テレビドラマの主題歌

「ゆず」らしいアコースティックギターとハーモニカ

ゆず(また明日)歌詞の意味を徹底解説!大人になって再会した僕ら…再び「また明日」を言えるのが嬉しいの画像

「また明日」は、2012年に放送された「浪花少年探偵団」の主題歌として発表されました。

大阪の小学生が主人公のドラマで、コテコテの大阪弁満載の痛快ミステリーとして人気のあった番組です。

岩沢さんは、その映像を見た時に少年時代の思い出や懐かしさを感じたそうです。

その時感じた懐かしさをテーマに作られたのがこの「また明日」という曲です。

発売されているCDには4曲収録されています。

「また明日」の他に収録されているのは、「改札口」、「うすっぺら」、「おじや」の3曲です。

ゆず 「また明日」

曲はアコースティックギターとハーモニカという「ゆず」らしい明るいサウンドになっています。

歌詞だけ見ると、一見暗い曲に思えたのですが曲調は明るい感じに仕上がっています。

全体を通してアップテンポでノリのいい曲調なのでライブで聴くと盛り上がりそうです。

曲の最初と最後にチャイムのようなギターが入っているのですが、これはチューニング中に偶然できた音階だそうです。

このチャイム音(?)も懐かしさを感じる1つの要因だと思います。

そして、岩沢さんがイントロ部分とエンディング部分で吹いているハーモニカも郷愁を誘っています。

寺岡呼人プロデュース

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寺岡呼人さんはデビュー当時からゆずをプロデュースした人です。

プロデューサーの他にも作詞家、作曲家、シンガーソングライター、ベーシスト等たくさんの肩書を持ったマルチな方です。

JUN SKY WALKER(S)のベーシストとしても有名でした。

この寺岡呼人さんが久々に「また明日」のプロデュースをしています。

エンディングの「また あ~し~た~」というフレーズは、ライブ活動もしている寺岡さんから出たアイディアです。

実際にライブをしていないと出てこないアイディアですね。

またレコーディングにはベーシストとしてベースも弾いてくれたとか。何でもできる凄い人。

ゆずも全幅の信頼を置いているプロデューサーさんのようです。

夕暮れ時のオレンジ色が印象的

経験したことのある懐かしい情景

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夕暮れの帰り道 君はうつむいたまま
まるで何かを隠す様に 僕に手をふった
大事な事 今は全部 言い足りない時間と
オレンジに染まる雲の向こう 君と見つめていた

出典: また明日/作詞:岩沢厚治 作曲:岩沢厚治

この歌詞を読んで「こんなこともあったなぁ」と昔の思い出がよぎりました。

そして、どこか懐かしい感じを覚えたのは、同じような情景の中に自分がいたことがあるからでしょう。

放課後、友達と家に帰る途中に色々話したことを思い出します。

私は友達との思い出がよみがえったのですが、「君」は好きな人とも取れます。

でも、岩沢さんへのインタビューによるとこの曲はラブソングではないとのこと。

ですから、「君」は友達だということで進めていきますね。

学生時代は勉強や親との関係、将来のことや友達との関係で悩みがありましたね。

それを帰り道で友達に相談したりされたりしていました。

この歌詞に出てくる「君」は何か悩みを抱えているようですが、「君」はその悩みを伝えてくれません

言いたくない理由も分かりません。

「僕」は友が考えていることを知りたいし、聞きたいのですが聞けません。

友が言いたくないという意思表示をしているからです。

人によっては無理にでも聞き出そうとするかも知れませんが、「僕」はそうではありませんでした。

無理に聞き出そうとはせず、黙って友のそばで静かに寄り添っていました

それしかできないからです。

「僕」はちょっと寂しさを感じています。

この歌詞を読むと夕暮れ時のオレンジ色とその景色の中で佇む2人の映像が鮮明に浮かびます。

そのキレイな映像と2人の心の内のモヤがかかったようなグレーな映像の対比が鮮やかに見える歌詞です。

ハモリではなく輪唱している曲

ゆずは北川さんと岩沢さんのハモリが聴き所です。

ですが、この曲ではハモリではなく2人で輪唱しています。

輪唱している曲は、この他にも「青」や「友達の唄」がありますが、いずれもハモリがあります。

この「また明日」は、2人がハモリを入れず輪唱のみという珍しい曲ですね。

慰めの言葉より時間が必要な時

どんな言葉だって(君には) 今は似合わないだろう
過ぎゆく時だけが(その時を) そっと語りかける

出典: また明日/作詞:岩沢厚治 作曲:岩沢厚治

 では、歌詞解説に戻りますね。

「君」がどんな問題を抱えているのか分かりませんが、「僕」にはかける言葉が見つかりません。

悩んでいる相手には何か言ってあげたいと思いますが、何か言っても虚しくなるだけということがあります。

傷ついた心を癒すためには、慰めの言葉ではなく時間が必要なんですね。

友に何もしてあげられない無力感を「僕」は感じているのかも知れません。