音だけじゃない!奏法記号を解説!
TAB譜に記載されている記号は、音符、休符だけではありません。
ギターならギター特有の奏法を表現するために、奏法を指示する記号も記載されています。
1つずつ紹介していきましょう。
五線譜にもいくつか表示されていますが、TAB譜にはさらに詳しく表記されています。
初心者には嬉しい記載ですね。
アップ/ダウンピッキング
まず紹介するのはピッキングについての記号です。
ダウンピッキングは上から下へ、アップピッキングは上から下へピッキングします。
TAB譜に記載されているようにピッキングすることで、効率的に曲を再現することができます。
また、アップピッキングは初心者には難しく、ダウンピッキングのみで弾こうとしがちです。
効率の良い上達の為、最初の内はTAB譜通りに弾くのがおすすめです。
ストローク奏法に慣れてくると、表記を無理に見なくてもアップダウンピッキングはできますが、最初からは難しいですね。
ブラッシング
ゴーストノートとも呼ばれます。
基本的に✖印で記載され、音にならないパーカッシブな表現をする時に使う奏法です。
弦を完全に押さえず、実音が出ない状態でピッキングします。
ファンキーな曲では特に欠かせない奏法です。
この奏法は、曲全体のノリやグルーヴには欠かせません。
ギターを弾き始めて早い時期に慣れておくと、表現力が向上します。
カッティングと組み合わせると、よりファンキーなノリになるでしょう。
スライド
TAB譜上で数字と数字が直線で繋がれている場合があります。
それがスライド奏法です。
方法としては最初の音を弾いた後、線で繋がった音へと押弦する指をずらします。
音同士がスムーズに繋がることで、歌うようなニュアンスを出すことができます。
バラードやスローブルースの旋律を弾くときや、激しいロックのアクセントとしても使えます。
ハンマリング・オン / プリング・オフ

数字同士が孤で繋がれている場合、ハンマリング・オン、プリング・オフを要求されています。
ハンマリング・オンは先の数字を弾いた後に孤で繋がった数字を別の指で押さえます。
プリング・オフは、まずあらかじめ後の数字を押さえた状態で先の数字を弾きます。
そしてそのまま押さえた指を強く離すことで音を繋げます。
弦楽器特有の表現であり、特にソロでは多用される奏法です。
是非習得しましょう。
言語化が難しい奏法なので、動画を添付しておきます。
奏法としてはかなり難しい奏法です。そしてソロやアドリブの場合で、使われる機会が最も多い奏法ですね。
ロングトーンも違ったイメージに変わります。
トリル
半音以上で音を細かく揺らす表現がトリルです。
”tr”という文字と波のような記号で記載されています。
ハンマリング・オン、プリング・オフを連続で行うことで音を揺らします。
トリルの表記は五線譜にも書かれています。
後述するチョーキングのアップダウンを高速で行っても、似たような表現になります。
タッピング
メタルでお馴染みなタッピング。
こちらも高速ハンマリング・プリングで行う奏法です。
複数の数字が孤で囲まれて記載されています。
とにかく早く手を動かすので、難易度は高いです。
なるべく少ない動きで、効率よく動かせるように意識すると弾きやすいでしょう。
チョーキング
矢印で記載されます。
チョーキングアップはピッキング後に弦を押し上げ、ダウンで戻します。
"Full"、"1/2"、"Q.C"等の文字が記載されており、音程の変化量が指示されています。
少しパワーがいる奏法なので、使いこなすには慣れが必要でしょう。
手のひらの親指と人差し指の間に、ネック下辺の角を収めて手首を回転させるように動かすと比較的楽にできます。
弦を薬指で押さえて、隣の中指を添えるとコントロールもうまくいくでしょう。
この奏法もソロで重宝します。習得しておきたいスキルですね。
その他
その他様々な奏法がありますが、TAB譜ではそのほとんどが記載されています。
TAB譜の完成度が良く分かりますね。