"クールで美しい日向坂46”を堪能できる隠れた名曲

日向坂46【Cage】歌詞の意味を徹底考察!目の前の自由を再確認した理由は?籠は本当に存在したのかの画像

日向坂46のセカンドシングル「ドレミソラシド

そのカップリング曲として収録されているのが、今回紹介する「Cage」です。

表題曲である「ドレミソラシド」は、片思いした時の甘酸っぱい気持ちを歌った爽やかな楽曲となっています。

それに対して「Cage」は、シリアスでマイナーな曲調からスタートする"クールな楽曲"となっているのです。

日向坂46というと「ドレミソラシド」「キュン」のような明るくて可愛らしい曲を思い浮かべる人が多いかもしれません。

しかし、「Cage」はそんな日向坂46のイメージを覆すようなカッコよくて美しい作品なのです。

可愛い日向坂46だけじゃなくて、カッコイイ日向坂46も見てみたい!という人におすすめな一曲といえるでしょう。

鳥籠を舞台にしたカッコイイMVも要チェック!

「Cage」のMVでは、大きな鳥籠の中で踊るメンバーたちが登場します。

真っ白な鳥籠の中で、真っ白な衣装を着て踊る彼女たちの姿は、まさに美しい鳥のよう…!

歌詞の内容と非常にリンクしている演出もたくさん登場するので、ぜひチェックしてみてください。

YouTube上で公開されている「Cage」のMV(ショートバージョン)なら、上記の動画ですぐに確認することができます。

ちなみに、フルバージョンのMV「Cage」のType-Bに収録されているので、そちらも要チェックです!

主人公は何にとらわれている?歌詞を深読みしてみよう!

日向坂46【Cage】歌詞の意味を徹底考察!目の前の自由を再確認した理由は?籠は本当に存在したのかの画像

MVでこの楽曲の世界観や雰囲気を掴んでいただいたところで、本題である「Cage」の歌詞の解説をしていきましょう。

「Cage」は、自由に憧れる主人公を描いた作品となっています。

自由に生きたいのに、不自由な生活を続けている自分のことを"鳥籠の中にいる鳥"に例えているのです。

この主人公は一体どのような生き方をしたいと願っているのか。

なぜ鳥籠から出られないと思い込んでいるのか。

その理由を歌詞の中から探っていきましょう。

1番の歌詞

自由に生きる人たちを羨む主人公

世界から 空がなくなってしまえばいいと思った
そうしたら 僕はもうあの空を駆け巡る鳥たちを羨むことはないんだ
空を飛んだってしょうがない
僕は 鳥籠の中でいつもより大きな声で泣いた

出典: Cage/作詞:秋元康 作曲:水流雄一朗

不自由な生活に苦しんでいる主人公。

楽しく自由に生きている周りの人たちのことを羨んでいる気持ちがここで描かれています。

この歌詞で登場する「空」とは、自由な人生のことを指しているのでしょう。

"自由に生きる"という選択肢がこの世からなくなって、みんな不自由を強いられれば、自分も他人を羨むことはなくなる…。

主人公はそう思っているのです。

しかし、人類みんなが不自由な暮らしを強いられるなんてことはそう簡単には起こりません。

主人公もそれを分かっているから、余計に葛藤してしまうのでしょう。

本当は自分も自由に生きてみたい。

でもそれはできないと思っているから、大きな声を上げて泣くしかできないのです。

自由への憧れを捨てることができない…!

瞼 閉じてしまえば 見えなくなるって
わかってはいるけど勇気がなかった
天井の染み眺めてると 何かしら意味あるように
思えてしまう 一人の真夜中

出典: Cage/作詞:秋元康 作曲:水流雄一朗

自由に生きている人たちのことばかり見てしまって比較しちゃうから落ち込むのだと自分に言い聞かせる主人公。

自由に生きている人たちのことを完全無視して、自分は不自由な生活を続ける!と決意してしまえば、心も楽になるのでしょう。

しかし、自由に生きることへの憧れをどうしても捨てきれない主人公は、その決意を固めることができないのです。

「天井の染み」とは、鳥籠の中から見える外の世界(自由な世界)を表しているのだと思います。

何気ない外の風景でさえ、主人公にとっては魅力的に見えるということなのでしょう。

疑問を抱き始めた主人公

どうせ醒めるならば どんな素晴らしい夢だって見たくないんだ
現実に戻るのがきっと怖くなるから
それならいっそ寝返りを繰り返して どうにか諦めた方がいい
ベッドからもう起きようか

どうして頑張らなきゃいけないんだ?
Oh…

出典: Cage/作詞:秋元康 作曲:水流雄一朗

自由に生きている自分を想像するのは、主人公にとって楽しいこと(素晴らしい夢)なのだと思います。

しかし、どんなに夢見ても叶えることができないのなら、想像するのなんて無駄だと主人公は思っているのです。

自由に生きることをさっさと諦めてしまうべきだと自分に言い聞かせる主人公。

でも、その一方で「どうして頑張らなきゃいけないんだ?」といった疑問も抱き始めています。

望んだわけでもない不自由な暮らしのために、なぜ自分はこんなにも苦労しているのだろう…。

こんな楽しくない生活を続けることに意味はあるのか?と自問自答をして葛藤している様子を描いているのでしょう。