L'Arc〜en〜Cielの復活シングル『SEVENTH HEAVEN』
L'Arc〜en〜Ciel待望の復活シングルとなった『SEVENTH HEAVEN』
『SEVENTH HEAVEN』は2007年5月に発売された、L'Arc〜en〜Cielのソロ活動活発化による一年の活動休止後の復活シングル曲です。
作詞・作曲共にhydeが担当しており、「デッド・オア・アライヴの現代版を意識して作った」ということで頻繁に眼帯をつけて音楽番組に出演していました。
眼帯は、イギリスのバンドであるデッド・オア・アライヴのヴォーカル、ピート・バーンズのトレードマークだったので、プロモーション企画だったのでしょう。
「ディスコパンク」といわれる通り、ポップで明るく楽しい曲です。ライブではダンサーを用意するなど、いわゆる盛り上げ曲として親しまれています。
日本テレビ系の番組である「スポーツうるぐす」のテーマソングとして聞いた方も多いのではないでしょうか。
シングルA面曲としては、1作目のシングルである「Blurry Eyes」以来のセルフプロデュース曲です。
(※セルフプロデュースとは、第三者のプロデューサーをつけずにバンド自ら曲のアレンジを手がけること)
同シングルのB面にはPUN'K〜EN〜CIEL(L'Arc〜en〜Cielのパートチェンジバンド)の『HONEY』が収録されています。
活動復帰シングルにしてオリコンチャート1位を獲得しており、多くの人がL'Arc〜en〜Cielの活動を待ち望んでいたことがうかがえますね。
業界初の〇〇タイアップ企画に挑戦
『SEVENTH HEAVEN』は業界初のタイアップ企画が行われたことも、ヒットした要因の一つと考えられます。
なんと、誰もが知ってる大手のカラオケ「JOYSOUND」とコラボし、プロモーション企画を行ったのです。
CDリリースの2ヶ月前から「ポケメロJOYSOUND」含む4ヶ所で着うた配信をし、さらに通信カラオケ「JOYSOUND」で先行公開をしました。
このようなタイアップは当時の音楽業界では行われていませんでしたので、まさに時代の先駆者といえるでしょう。
『SEVENTH HEAVEN』タイトルの意味は〇〇!
『SEVENTH HEAVEN』は簡単な曲にするつもりだった!?
作詞・作曲を手がけたhydeはこの曲について、「ラルクの曲は難しいといわれるから簡単な曲を作ろうと思ったけど、やっぱり難しい曲になった」と語ります。
確かにL'Arc〜en〜Cielの曲は幻想的で美しい曲が多い反面、ミステリアスな世界観を感じるので難しいと思われるかもしれません。
その点、『SEVENTH HEAVEN』は明るくノリの良い曲調で、多くの人に親しまれそうなメロディーですよね。
しかしこの曲でさえもhydeは「難しい曲」と評しています。それはなぜでしょうか?
『SEVENTH HEAVEN』のジャケットにも秘密が…
『SEVENTH HEAVEN』というのは本来、ユダヤ教における最上天を意味するのだそうです。さらにここでは「HEAVEN」を「地球」という意味で使っています。
よくよくみると分かるのですが、このジャケットには様々なギミックが仕掛けられています。
りんごに地球の皮が巻いてあり、その皮から蛇が現れているという少し不気味にも思える絵柄は、アダムとイヴの人類誕生になぞらえています。
このりんごは、アダムとイヴが食べたと言われる知恵の実です。蛇は彼らを騙して実を食べさせた動物です。
『SEVENTH HEAVEN』がユダヤ教と関係のある言葉なので、ジャケットもユダヤ教に関連したギミックを施したのでしょう。
確かに見る人が見ればさりげなく小粋な感じですが、難しくて理解できないという人も一定数いそうですね。
『SEVENTH HEAVEN』の歌詞は何を歌っている?
『SEVENTH HEAVEN』歌詞のテーマは環境問題
作詞・作曲を手がけたhydeは、『SEVENTH HEAVEN』を「環境問題の要素を盛り込んだ曲」であると話しています。
明るいディスコパンクに環境問題?と思う方もいるかもしれませんが、「お酒を飲みながら歌える曲というだけではコンセプトとして浅はかだと思った」からだそうです。
奥深さを好むL'Arc〜en〜Cielらしいこだわりですね。
我に続け さあ行こう 身体中の殻を破り
さらけ出す愛を繋ごう 抱きしめ合い確かめ合い
揺らめく楽園まで 失速しない待っちゃくれない
掴み取ってやるさ多分 Stairs to the seventh.
Running up to heaven,Yeah!
http://j-lyric.net/artist/a000723/l00a678.html
出典: SEVENTH HEAVEN/作詞:hyde 作曲:hyde
全体的に言葉が韻を踏んでいるため、比較的ノリやすいといえます。
この冒頭部で重要なフレーズが、「Stairs to the seventh. Running up to heaven,Yeah!」というくだり。
日本語訳すると、極楽である最上天を目指してとにかく真っ直ぐに駆け上がれ、ということですね。その極楽とは一体どこなのでしょう?