QUEEN【Love Of My Life】歌詞を和訳＆意味を解釈！傷つけられても変わらない愛とは

【和訳】

“愛する人よ 行かないでくれ

君は俺の心を盗んで 今は捨ててしまったのだろう”

【解説】

1行目では切実に愛を歌い、2行目では不満のような言葉を投げかけています。

2行目から察するに、出て行った女性の方が愛の主導権を握っていたのだと考えられます。

主人公は、自分はボロボロにされてしまったのだという、被害者意識を持っているようです。

俺の心を持ち出し、そのうえ今は俺への気持ちさえも捨ててしまったのだろう。

そう嘆いているのでしょう。

もしかすると、相手を自分を騙した嫌なやつと思い定めることで、心のバランスをとっているのかも。

そう考えることもできると思います。

自分が悪かったとは1回も言いません。

悲しい気持ちと相手の仕打ちを歌うだけです。

それもあって、今主人公の心がどれだけ侘しくなっているかが、より伝わってくるのではないでしょうか。

ピアノを弾きながら、嘆くことしかできない。

そんな辛い状態なのだと思います。

相手が戻ってくる気配もありません。

相手は、もう終わりだと思っているのでしょう。

しかし主人公は未練タラタラ。

当分、立ち直ることはできなさそうです。

2番のサビは1番と同じ歌詞です。

しかし、2番の歌詞を聴いてからだと、また違った雰囲気に感じられます。

同じ言葉を歌っていても、心情は次第に変化していくのです。

【和訳】

“君はすべてが終わったあとに思い出すだろう

すべてが落ち着いてからさ

俺が成長したとき、君のそばにいくだろう

思い出させるんだ 俺がどんなに愛していたかを

そしてまだ愛していると”

【解説】

Cメロ部分でこの物語の結論が出てきました。

主人公の相手への愛はまだ冷めておらず、あきらめていないのです。

それはなぜでしょうか。

人生すべてを捧げるほどの愛だからでしょう。

いつかこの別れが一時的なものだったとなる日がくるだろう。

主人公はこのように予言しています。

機が熟せば、2人はまた１つの生活に戻れる。

そう確信しているのです。

そして未来でも、彼女への愛が続いていると言っています。

1〜2番では嘆くような歌詞だったのに対し、とても力強い答えですね。

2人が元に戻れるどうかはわかりません。

しかし、戻れたならば、今まで以上に強い愛が生まれることでしょう。

離れているこの辛い瞬間も、肯定できるのです。

このパートは主人公のメンタルが不安定で、明るい未来を想像しているだけだとも解釈できます。

自分の愛が本物であり、いつかまた2人の関係が元に戻る日がくる。

そんな希望を歌うことで、自分自身を一時的に慰めているのです。

そう捉えると、一気に悲しい曲になります。

それでも、この瞬間だけは、未来は約束された真実なのでしょう。

成長したときというのも、いつかはわかりません。

あと少ししてから会いにいくのか、一人前の男になったときか、老いてからか。

老いて死ぬ間際に、1回だけ会って君への思いを伝えたい。

もしかすると、そう考えているのかもしれません。

【和訳】

“早く戻ってきてくれ 早く帰ってきて

俺から持ち去ったままにしないで

君は、それが俺にとって何を意味するか知らないのだから”

【解説】

hurry(早く)の言葉が、主人公の本音でしょう。

これまでは少し冷静に言葉を選んできたような印象がありましたが、ここへきてさらにシンプルに。

本当は、今すぐ彼女に帰ってきてほしいのでしょう。

しかし、それが正しいことなのか確信が持てないのだと思います。

すぐに帰ってきたら、また喧嘩別れをしてしまうかもしれない。

だけど本音をいえば、今すぐ戻ってきてほしい。

ここまで本音を我慢したことで、そういったジレンマが垣間見えます。

この曲は、1度終わった愛についてのレクイエムなのだと思います。

主人公と彼女がよりを戻したとしても、それはまた別のものになるのかもしれません。

2人の関係は、1度終わってしまった。

一部を奪われたスカスカの心で、主人公はそれを悟っているのでしょう。

そしてそのレクイエムは、2人の新しい愛を生み出すのです。

最後に当サイトOTOKAKEにある、クイーンのおすすめ記事を紹介して終わります。