告げられた別れの言葉。それとも勇気を出して別れを告げたのでしょうか。
でもそこで途切れることは無いと歌詞は歌い続けます。
本当は自分の気持ちとは違う別れ。受け入れざるを得なかった別れは心に傷を残しました。
自分が納得できない心を抱えたまま夜は明けて行きます。
窓の外に目を移せば、いつもと変りなく顔を出した太陽が見えてきました。
別れがあったから迎えることができた新しい日です。これから続く新しい日のために歌も聞こえます。
漢字をまだ習っていない年齢でも読めるひらがなで歌う歌。
どのような人でもこの歌を聴く権利があります。
「いきものがかり」の願いは作った歌が、すべての人の心の中に届くことです。
独り『LIFE』の中で迷ったときは
生きていれば出会ってしまう悲しいこと、そして壁のように困難が立ちはだかります。
それでも続く『LIFE』のために「いきものががり」は歌うことを止めません。
言葉はその先のために
生きていくことの悲しみを
ひとりで超えられなくて誰もが立ち止まる
想いがかさなるその日まで
あなたに言葉を僕は伝えたいよ
出典: LIFE/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹
今がとても辛いときは身体も動きません。
どの方向に進んでも、その先にまた悲しみや苦しみが待ち構えていることを恐れます。
助けを求める方法さえ分からず、その場で独り立ったまま過ぎて行く時間。
その時間は決して無駄な時間ではありません。
どうすれば前に進めるのかを考えているから、そこに立ち尽くしているのです。
悲しみや苦しみをすべて無くすことはできないけれど、いつか乗り越えることができるでしょう。
望む方向へ歩き出すための歌をあなたのそばで「いきものがかり」が歌っています。
空は今日も青いけれど
誰も覚えていないあの日を
青いだけの空がつらいよ
あの日のことがなかったみたいで
まぶたを閉じても もう 何も聴こえない
僕にはそれが切なく思えた
出典: LIFE/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹
心は悲しいままで笑うこともできないのに、空はいつもの輝きを見せています。
皆は空の下で楽しく笑って過ごしているのに、晴れた空はまぶしいだけです。
強い光をさえぎるために目を閉じました。閉じた目の中に浮かぶ過ぎた日のこと。
沢山の涙を流した日があったことは、誰の心にも残っていないのでしょうか…。
いつかはただの思い出に姿を変えるのが、どこかで許せない僕がいます。
引きずるようにいつまでも覚えているのは心が弱いから?とまた悩みが1つ増えました。
それでも今日の空は、誰の目にも綺麗に見える色で広がっています。
ひらがなを1つずつ
変わりゆくことさえ 受け入れて
こころにきざむ あいのうた
出典: LIFE/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹
変わっていくことに逆らうのは強い心があるから…、変化に流されるのを拒否したいときがあります。
それでも変わることがすべて悪いわけではありません。
変わらなければ先に進めないときもあります。変わることで良い結果を生むことも。
変わりながら進むためにもしなやかな強さが必要です。
心の広さと柔らかさを表す「受け入れる」という素直な表現。この後に再びひらがなの歌詞が続きます。
ボーカルの吉岡聖恵さんは、綴られた文字を1つ1つを心でつなげて歌いました。
一緒に生きることは…
やり直すことができれば
誰かとともに生きることは
信じて傷ついてまたその手を握ること
あなたの頬にこぼれおちた
涙のそのぬくもりを忘れないよ
出典: LIFE/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹
お互いの気持ちを確かめ合ったはずなのに、2人の間に起こる行き違い。
一緒に過ごす時間が増えれば増えるほど、行き違いと考え方の違いが気になり許せなくなります。
裏切りや嘘をみつけてしまえば、2人の距離は離れて行くだけです。
それでもお互いの心の中にあの日誓った言葉があります。
もう一度相手を信じるために手を差し出せば、そこにあるのはいつもの温かな手。
やり直そうと踏み出すための涙も同じ温かさを持っています。
傷つけ合って背中を向けるより、やり直すことを選べば続くのは2人の暮らし、『LIFE』です。