「Lonely」な今、何を考えているのか
Lonely Lonely
答えはない 形もない
Lonely Lonely
I always will be by your side
出典: Lonely Lonely feat.Chara/作詞:Kai Takahashi 作曲:Kai Takahashi
心細くて孤独な現在。
どうしてこんなに心細いのか、言葉として「答え」を語ることはできないのかもしれません。
孤独は目に見えず、誰にも分かってもらえません。
こんなふうに、二つ並んだ「Lonely」の各々について説明しているのではないでしょうか。
寂しさを歌っているのに、次の「I always〜」を訳してみると「いつだって君のそばにいるよ」。
そばにいるのなら、寂しくないはずです。
実は、これから先のことを表す「will」は、願望を語る場合にも使用されます。
それを加味すると「いつだって君のそばにいたかったんだよ」という意味になりますね。
そばにいたかったけれど、今は一人きりの主人公。
Lonely Lonely
二つとない 決まりもない
出典: Lonely Lonely feat.Chara/作詞:Kai Takahashi 作曲:Kai Takahashi
まずは心細さの「Lonely」。
こんなに心細さを感じた経験はないのでしょう。
きっとこれからも、ここまで寂しくなることはないだろうという意味で「二つとない」なのかもしれません。
次は孤独の「Lonely」。
どんな状況を「孤独」というのか、定義なんてありません。
主人公自身が「今一人きりだ」「そばにいるはずの人がいない」と感じれば、孤独と言えます。
主人公にいくら沢山の友人がいたとしても、いて欲しい人がいない状況は孤独なのです。
Lonely Lonely
どこに居てもI feel you
出典: Lonely Lonely feat.Chara/作詞:Kai Takahashi 作曲:Kai Takahashi
英詞部分は「君を感じる」という意味になります。
感じられるのなら寂しくないはずですが、やはり「Lonely」なのです。
どういうことでしょうか。
これまでは何があっても、どんなに離れていても「君」を感じられました。
ですから、本来であれば今も「君」の存在を感じられるはずなのです。
しかし、感じられなくなっていることに気づいたのでしょう。
そばにいることはおろか、感じることすらできなくなっているということです。
本当に一人になってしまったのだと実感した主人公は、「Lonely Lonely」ですね。
忘れようとして思い出す夜
「Lonely」から抜け出すために、恋を忘れようとする主人公。
しかし夜の思考は自分勝手で、気付けば「忘れる」ことを忘れ、会いに行こうと考えていました。
寂しさを消すためにやったこととは
今日も気付いたらこんな時間
宇宙の果てまで来ちゃったかのような
ベッドルームミュージック
出典: Lonely Lonely feat.Chara/作詞:Kai Takahashi 作曲:Kai Takahashi
寂しいという感情を抱いたまま、ボーッとして、音楽に身を任せて、気付けば時間が過ぎています。
時間と言ったって数分単位ではないのでしょう。
宇宙の果まで到着できそうなぐらい、想像以上の時間が過ぎているようですね。
「ベッドルームミュージック」は、文字通り寝室でリラックスするために聴く音楽です。
自分なりのリラックス方法で、寂しさを紛らわせようとしているのかもしれません。
ほろ酔いで彷徨うtrippy night
夢の狭間で鬩ぎ合い
出典: Lonely Lonely feat.Chara/作詞:Kai Takahashi 作曲:Kai Takahashi
主人公はお酒を飲んでいるようです。前後不覚にはなりませんが、ほろ酔い状態。
「trippy」とは、薬物による幻覚や頭のくらつきを意味します。
酔いの力で浅い眠りに落ち、夢見を繰り返している主人公。
目が覚める度に「鬩(せめ)ぎ合い」、つまり複数の考えが決着つかずの争いをしているようです。
鬩ぎ合いの結果
此処から抜け出して
迎えに行くから
退屈でありふれた日々にさようなら
出典: Lonely Lonely feat.Chara/作詞:Kai Takahashi 作曲:Kai Takahashi
混沌とした頭の中で鬩ぎ合っているのは、「君」に会いに行くか、このままでいるという二種類の思考ではないでしょうか。
主人公自身は、会いに行けば何かが変わるかもしれないと、心のどこかで期待を抱いているのかもしれません。
しかし、会いに行っても何も変わらないと諦めている自分もいます。
だからこそ鬩ぎ合いが起きているのです。
主人公は期待の方を重視して、夢の間から脱出して「君」を迎えに行くと言いました。
「君」といた日々を取り戻すためです。
きっと二人で過ごした日々は変化に富んでいて、毎日が新鮮さに満ちていたのでしょう。
この後、二回目の「Lonely Lonely」のセクションがスタートします。