ONE OK ROCKの4枚目アルバム「Nicheシンドローム」収録曲

【アダルトスーツ/ONE OK ROCK】歌詞の意味を独自解釈!君は着てる?それとも着せられてる?の画像

今回の注目曲はONE OK ROCKが2010年にリリースした「Nicheシンドローム」から選曲しました。

「Nicheシンドローム」といえば、ONE OK ROCK4枚目のオリジナルアルバムですね。

青年から成人へ。20代になった彼らの想いの沢山詰まったアルバムです。

その中から隠れた名曲アダルトスーツ」をご紹介します。

この頃のONE OK ROCKの活動や音楽性を今の彼らと比較しながら歌詞を独自解釈してみます。

「アダルトスーツ」って何?

今回はどんなメッセージが込められているのか?

気になりますね!

それでは早速参りましょう!

社会への反発?「今を生きろ」のメッセージは「アダルトスーツ」にも

【アダルトスーツ/ONE OK ROCK】歌詞の意味を独自解釈!君は着てる?それとも着せられてる?の画像

「アダルトスーツ」と聞いて読者の皆さんは何を連想しますか?

筆者は、真っ先に”本当の自分を押し殺すための鎧のようなもの”だと思いました。

単純に考えるとアダルト=大人が着るスーツですからビジネススーツかな、と思います。

しかしそこはONE OK ROCK

敢えて、自分たちが反発したい”大人”に対する皮肉や、若者目線のメッセージを含んでいると考察しています。

ONE OK ROCKはご存知の通り、苦労してきたロックバンドです。

一筋縄ではいかない運命に翻弄され、そこから逃げ出し、それでも自分の未来へ立ち向かったバンド

人に傷つけられ人を傷つけ、色んなものを背負ってここまできました。

色んな事をこの4人で乗り越えて全世界の誰もが知る世界的有名ロックバンドになった、真の夢叶え人です。

時には社会性を盛り込み、「今を生きろ」というメッセージを込める歌詞が彼らの特徴。

自分たちが見てきた汚い社会や醜い大人たちに翻弄されまいとする生き様。

それを表現したのが「アダルトスーツ」なのではないでしょうか。

そう思える歌詞を読者の皆様に知ってもらおうというのが、今回筆者がこの楽曲を選んだ理由です。

「アダルトスーツ」をLIVE映像でご紹介!

まずはLIVE映像を観ていただきました。

2010年に日本武道館で行われたライブ「THIS IS MY BUDOKAN?!」で歌われた「アダルトスーツ」。

今のONE OK ROCKと比べるどこかギラギラ感があると思いませんか?

この頃彼らは20代になったばかり。まだ今のような風格というよりは若さ故の勢いが先行していた時代。

もちろん映像で観るようにバンドとしてのカッコよさは当時からですが、雰囲気は違って見えますね。

そして圧巻なのはやっぱりTakaの歌声!

さすがの歌唱力で聴く者・観る者を魅了します。

力強いサウンドと体の芯に響き渡るような歌声はまさにエモロック。

そしてエモーショナルに感じるのは音だけではありません。

歌詞の内容もONE OK ROCKらしいメッセージが込められているからです。

「アダルトスーツ」の意味は!?歌詞は何を伝えている?

それではここからは、気になる「アダルトスーツ」の歌詞に迫っていきたいと思います!

ONE OK ROCKの最近の曲しか知らないという方にも、きっと好きになってもらえる歌詞だと思います。

解釈は筆者独自となりますが、読者の皆様ならどう解釈するか、考え・感じながら読み進めてみてください♪

訴えかけるのは気付いてほしいから

Can you hear me when I cry in desperation?
Nothing comes along with my expectation
How much pain and ache you're feeling?
Breathing??
I gotta change this situation

出典: アダルトスーツ/作詞:Taka 作曲:Toru/Taka

俺が絶望で泣き叫んでるのが聴こえるか?

きっと俺の期待には応えてくれないだろう

君はどのくらいの痛みや苦しみを感じてるんだ?

呼吸は?

俺はこの状況を変えたいんだ

いきなりの「絶望」というワード。

最初の1行を受けての最後の1行から解釈するに、絶望を経験した人だからこそ「変えたい」のだとわかります。

このメッセージはまだ絶望していない人に対する警告のようなものではないでしょうか。

作詞をしたTakaにはそれがどんなに辛いものかわかっているのです。

3行目の痛みや苦しみについての部分では、「今感じているかもしれないけど、そんなものじゃないんだぞ」。

そんな含みを持たせているようにも受け取ることができました。

だからこそ、Takaは「変えなきゃいけない」と思っているのではないでしょうか。

誰でも着ているアダルトスーツ

アダルトなキグルミ着てる僕
心はいつも不安定天秤シーソー
まさかの発言で凍り付かす印籠見え隠れ
血迷うボク

今日の今この瞬間に放とうとする言葉がいつも
後ろ髪引く

出典: アダルトスーツ/作詞:Taka 作曲:Toru/Taka

Taka自身もアダルトスーツを着て、大人な振りをしなければいけない環境であることがわかります。

それはそうです。誰でも社会で生きていくためにはアダルトなスーツを着なければなりません。

そして時には思ってもいないことを言ったり、行動したりしなきゃいけないこともある。

それが現実です。

でも本当は違うってわかってるから、心は不安定になってしまう。

注目を浴び続ける人ほど、その重圧は強いのかもしれませんね。

本当なら言わなきゃいけないことも、言っちゃいけない瞬間があって、言えなくなる…

それがまさにアダルトスーツを着た時に起こる不一致なのかもしれません。

でもそれって悪い事ではないと思います。

いわば、この世を生き抜くために身につけなければならない処世術。

着せられるくらいなら着こなしてやれ