熱い風が吹いていた
海が…海が待っている あゝ
出典: オアシスと果樹園/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐
次はBメロ。
ここでいきなり「海」が登場します。
主人公と女性は「海」が思い出の地なのでしょう。
きっと何度も二人で行ったに違いない「海」。
そこで数々の体験を共有した二人。
もしかしたら二人が出会ったのが「海」なのかもしれませんね。
今は主人公一人、それを思い出しています。
寂寥感があるサビ
サビ
愛の言葉も言えずに
All the way 生きて来たよ
Oh… 逢いたくて
好きだった女(ひと)
君の涙も知らずに
All the way 人生ずっと
どれほど悔やんだって
旅は続くのだろう
出典: オアシスと果樹園/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐
サビは、抒情的なこの曲の中でもひときわ抒情的。
主人公の寂寥感が良く表れています。
そして、この曲は全編にわたって主人公の回想だということが分かりますね。
冒頭の空港シーンも、実は主人公がリアルタイムで体験していることではなく回顧しているシーンです。
主人公が恋焦がれ、会いたくてたまらない女性。
その情熱が後悔の念となって主人公に襲い掛かります。
主人公の年齢は若くありません。
40代もしくは50代かもしれません。
その年齢まで主人公は、ひたすら女性を想って過ごしてきたのです。
主人公は半ば、無謀な恋だと自覚しているのでしょう。
きっと彼女は結婚して幸せに過ごしているに違いない。
結婚していなくても恋人と暮らしているはず。
そういった考えが主人公の脳裏をよぎります。
しかし、彼女にもう一度会うまで主人公の想いは尽きません。
2番Aメロ
夏の太陽が眩し過ぎたのか
ロイド眼鏡が涙で曇った
辿り着けないオアシスは陽炎みたい
押され揉まれた満員電車を
降りる潮時やって来たんだな
今日の夕陽はどこに沈むのだろう?
出典: オアシスと果樹園/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐
2番目のAメロも主人公の回想シーンです。
ここは、1番目に描かれているシーンの続きだと思ってください。
女性を見送った後、主人公は涙を流します。
それを太陽のせいにする主人公。
現実を受け入れられないのですね。
2行目に出てくる眼鏡の形状は丸形です。
名称の由来は下記に引用した通り。
「ロイド」という言葉に二つの意味がかかっているのですね。
ロイド眼鏡(ロイドめがね)は、眼鏡のデザインの1つ。セルロイドで出来ているということと、アメリカの喜劇役者ハロルド・ロイドが劇中でかけていたことから、二つの意味を持って「ロイド眼鏡」という。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/ロイド眼鏡
さて、3行目の歌詞をご覧ください。
ここではタイトルの一部が登場します。
ここでいう「オアシス」とは、主人公が恋している女性のこと。
それを例えて「オアシス」と呼んでいるのですね。
続いて歌詞の5、6行をご覧ください。
主人公は年配だということが分かるフレーズです。
もしかしたら主人公は、桑田さんと同年代くらいの男性かもしれませんね。
2番Bメロ
風が通り過ぎてゆく
燃える…日々が去ってゆく あゝ
出典: オアシスと果樹園/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐
主人公は年配の男性。
そうすると、主人公が恋している女性も年配なのだと思います。
年月だけが空しく過ぎ去り、もはや主人公には何も残っていません。
女性と一緒に過ごしてきた青春時代を回顧するのが、主人公唯一の生きがいなのかもしれませんね。
このまま過ごしていたら、生きているうちに会えないかもしれない。
主人公はそう考えていると思います。
焦燥に駆られる主人公。
はたして主人公は、女性と再び会うことができるのでしょうか?