はじめに
新しい恋愛の形を描く
1992年のメジャーデビュー以来、J-POPの第一線を走り続けているMr.Children。
今回は彼らのアルバム、第3作目『Versus』に収録されている『LOVE』を解説していきたいと思います。
この曲では、普通の恋愛観では表せないような新しい恋愛の形を描いています。
新しい恋愛の形とはどういうものなのか?
歌詞を見ながら解説していきます。
また、Mr.Children独特のコード進行もあわせて解説したいと思います。
では、まず『LOVE』を聴いてみましょう!!
『Versus』の由来とは?
偶数曲と奇数曲を対峙させる
なんだかウキウキ(古い)するような曲ですね!!
春先の休日、ピクニックやドライブに行きたくなるような曲です。
サビのメロディーラインも、スキップするようなリズム感のあるメロディーになっていると思います。
アルバムタイトルは、異なるタイプの曲(奇数番号の曲は少し暗い曲、偶数番号の曲は明るい曲)を対(Versus)になるように交互に並べていることに由来する。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/Versus
なるほど~。
このアルバムタイトルはそういう由来があったんですね~。
ちなみに『LOVE』の収録順は8番目です。
そうなると意図して明るい曲を収録したということになりますね!!
これを踏まえて『Versus』を聴くと、あらためて感慨深いものがあります......。
それでは次から『LOVE』の歌詞とコードを順に解説していきます。
歌詞&コード解説
イントロ~Aメロ
A EonG# F#m E (4回繰り返し)
E
偶然だね
BonD# F#m Am E B
こんな風に会う度に 君は変わってく
E BonD# F#m Am
見なれない そのピアスのせいなのかな?
E B
ちょっとだけキレイだよ
出典: LOVE/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿
イントロから特徴的なところがありますね。
それは、跳ねぎみのリズム(シャッフル)とコード進行です。
「EonG#」というのはオンコードと呼ばれていて、コードの根音を変えることです。
こういう工夫で、コード進行に華やかさがでます。
それとギターフレーズ。
同じリズムでフレーズが違うギターの音を2本重ねています。
シンプルになり過ぎないところが良いですね!!
歌詞を見ると、主人公はその女性と知り合いであることが分かります。
ただ、親密なのかそうではないのか。
若干オブラートに包んだ表現になっています。
「キレイだよ」というのは、主人公の心の声なのでしょう。
2人の関係性は、まだここでは分かりませんね。
少しずつわかりはじめた2人の関係
Bメロ
C#m G#m
彼になる気もなくて
C#m G#m
責任などさらさらさ
A B C D
でもね 少し胸が苦しい
出典: LOVE/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿
「彼になる気もなくて」とありますから、2人は恋人同士ではありませんね。
そうすると一体2人はどういう関係なのでしょうか?
責任感を持つことなんか「さらさら」無いと言っているので、彼女にはしたくはないという意味なのか?
それとも、主人公には恋人がいてそれでもその女性が気になるのか?
どっちにしてもBメロで、主人公の揺れ動く心は分かったような気がしますね!!
コードを見ると、サビに行く前に目まぐるしく転調しています。
それもかなり自然な転調だと思います。