milet【inside you】歌詞を徹底解説！あなたへの最初で最後のお願いは？切なすぎる別れの曲

【和訳】

きっとあなたは正しい。

きっと私がいない方がより良い人生になるはず。

＊

自分に原因があるのなら、離れていった相手の選択は正しいでしょう。

どこか冷めた態度を取っていたけれど、それでも確かに自分の中に相手の存在がありました。

ここでは「inside you」ではなく「inside me」なのです。

相手は、自分の存在が取るに足りないものなのだと思いこんでいたのでしょう。しかし大きな存在でした。

周囲の人々は、時間とともに忘れられるような存在だと思っているのでしょう。しかし大きすぎて忘れられません。

自分にとって相手がどんなに大切な存在なのか、相手にも周りにも伝えていなかったのではないでしょうか。

それだけ相手を軽視していたともいえます。

固く握った泥団子なら、割れてしまっても元に戻せるかもしれません。

でも今泥団子はカラカラに乾き、形を失くしてしまいました。

乾かしたのは自分自身。相手に愛という水を与えなかったのです。

「きっと」という言葉は「きっと〜だろう」「きっと〜できない/できる」のように使われます。

しかしここでは疑問形で終わっているのです。

これで終わりなのは分かっているけれど、やはり諦められない。その思いが最後の「の？」に強く込められています。

 【和訳】

きっとあなたは正しい。きっと私がいない方がより良い人生が送れる。

あなたが必要だと思うなら、あなたの声に耳を傾けなければいけない。失望させてはならない。

きっとあなたは正しい。きっと私がいない方がより良い人生が送れる。

きっと正しいのはあなた。

それでも、たったひと晩でいいからあなたの人生の中にいさせて欲しい。

＊

自分はどうするべきだったのかを語っています。

「you」を大文字「You」に変えていることから、相手の正しさを強調し、自分の非を認めているのでしょう。

それでもやはり諦めきれないのです。

ひと晩限りでもいい、あなたの「人生」という気が遠くなるような時間の中にほんの一瞬だけでもいたいのだと歌います。

失って、穴があいて、やっとその存在の大きさに気づく。誰もが一度は経験しているかもしれません。

大切にしている「つもり」ではダメなのです。

本当に大切なら、毎日綺麗に磨いたり話しかけたり、水をあげたり、電話をかけたりという行動が伴うのではないでしょうか。

今一度自分の「大切なもの」と向き合いたくなる『inside you』でした。

独自の世界観を持つ女性アーティストのひとりとして挙げられるAimer。

『Black Bird』は自分という存在をきちんと愛せているか確認したくなる楽曲です。

誰も真似できない世界観で驀進しているのがTK from 凛として時雨です。

『katharsis』は自分の無力さに嘆いているときにぜひ聴いてください！