星の色は何色か?

その答えは、おそらく1つではないと思います。

金色と答える人もいるでしょうし、白い光だと言う人もいるかもしれません。

見る場所によっても、星の色の見え方は違ってくるでしょう。

このMVでは、星の光を青色で表現しました。

青い光というのは、どこか神秘的なイメージがありませんか?

冷たさを含んでいながら、人を惹きつける。

目が眩むようで、だけど思わず縋りたくなる。

青い光には、そんな不思議な力があるように思います。

この曲の「僕」も「君」と星を眺めていたとき、不思議な気持ちになったのではないでしょうか?

頭は冷静なのに、心が落ち着かない。

星の光に飲み込まれていくような感覚を、このMVでは青い光で表現したのだと思います。

青春の儚さと美しさ

MVの冒頭と2番以降を見比べると、2番に入ってからの方が光が明るくなっていることに気付くと思います。

これは、夜が更けていくに従って星の輝きが増していく様子を表現しているのでしょう。

注意して見てみると、MVの冒頭では星の光がほとんど見られませんね。

それが1番のBメロ辺りから星の光が強くなりはじめ、2番に入ると満天の星を見ることができます。

間奏以降では、BAN’S ENCOUNTERのメンバーが星の光に包まれながら歌っているシーンも……。

「僕」と「君」の青春も、こんなふうに星の光の中にあったのでしょう。

夜が深くなるほど強くなる星の光のように、月日が経つほど青春は輝きを増していくものなのかもしれません。

過ぎ去って尚、「僕」を包み込んでいる青春の光。

その儚さと美しさが、青い光に込められているのではないでしょうか?

夜が明ける

MVの最後は、うっすらと白み始めた空を映して終わります。

夜の終わりは、また新しい朝の始まり。

このMVで伝えたかったことは、終わりと始まりを繰り返すことの尊さだったのかもしれません。

夢から覚める

大サビが終わり一瞬音が止んだと思ったら、また盛り上がる伴奏。

そして、クレッシェンドでさらに盛り上げておいて、最後は撫でるように静かに終わります。

これは夜明けと共に夢から覚めたことを意味しているのではないでしょうか?

「君」と共に星を眺めていた時間は、「僕」にとって夢のような時間だったことでしょう。

しかし、ずっと夢の中にいることはできません。

夢はいつか必ず終わり、またありふれた毎日が始まる。

それは悲しむべきことではなく、「君」と見た夢を現実にするために必要なことです。

夢の終わりには、朝日が見られる。

青い光が消えてしまっても、「僕」と「君」を包み込む光は確かに存在しています。

今を生きていて

「僕」が大切にしたいのは、星に願う夢だけではありません。

「君」と過ごす何気ない日常も大切にしていくべき宝物です。

だから、最後に「今を生きていて」と歌っているのではないでしょうか?

美しい夢から覚めても、輝かしい青春が終わっても、大切なのは常に今。

夜が明けて朝がきて、また夜がくる。

そうやって繰り返していく日々が、何よりも愛おしい。

MVの最後に映る朝焼けの空には、そんな想いが込められているように思います。

最後に

BAN'S ENCOUNTER【星に願いを】MVを徹底解説!青い光に包まれた演奏シーンを堪能しよう!の画像

夢の終わりは少しだけ切なくて、けれども新しい朝への期待で溢れています。

MVで輝いている青い光は、夢の象徴であり、同時にありふれた日常の美しさでもあるのでしょう。

今夜星を見上げてみれば、いつかの夜に願った夢が今も輝いているかもしれませんね。

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