ありがとうやごめんねという言葉は、言えているようで言えていない。
反抗期は、感謝や謝罪の言葉を伝えにくい年頃です。
本当は伝えたかった、でもその気になれなかった。
それがこの曲のポイントである、少年の願いの部分です。
素直になれない意地を張り続ける時期の、不甲斐ない自分。
この曲の少年は、伝えたい気持ちと素直になれない心を制御できなかった。
冷静に考えれば、なんてことないことですら気になってしまうような時期です。
仕方がないといえばそうなのですが、もどかしさは隠せません。
あの事件とのリンク
間違いたいなんて思わない
革命が起きて スペードの3が死ぬだけ
出典: 革命はいつも/作詞:椎木知仁 作曲:椎木知仁
今やっていることが無駄だとは思わないし、間違いだとも思わない。
これが自分の中の革命だと強く信じているから。
2行目にある「スペードの3」は不幸や不運を表します。
他にも意味を持ち、この場合では不幸な旅行という意味です。
そのため、はじめに出てきた九月の事件と繋がっています。
あの事件は革命だったんだ、俺にもあんな革命が起きているんだ。
それほどの事件が、自分の中では起きている。
だから、俺は悪くない。
このように、少しやんちゃな心情を感じ取ることができます。
あの子に言いたかった
きっと遠い恋 マドンナシナリオに
誰にも言わずに 君にも言えずにいただけ
出典: 革命はいつも/作詞:椎木知仁 作曲:椎木知仁
俺の想いは届かない、だってそれが彼女の台本だから。
「マドンナ」とはこの少年が焦がれている存在なのでしょう。
この少年は、彼女にはこの想いが届かないとわかっています。
だから誰にも言わなかったし、彼女にも言わなかっただけ。
でも本当は言いたかった、好きだと伝えたかった。
この場面では、そのように捉えることができます。
心の中の葛藤
青春らしいことをしていたい
ずっとキラキラしていたのに
当人 革命に革命が起きてまたふりだしへ
出典: 革命はいつも/作詞:椎木知仁 作曲:椎木知仁
本当はずっと青春らしいことをしていたい。
みんなで遊んだり、彼女と楽しい思い出をたくさん作りたい。
毎日ふざけて、たまに真面目に勉強して。
そんなことを考えていても、その時間には限りがあります。
反抗してうまくいかなくて、気づいたのです。
ふとした時に周りを見てみると、みんな大人になっていた。
それが「革命に革命が起きた」ということ。
結局は変わっていない根っこの部分が「ふりだし」という意味です。
少年の反抗期は、もうすぐ終わります。
反省文の思い出
ブラックコーヒーとビーカーと居残り
第二理科室で 机に書いた 猛反抗期へ
出典: 革命はいつも/作詞:椎木知仁 作曲:椎木知仁
今ままでは、反省文を書かせる先生が敵だった。
だけど少し成長した少年は真面目に反省文を書くようになりました。
2行目にある「机に…」とあるように、この場面では反省文を書いています。
その題名が2行目にある最後の言葉です。
この言葉は、反抗してしまった自分を悔やんでいる様子が感じられます。
理由もわからず苛立っていたことを反省するようになった少年。
それは少年にとって成長したということでしょう。
あの時間も、少年が成長するために必要な時間でした。
後悔することがあったとしても、最後のシーンでしっかり学べたようです。
まとめ
この楽曲は「反抗期」がテーマだと冒頭に伝えました。
そんな様子がたくさん感じることができたと思います。
この曲を聴いて、あの頃を懐かしむような方もいるでしょう。
【革命はいつも】にはいろんな意味が散りばめられていました。
この曲は、1つ1つに思い出が詰まっているような楽曲だと思います。
ぜひ何度も聴いてみてくださいね。
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