ススキノ育ちの坊や、SWAYが目指すスーパースター
DOBERMAN INFINITYからソロデビュー!
今回はSWAYのソロデビュー曲となった『MANZANA』の歌詞にスポットを当ててみました。
DOBERMAN INFINITYの人気MCであるSWAY。
人気・実力とは裏腹に2012年のLDH加入から2017年のソロデビューまで意外と期間が空いています。
元々16才の頃から地元札幌でEXILE SHOKICHIとヒップホップクルーを組んでいたSWAY。
キャリア的には並みのラッパーよりも経験豊富だといえるでしょう。
人生の転機は何がきっかけで起きるか分からないもの。
SWAYのソロデビューを後押ししたのはDOBERMAN INFINITYのある曲がきっかけでした。
AK-69との出会い
SWAYがソロを始める後押しをしたのは名古屋が誇るベテランラッパーAK-69でした。
2017年にDOBERMAN INFINITY×AK-69名義でリリースされた『Shatter』。
そのコラボでの会話でAK-69に「ソロはやらないの?」と声をかけられたのです。
ハートに火が付いてからのSWAYは一気に構想を練り上げます。
キャッチコピーは「ススキノ育ちの坊やが目指す“スーパースター”」。
そして満を持してデビューシングル『MANZANA』を2017年11月に発表したのです。
しかもレーベルはかの有名なDef Jam Recordings!
かつてJay-Zを筆頭にヒップホップ界の重鎮が名盤をリリースしたあのレーベルです。
レーベルメイトはもちろんAK-69!
いかに『Shatter』での出会いが大きなものだったかを物語っています。
DOBERMAN INFINITYとの差別化
SWAYはソロデビュー作『MANZANA』制作に際し明確なコンセプトを設定しています。
“DOBERMAN INFINITYのSWAY”と“ソロアーティストSWAY”との差別化です。
メンバー全員のディスカッションで楽曲制作を行うDOBERMAN INFINITY。
対してソロではSWAYという素材を用い別のアーティストに調理をしてもらうというスタンス。
具体的にはSWAYが用意したコンセプトを基に作詞・作曲込みでプロデュースを依頼するのです。
『MANZANA』=禁断の果実

MANZANA/SWAY
『MANZANA』でSWAYはソロデビューを華々しく飾るべく最新のトレンドを意識。
ラテンとレゲエの融合したレゲトンのビートに乗せてセクシーなヒップホップを展開したのです。
コンセプトはずばり「禁断の果実」をラテン語表記した『MANZANA』。
カナダ出身で少女時代、TWICE、XOXなどを手掛けるDarren Smithがトラックを制作。
作詞は新進のラッパー/ビートメイカーであるRIKEが手掛けています。
ここからは『MANZANA』の歌詞を解釈してゆきましょう。
禁断の果実を齧ってしまったアダムとイヴ
神は2人に恋という罰を与えた...
意地悪な神様 今更止められないな
物足りない顔した君を満たすアダムすぐ連れだすよ
知らなかっただけ 火がついてしまったんだ
しょうがねぇだろ?
赤いくちびるチープな嘘で塗っても
剥がれるわずか数秒で
出典: MANZANA/作詞:RIKE,Bolivar 作曲:Darren “Baby Dee Beats” Smith,RIKE
禁断の果実とはアダムとイヴの物語。
旧約聖書の「創世記」によると神はエデンの園の中央に「善悪と知識と木」を植えました。
禁断の果実はその木に実る林檎のことです。
神は2人にこう告げます。
「その実を決して口にしてはいけません」
どうして神様は2人の目の前にわざわざ禁断の果実を置いたのでしょう?
まるで「さあ、お食べ」とでも言うように...。
甘い果実を口にした2人に神は罰を与えたとされています。
しかし同時にアダムとイヴは人間にとって大切なものを与えられたのです。
それは恋という名の甘く危険な果実...。
『MANZANA』は危険な恋の味を知ってしまった男女の甘い物語です。