上げる「BEAUTIFUL DAYS」は「ドン★キホーテ」というTBS系ドラマの主題歌でした。
優しい児童相談員男性と任侠者の中身が入れ替わってしまうという内容です。
これから考察する歌詞の意味やコードの特徴と、ドラマの内容をぜひ照らし合わせてみてください。
リンク性が非常に高いことが分かります。
日テレ「ドン★キホーテ」(毎週土曜日よる9時スタート)公式サイトです。
「BEAUTIFUL DAYS」の訴求力の秘密
メッセージを込めるのに使われる媒体のひとつが「歌詞」です。
そして印象的なメロディラインも重要になります。
さらにこれらを邪魔しない、歌詞を引き立てるようなコード進行。
- 歌詞
- メロディ
- コード
今回とりあげる「BEAUTIFUL DAYS」はこの3つの要素を満たしています。
最も伝えたい歌詞を何度も用いること、その内容のわかりやすさ。
短いメロディラインを繰り返すことで印象に残りやすいサビ。
歌詞を邪魔しない簡素なコード進行。
これらがドラマ「ドン★キホーテ」の主題歌に抜擢された理由なのではないでしょうか。
リスナーの共感を誘う魅力的な一曲、「BEAUTIFUL DAYS」。
そのコードと歌詞の意味を一緒に紐解いていきましょう。
「BEAUTIFUL DAYS」イントロパート
この曲で繰り返されるサビのパートを使ったイントロです。
「BEAUTIFUL DAYS」に込められた一番のメッセージが、ここにあります。
僕は君の力を知っている
E
プラスにもっと変えていける そうやって信じていこう
C#m7
誰かが君を笑っても 俺は笑ったりしないよ
出典: BEAUTIFUL DAYS/作詞:MOMIKEN 作曲:UZ
この曲の「核」となるサビのフレーズです。
プラスに変えていける=今はマイナスの状況の「君」に向けられていることがわかります。
悲観するのはやめて、今がどん底、これからは上がるばかりだと考えればいい。
今の君は他者から見たら負け組かもしれない。プラス思考に切り替えれば能天気だとあざ笑われるかもしれない。
俺は笑わないよと言ったのは同情ではなく、今に至るまでのひたむきさを知っているから。
「君」には這い上がる力があると知っているからです。