切ないのにほっこり

KANA-BOON【湯気】MVを考察!鍋に入れるのは…忘れられない思い出?湯気で曇ったメガネが切ないの画像

切ないのに、聴くとほっこりした気持ちになるKANA-BOON『湯気』。

その世界観は、寒い冬に大切な人と鍋を食べるときの気持ちに似ているかもしれません。

小さな幸せというのはいつも温かくて、思い出すと少しだけ切ない。

人恋しさを感じているなら、ぜひこの曲を聴いてみて。

幼い頃に自分を包み込んでくれていたぬくもりが、きっと蘇ってくるはずです。

鍋に入れるのは?

MVに登場するのは母親と子供、そして大人になった”子供”です。

前半では、母親の優しさや子供の無邪気さを表現。

後半では、大人になることの寂しさと、消えてしまいそうになる思い出が表現されています。

全体的に切ない雰囲気なのに、ところどころでクスリとしてしまうシーンも……。

鍋に入れられていくおもちゃやサボテン。

湯気で曇る眼鏡。

それらには、いったいどんな意味があるのか。

MVを徹底解説していきます。

母と子の思い出

このMVに登場する母親と子供は、恐らく2人で暮らしているのでしょう。

親子の絆を感じられるシーンを見るたび、なんだか胸がキュッとなります。

鍋のなかに飛行機のおもちゃ

冒頭のシーンで母親はキッチンに立って料理をしています。

作っているのはミネストローネでしょうか?

家庭的な雰囲気をより強くしていますね。

子供は料理をする母親の傍らで遊んでいます。

手に持っているのは飛行機のおもちゃ。

母親はその飛行機のおもちゃを鍋のなかに入れてしまいました。

どうやら眼鏡が湯気で曇って、視界が悪くなっていた様子。

母親は上機嫌のまま、食材といっしょに飛行機のおもちゃを鍋のなかへ放り込みます。

そして出来上がったのは、飛行機のおもちゃ入りのミネストローネ。

これはこの後、どうなったのでしょう?

子供が気付いて、母親に教えてあげたのでしょうか?

笑い転げて鍋から飛行機のおもちゃを取り出す母親と子供。

そんな親子の姿を想像すると心が和みますね。

幸福に満ちた思い出

母親と子供の思い出は、飛行機のおもちゃ入りのミネストローネだけではありません。

編み物をしている母親を毛糸でぐるぐる巻きにしてしまったこと。

お風呂場に泡で雲を作ったこと。

どんなときも、母親と子供は楽しそうに笑い合っています。

また、子供の些細な悪戯を怒らずに優しく見守る母親の姿が、心を温かくしてくれますね。

きっとこの親子は2人きりの生活でも、この上なく幸せだったことでしょう。

母親の慈愛に満ちた微笑み。

子供の無邪気な笑顔。

どちらも幸福が溢れ出ています。

親子の美しい思い出に、なぜだか目頭が熱くなりますね。

飛行機のおもちゃが意味するもの

MVのなかに度々出てくる飛行機のおもちゃ。

これにも何か深い意味がありそうです。

子供の頃の夢

飛行機のおもちゃが子供のお気に入りであるということは、言うまでもないでしょう。

料理のシーンのときだけでなく、編み物のシーンでも、子供は飛行機のおもちゃで遊んでいます。

なぜ、このおもちゃがお気に入りなのか?

それは子供が大人になったときのシーンで分かります。

彼は鏡の前に立って、子供だった頃の自分を思い出している様子。

鏡にはパイロットの格好をして嬉しそうに笑う子供の彼が写っています。

きっと彼は子供の頃、パイロットになることを夢見ていたのでしょう。

だから飛行機のおもちゃがお気に入りだったんですね。

しかし残念ながら、彼は子供の頃の夢を叶えられなかったようです。

彼の疲れ切った表情が、見ていて切なくなります。

子供の頃は、あんなに無邪気に笑えていたのに……。

大人になるって、やっぱり少しだけ寂しいですね。

大人になって...